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心理学用語集・臨床 139 血管性痴呆

■ 心理学用語集・臨床 139 血管性痴呆 ■

血管性痴呆とは、DSMにおいて認知障害に区分される障害である。アルツハイマー型痴呆と共に、痴呆の2大症状。

血管性痴呆は、脳血管の疾患が原因で起こる痴呆である。60歳から70歳に多くみられ、突然発症する。症状は段階的に進行し、急激に機能低下を招く。

※脳血管障害
脳血管障害とは、脳の血管の異常に起こる全ての疾患のことをいう。一般的には脳卒中とよばれる。脳出血、脳梗塞、クモ膜下出血、能動脈硬化症、高血圧性脳症など多くみられる。この血管性痴呆も、脳血管障害によっておこる脳血管性の認知症である。
 

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心理学用語集・臨床 138 アルツハイマー型痴呆

■ 心理学用語集・臨床 138 アルツハイマー型痴呆 ■

アルツハイマー型痴呆は、DSMにおいて認知障害に区分される障害である。1907年、ドイツの精神病理学者A.アルツハイマーが報告したのが始まり。

アルツハイマー型痴呆の脳を解剖すると、脳は全体的に縮んでいる。特に認識をつかさどる部位の萎縮はひどく、色素タンパクが脳にしみついている(老人斑)のが大きな特徴である。

主な症状は、物忘れがひどくなる、同じことを何度も聞く、食事をしたことを忘れるなど、判断力や記憶力が低下し、やがて人を間違えたり場所や時間がわからなくなる。さらに症状が進むと、ものや言葉がわからなくなり、行方不明になったりする。人格面でも変化が起こり、入浴・排泄・食事など日常生活にも支障をきたすようになる。その後、寝たきりになり、死に至る場合も多い。
 

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心理学用語集・臨床 137 痴呆(認知症)

■ 心理学用語集・臨床 137 痴呆(認知症) ■

痴呆は、せん妄、健忘と並んでDSMにおいて認知障害に属される障害である。老化による脳の全般的な萎縮によって精神機能が病的に低下した状態。多くの場合65歳以降に発症し、進行性の経過をたどる。

痴呆になると主に知的機能が障害される。主な症状としては、物忘れがひどくなる、同じことを何度も聞く、食事をしたことを忘れる、計算ができなくなる、今どこにいるか、今日は何かわからなく、などの症状が現れる。痴呆が進行すると、ものや言葉がわからなくなる、行方不明になる、感情の豊かさや清潔感がなくなる、などの症状が現れる。

 ・記憶があいまいになる
 ・言葉をうまく使えない
 ・神経機能が慢性的に減退

痴呆の中で最も多いのは、アルツハイマー型痴呆、血管性痴呆の2つである。アルツハイマー型痴呆は、脳の神経細胞の欠落により認知機能に低下を生じるものであり、一方、血管性痴呆は、脳血管障害の結果、脳の損傷部位に関連して認知機能の特定要素が低下するものである。

※長い間、「痴呆」や「痴呆症」とよばれてきたが、2004年12月に新しい呼び名として「認知症」が提示された。現在、日本では要介護認定(介護保険制度)を受けている人の2人に1人が、認知症の症状を示している。

※個人的には、脳の器質的変化が病因であるのにも関わらず、「認知症」とよばれる意味がわからない。痴呆を認知症とよび替えるぐらいなら、「自閉症」をもっと適切な名称に変更して欲しいと思うのだが。
 

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心理学用語集・臨床 136 せん妄

■ 心理学用語集・臨床 136 せん妄 ■

せん妄とは、認知障害の1症状で、DSMでは以下の3つが認知障害とされる。

 ・せん妄
 ・痴呆
 ・健忘

基本的な症状は意識障害で、気分・認知・行動に異常が認められ、注意を維持することができなくなる。幻覚・妄想、睡眠障害を伴う急性の意識変容で、1日のうちでも変動があり比較的安定している時期と、症状が顕著に現れる時期が交互に出現する。

