臨床心理学各論 011 心身症
■ 心身症(psychosomatic diseases) ■
▼ 1.概論
心身症とは、「身体症状を主とするが、その診断や治療に心理的因子についての配慮が特に重要な意味を持つ病態」と定義される。
広義に理解すると、身体的原因によって発生した疾患でも、その経過に心理的因子が重要な役割を演じている症例や、一般に神経症とされるものであっても身体症状を主とする症例は、広義の心身症として扱うこともある。
心身症の条件は以下の通り。
・身体症状の成立に精神的要因が重要な役割を担っていること
・身体症状が自律神経系支配領域の器官変化にまで至ること
・身体症状に器質的ないし機能的障害が認められること
▼ 2.症状
シフネオスらは、心身症に失感情症(アレキシサイミア)とい概念を提唱し、自分の内的な気づきとその言語的表現が制約されている状態であるとした。自分の感情状況をうまく表現することができない状態である。
身体面にでる症状としては、循環器系に本能性高血圧症・心筋梗塞・狭心症・心臓神経症、呼吸器系に気管支喘息、消化器系に胃・十二指腸潰瘍、過敏性腸症候群、神経・筋肉系に緊張型頭痛・自律神経失調症、内分泌・代謝系に糖尿病・神経性過食症。
その他の心身症としては、心因性無月経、更年期障害、円形脱毛症、アトピー性皮膚炎、神経症頻尿などがある。
▼ 3: 治療
身体は専門の医師が、心は別の専門の医師が担当する。心理治療は、一般精神療法、催眠と自律神経訓練法、行動療法、森田療法などが用いられる。また薬物療法では、主に抗不安剤、抗うつ薬、鎮静催眠剤が使用される。
【キーワード】
●心身症
●心理的因子
●身体症状が主
●器質的変化
●アレキシサイミア
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