臨床心理学各論 021 統合失調症・類型
■ 精神分裂病の類型 ■
精神分裂病は以下の5つの類型に区分される。
・解体型(破爪型)
・妄想型
・緊張型
・単純型
・残遺型
▼ 1.解体型(破爪型)
「破爪」とは思春期の意味。必ずしも思春期発症とは限らず、20歳前後から20代中頃までの発症が多い(妄想型は20代後半から30代にかけてと遅い)。
幻覚や妄想は顕著ではなく、あったとしても始終断片的で妄想型のように体系化することはできない。
中心症状は無関心、無為、思考障害、社会生活の不能、奇妙な行動などの陰性症状。社会生活の脱落、感情障害、自閉性は他の型に比べて特別顕著。発症は目立たぬ仕方でゆっくり始まり、慢性的に経過し、途中にみるべく好転なく進むタイプと、途中で残遺型に移行するタイプがある。一般的に予後は不良。
▼ 2.妄想型
妄想主導型で多くは幻覚を伴う。社会性からの脱落・感情障害・自閉性はあまり顕著でない。一見したところ、それほど重い精神病だとわからないことがある。
妄想型の発病は他の型の分裂病と比較して遅く、20代後半から30代、時には40歳前後のこともある。経過としては、人格の崩壊へ至ることも多いが最後までそれほど崩れない場合も多い。妄想型の患者は、寛解期での生活機能が他の型の患者よりも良好である。
▼ 3.緊張型
顕著な精神運動性障害を特徴とする型。緊張病性症候群を呈し、客観症状が派手でよくわかる。幻覚・妄想・作為体験などの体験に圧倒され外界の刺激に対し、適切に反応することが出来ない状態である。
急性に発病することが多く、一端良くなっても繰り返し、やがて人格の崩壊に至ることが多い。発病は破爪型と同様に20歳前後に多いが、今日はそれほど多くない。
▼ 4.単純型
本質的には破瓜型と同じく精神症状が極めて少ない。緩徐な経過を取っていつとなく非現実的で孤独な生活に移行していく類型。
人格障害の精神分裂病質人格障害と区別が付きにくく、独立の病型として単純型を置くかどうかは諸説に分かれる。
▼ 5.残遺型
過去に少なくとも一つ以上の統合失調症のエピソードをもつ型。現在精神病の症状はなく、社会生活の大部分は可能であるが軽度ながら統合失調症の残滓がある。
感情の平板さ、社会的引きこもり、連想のゆるみ、非論理的考え方、いささか常軌を逸した行動など。経過としては、この状態で長年続くタイプと、時々短いエピソードを再現するタイプがある。晩年寛解も。
【キーワード】
●解体型(破瓜型)
●妄想型
●緊張型
●単純型
●残遺型
Ver1.1
| 固定リンク
「第03回 臨床心理学各論」カテゴリの記事
- 臨床心理学各論 018 統合失調症・主観症状(2004.09.08)
- 臨床心理学各論 004 恐怖神経症(2004.09.08)
- 臨床心理学各論 005 強迫神経症(2004.09.08)
- 臨床心理学各論 010 神経症の成因と予後(2004.09.08)
- 臨床心理学各論 028 カーンバーグの人格構造論(2004.09.08)
コメント