DSMによる分類

せん妄
 1.一般身体疾患を示すことによるせん妄
 2.物質誘発性せん妄
   ・物質中毒せん妄
   ・物質離脱せん妄
   ・複数の病因によるせん妄
 3.特定不能のせん妄
 

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誤字脱字の掲示板

最近このサイトをリンクしてくださる方が増えて、とてもうれしいです。・・・が、引用先に自分の記事の誤字を発見してしまいます。とても恥かしくて、申し訳ない。

これを見ている方に、1つお願いがあります。

もし、誤字脱字を見つけたらコメントに書きこんでください。メールアドレスや名前(個人的には「誤字」という名前だと面白い)は適当でいいです。「どの記事」の「何行目」に誤字があるのか指摘してください。

たとえば「A」という記事の「7行目」に誤字があった場合、

 ・A
 ・7
 ・間違った用語

だけで十分です。すぐに訂正します。訂正終了しだい、コメントを削除します。サイトをより精度の高いものにしたいので、協力の程よろしくお願いします。

※コメントはこの文章の直下にある
April 24, 2005 in 掲示板 | Permalink | コメント (?) | トラックバック
コメント(?)をクリックすれば出来ます。

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心理学用語集・臨床 135 選択性緘黙

■ 心理学用語集・臨床 135 選択性緘黙 ■

緘黙(かんもく)とは、言葉を習得し、器質的な障害が認められないのにも関わらず、言葉を発しない状態のことである。緘黙の中で子どもに多くみられるのが、この選択性緘黙である。

選択的緘黙は、家の中などで普通に話すことができるのにも関わらず、特定の場所(学校など)や特定の人物(先生や友達など)に対して、話をしないというものである。心理的原因により発症し、発症時期の多くは幼稚園や保育園への入園時点と小学校入学時期に集中している。

ほとんどの症例は、数週間から数ヶ月で治るが、何年も継続する場合もある。長期化すると予後は悪い。

※「話さない」→「緊張しない」・「不安が軽減する」→「話さない」ことが強化される。このメカニズムが症状を持続させる要因であり、長期化すると予後が悪くなる原因でもある。
 

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心理学語録 004 ウィリアム・ジェームズの名言・名文

■ 心理学語録 004 ウィリアム・ジェームズの名言・名文 ■

最悪の事態に対処する秘訣を教え子たちに言った言葉。

「事態のあるがままを受け入れよう」。つまり「・・・起きてしまったことを受け入れることこそ、どんな不幸な結果をも克服する出発点となるからだ」。

D・カーネギー、「道は開ける」より

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心理学用語集・臨床 134 分離不安障害

■ 心理学用語集・臨床 134 分離不安障害 ■

分離不安障害とは、愛着を持っている人と別れることに対し過剰な不安を示す症状である。不安が1ヶ月以上持続し、ひどく悩んだり行動面に支障をきたすようになる。

幼児や年少期の子どもは、愛着を持っている人から実際に別れたり、その恐れがあることに対して、ある程度の不安を示すのは正常である。しかし、この分離不安障害の不安は、あまりにも過剰で発達上不適切な不安である。

DSMによると、分離不安障害は、不登校、分離への恐れや苦悩、分離が予期される際の頭痛・腹痛など身体症状への訴え、分離にまつわる悪夢などの形で症状を発症する。18歳以前に発症することが診断基準だが、青年期になっての発症はマレで、学齢期の子どもに多くみられる。

肉親や友人、ペットの死、転居や転校などは、この分離不安障害の引き金になることがある。また遺伝的に不安になりやすい性質も大きく関わっている。
 

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心理学用語集・臨床 133 トゥレット障害(トゥレット症候群)

