臨床心理学各論 023 気分障害・うつ状態
■ 気分障害・うつ状態 ■
うつ病の基本症状は
・生命的悲哀
・生命的制止
であり、その他、離人、不安、絶望などの精神症状と、自律神経・内分泌障害を中心とする身体症状によって病像が彩られる。
▼ 1.精神状態
はっきりした原因なしに気分が憂鬱になる抑うつ気分(depressive mood swing)が感情障害の基調をなす。
その他、おっくう・面倒くさいと感じる抑制(inhibition)、不安・焦燥(anxiety and agitation)、自信の喪失(lose of selfesteem)、自責感・罪責感(self-reproach)などがある。
妄想(delusion)は微小妄想が主で、罪責妄想(delusion of guilt)、貧困妄想(delusion of poverty)、心気妄想(hypochondriacal delusion)の3つがが認められる。ただし、一過性で被害妄想が現れるときもある。
抑うつ気分などの症状が、朝の覚醒時は悪く、午後から夕方に向けて改善する日内変動が認められる。うつ病の抑うつは、神経症の抑うつに比べ日内変動や生命的悲哀感が認められ、何らかの誘因(主に喪失体験)を欠くことが特徴である。
▼ 2.身体症状
睡眠障害はほとんど必発する重要な症状。睡眠障害(sleep disturbance)は、過眠(hypersomnia)、不眠(insomnia)に大別される。
不眠はさらに寝付きにくい入眠障害、すぐに目が醒めてしまう熟眠障害、3時・4時に目が覚めてしまう早朝覚醒の3つに分けられる。
その他、食欲不振(loss of appetite)、性欲低下(loss of sexual desire)、体重減少、その他(いわゆる自律神経失調症的症状)が認められる。
※季節性うつ病
冬季のみ抑うつ症状、過眠が起こる。春になると元気になり夏期は軽繰うつ状態(光を制限するとよくなる)。光源療法が効果的、緯度の高いところに住む人に多く、緯度の低いところに行くと治る。
※仮面うつ病
精神症状を訴えず、身体症状を全面に出して訴える。注意深く聞くとうつ病だと判明する。
【キーワード】
●抑うつ気分が感情障害の基調
●抑制
●妄想
●睡眠障害
ver1.1
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