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心理学用語集・臨床 044 合理情動療法(論理療法)

■ 心理学用語集・臨床 044 合理情動療法(論理療法) ■

合理情動療法とは、エリスによって創始された心理療法。論理情動療法、論理療法とも訳される。人間の悩みは、出来事そのものに原因があるのではなく、その出来事を「どのように捉えるか」という点にあるというのが基本的考え方。従って、個人の思考スタイルに焦点をあて、それが変化すれば反応が変化すると仮定する。この点はベックの認知療法と同じ。

この論治療法の特徴は、ABCシェマという理論に集約できる。Aはクライエントにとってactivating event or experience(原因となる出来事、経験)である。Bはbelief system(信念体系)で、Aについてクライエントが思い込んでいる信念。Cはconsequence(結果)を指し、Bから生じた情動的・行動的結果であり、反応である。Cはクライエントにとってみると、Aが原因であるかのように思えるが、実際はBが介在して成立している。このABCシェマを非合理的なものから合理的なものへと変容させるのがこの療法の骨格である。

合理情動療法では、ABCシェマの構造について学び、非合理的な信念を見出して、それに代わって問題を軽減させる思考、すなわち合理的な信念(rational belief)を使用することを勧める。信念の変更に抵抗のある場合には論争(dispute、 論破、論駁とも訳す)を行う。そのうえで問題の生じる場面で実際に合理的信念を行わせる宿題(ホームワーク課題)を課す。
 

■キーワード
▼提唱者
エリス

▼定義
論理療法とは、認知の変容を治療目標とする一つの治療体系である。人の反応は外界の刺激や出来事によってのみ生じるものではなく、考え方や信念などの認知的変数によって生じると考える。そこで、個人の思考のスタイルに焦点を当て、それが変化すれば反応が変化すると考える。

論理療法の治療方法は、下記のABCとDEで理論付けられる。Aはactivating event or experience(賦活事象)で、その後の反応を導き出す原因となる出来事。Bはbelief(信念)で、Aについての考え方や信念体系。Cはconsequence(結果)で、Bから生じた行動や考え方の結果や反応。Cは、Aにあるのではなく、Bの信念体系が原因である。

そしてDはdispute(論破・論駁)。信念には、理性的な信念(rb:rational belief)と非合理的な信念(ib:irrational belief)があり、不適応なCを引き起こした本当の原因はibにあるとする。したがって、不適応行動を起している人には、その人のibを明らかにし、それを徹底的に反論して、粉砕する。Eはeffect(効果)。ibに代わる、より合理的で理性的な信念rbを身につけさせ、将来、類似の事態が起きても、自分でrbに気づき、修正して適応的な行動が行えるような自己コントロールを養う。これが治療の最終目標。
 

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