■ 心理学用語集・臨床 133 トゥレット障害(トゥレット症候群) ■

複数の運動性チックと音声チックが同時に起こる症状である。これらのチックがほとんど毎日のように起こり、1年以上続くとされる。しばしば反響言語や汚言症を伴い、ほとんどが幼児期から青年期にかけて発症する。男児に多い。

トゥレット障害では、はじめに顔や首にチックが起こり、その後、チックは身体の下の方で進行する傾向がある。また強迫症状や注意集中の困難、他動を伴うこともある。注意困難はチックの発症前に、強迫症状は発症後に起こることが多い。
 

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心理学用語集・臨床 132 チック障害

■ 心理学用語集・臨床 132 チック障害 ■

チックとは、特定の筋肉で起こる急速は反復運動のことである。チックには、運動性チックと音声チックの2つが存在する。

運動性チックには、まばたき、額にしわを寄せる、頭を振る、肩を上下にする、足踏みするなどがある。一方、音声チックには、咳をする、クンクンと鼻をピクつかせる、鼻を鳴らすなどがある。

症状が一種類に限定される場合を単一チック、複数の症状がある場合を多発性チックとよぶ。

DSMによると、チック障害は以下の4つに分類される。
 ・トゥレット障害
 ・慢性運動性または音声チック障害
 ・一過性チック障害
 ・特定不能のチック障害
 

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心理学用語集・臨床 131 行為障害

■ 心理学用語集・臨床 131 行為障害 ■

行為障害とは、DSM-ⅣならびにICD-10において、「通常、幼小児期から青年期に発症する行動および情緒の障害」として分類される。

子どものイタズラや、青年期の反抗のレベルが度を越えている状態。攻撃的、反社会的、反抗的な行動様式を何度も繰り返す。

 ・人や動物に対する身体的攻撃
 ・放火
 ・うそや窃盗
 ・家出や怠学

欲求不満耐性の低さや落ち着きのなさ、かんしゃくの爆発や挑発されやすい無鉄砲さが特徴的である。発症年齢は、男児で9~10歳、女児で12~13歳で、比較的男児に多く見られる。

ADHDの一部が行為障害につながるケースも報告されている。また行為障害が、反社会性人格障害に発展することが多い。

ICD-10には亜型分類として、次の4つをあげている。
 ・「家庭限局性行為障害」・家庭内にのみ限られる
 ・「非社会性行為障害」・同年代の交流が少ない
 ・「社会性行為障害」・同年代の交流は正常の範囲
 ・「反抗挑戦性障害」・10歳未満の小児に見られる

※ニュースに出てくる少年犯罪は、大体この「行為障害」が当てはめられる。これが成長したものが「反社会性人格障害」。
 

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心理学用語集・臨床 130 注意欠陥╱多動性障害(ADHD)

■ 心理学用語集・臨床 130 注意欠陥╱多動性障害(ADHD) ■

注意欠陥╱多動性障害とは、小児期に発症し、同年齢の他の子どもに比べて、落ち着きがない、集中力がなく注意力が散漫である、衝動を抑えられないといった行動が頻繁にみられる。

基本的特徴としては、不注意・多動性・衝動性の3つ。
 ・不注意
 ・多動性
 ・衝動性

不注意(注意力散漫)とは、1つのことになかなか集中できず、気が散りやすい状態である。課題をしていても数分で飽きてしまう。ケアレスミスをおかし、人の言うことを聞かず、「ボー」としているように見える。

多動性とは、じっとしていなければならない状況で過度に落ち着きのない状態である。授業中歩き回ったり、手足を動かしたり、理由もないのに立ち上がったりする。

衝動性とは、人が話している最中に突然割り込んだり、他人を妨害し、ジャマしたりする状態である。突然突拍子もないことを口に出したり、会話をさえぎったりする。

情動的にも不安定で、欲求不満耐性が低い。

こういった不注意、多動性、衝動性の問題が年齢及び知能に比べて著しい場合に診断がくだされる。原因は、脳機能の障害により行動が抑制できないと考えられている。

学齢期の子どもの有病率は、3%~5%だが、青年期・成人期における有病率は明らかにされていない。
 

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心理学用語集・臨床 129 アスペルガー障害

■ 心理学用語集・臨床 129 アスペルガー障害 ■

アスペルガー障害とは、1944年にハンス・アスペルガー(オーストリア小児科医)が発表した症候群に起源を発する。自閉的精神病質ともいい、小児期の発達障害の1つで、「知能は正常で、対人関係の障害と奇異な行動を示しはするが、言葉の遅れはない」。

基本的特徴
 ・対人関係の障害
 ・奇異な行動

「対人関係の障害」とは、表情や身振りによるコミュニケーションが顕著に低下しており、仲間を作ることは困難で、人と楽しみを共有することは少ない状態である。また情緒的相互性の欠如がみられる。

「奇異な行動」とは、習慣や儀式にこだわる、自分の関心のある事柄には熱中する、手足をパタパタさせたりする、など反復的で情動的な行動パターンを繰り返す状態である。

男女比は9対1で、男性に多い。

知的なレベルではあまり遅れてはいないが、共感性の欠如、コミュニケーションの欠如によって、気がつくと集団から取り残されてしまい、そのための悩みや苦痛を受けることがある。
 

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心理学用語集・臨床 128 小児期崩壊性障害

■ 心理学用語集・臨床 128 小児期崩壊性障害 ■

小児期崩壊性障害とは、レット障害と同じく、ある時期まで正常に認められた発達が、ある時期を境に損失する障害である。生後2年間は正常な発達が認められるが、その後10歳までに次の項目のうち2つ以上が損失する。

 ・獲得した言語
 ・対人行動
 ・適応行動
 ・排便・排尿機能
 ・遊び
 ・運動能力

そして、以下のうち2つ以上の症状が見られる。

 ・人とのやりとりの障害
 ・意思伝達の障害
 ・常同的行動などの障害

小児期崩壊性障害は、一般的に重度の精神遅滞を伴い男児に多く発症する。発症はマレで、自閉性障害より少ない。
 

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心理学用語集・基礎 087 回避学習

■ 心理学用語集・基礎 087 回避学習 ■

回避学習とは、オペラント条件づけにより回避反応を形成させていくことである。

シャトル・ボックスの実験
 1.片側の部屋にラットを入れる
 2.ブザーを鳴らす
 3.床から雷撃を与える
 4.ラットは隣の部屋へ逃避する
 5.試行を繰り返す
 6.ブザー音の呈示があるとすぐ隣へ移動し、雷撃を回避する

こうした回避学習は、いったん成立すると消去が遅いという特徴がある。
 

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心理学用語集・基礎 086 強化

■ 心理学用語集・基礎 086 強化 ■

古典的条件づけにおける強化とは、条件刺激(CS)と無条件刺激(US)を対呈示することである。一方、オペラント条件づけにおける強化とは、それを与える、あるいは取り去ることにより行動の自発頻度が上がる刺激をさす。

・与える→自発頻度の増加:正の強化
・取り去る→自発頻度の増加:負の強化

たとえば、ネコにネコパンチされた子どもが、ネコに近づかなくなるというのは、古典的条件づけによって説明可能である。
・ネコ(CS)-ネコパンチ(US)

また、異性にプレゼントをしたら異性から褒められたり、あまりケンカをしなくなった人が、プレゼントをする習慣を身につけたのであれば、これはオペラント条件づけ説明可能である。
・異性からの賞賛(正の強化)
・ケンカの減少(負の強化)
 

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心理学用語集・臨床 127 レット障害

■ 心理学用語集・臨床 127 レット障害 ■

レット障害とは、生まれてから順調に発達したのにも関わらず、ある時点から特有の欠陥が多数現れる症状。頭部の発達が遅れ、技能の損失、対人関係・歩行・言語などに重篤な障害がみられるようになる。

この障害は女児のみにみられ、重度または最重度の精神遅滞を示す。4歳以前、通常は生後1・2年に発症し、障害の回復はきわめて困難である。
 

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心理学用語集・臨床 126 自閉性障害(自閉症)

■ 心理学用語集・臨床 126 自閉性障害(自閉症) ■

自閉性障害とは、主に対人関係に特異な障害が見られる広汎性発達障害の1つ。発症率は1万人に1人、男児が女児の4倍多いとされ、ほとんどは3歳までに発症する。

自閉症という言葉は、1943年にアメリカの自動精神科カナーが、早期幼児自閉症という名称を用いて11の症例を報告したことからはじまる。カナーは、自閉症を幼児期に発症した統合失調症(精神分裂病)と考えていたため、この「自閉」という言葉を用いた。

しかし、今日では小児精神病という見方に変わって、知的障害、情緒性障害、対人関係の障害など、子どもの持つ諸機能が広範囲に障害を受ける発達障害のひとつとみなされる。

自閉症の基本的な特徴は以下の3つ。
 1.対人関係の障害
 2.言語あるいは非言語的コミュニケーションの障害
 3.行動や興味の偏り(限定)
通常、3歳までに発症し、男児に多い障害である。

1.対人関係の障害とは、周りの人に関心を示さない、人と視線が合わない、周囲の人に共感することがない、などである。

2.言語あるいは非言語的コミュニケーションの障害とは、話し言葉の発達に障害がある、人の話をオウム返しする、指差しや人の身振りをマネすることがみられない、「ごっこ遊び」や「物まね遊び」をしない、などである。

3.行動や興味の偏り(限定)とは、ある特定の分野の名称を全部覚える、いつものパターンをくずされることに強く抵抗する、常に同じ行動をする、などである。

上記の3つの他に、自傷傾向、パニック、偏食、恐怖反応などを指摘する学者もいる。

たいていの症例では、精神遅滞の診断を伴い、中等度の症状を示すことが多い。また、およそ75%の自閉性障害の子どもは、発達の遅れた機能を示す。

昔は、親の養育態度に問題があり、幼児期の環境が悪いために自閉的行動が見られるとされたが、現在では認知的な障害が原因として想定され、行動的なアプローチにより改善を促していく方法がとられる。

※自閉症についてもっとも早く報告されたのは、メラニー・クラインが1932年にその著書において小児分裂病と記載いた一例である。カナー自身も、自閉症を幼児期に発症した統合失調症のように考えていたらしく、その特徴である「自閉性」の類似点から、「早期幼児自閉症」という名称を用いた。
 

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心理学用語集・基礎 085 代理強化

■ 心理学用語集・基礎 086 代理強化 ■

モデリングにおける学習過程において、モデルに対して与えられた強化を代理強化という。モデルへの強化によって学習者が間接的に強化を受けるところからこうよばれている。

学び手に対して、モデルを褒めたり、叱ったりすることで間接的に強化を与えること。モデルに対しての報酬や罰が学び手に対しても同様に報酬や罰としての機能を持つ。
 

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心理学用語集・基礎 084 効果の法則

■ 心理学用語集・基礎 085 効果の法則 ■

学習は反応が環境に対し何らかの「効果」を持つときに生起するというもの。問題箱の実験を通してオペラント条件づけの先駆的研究を行なったソーンダイクの唱えた法則。

要するに、反応が「満足させるもの(satisfiers)」であるならば反応は起こりやすくなるというもの。
 

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心理学用語集・基礎 083 条件反射

■ 心理学用語集・基礎 084 条件反射 ■

環境から与えられる刺激(条件刺激╱CS)によって、誘発される反応のこと。条件反応ともいう。

古典的条件付け(パブロフのイヌ)
1.食べ物(無条件刺激・US)→唾液分泌(無条件反応・UR)
2.メトロノームの音とエサの対呈示を繰り返す
3.メトロノームの音(条件刺激・CS)→唾液分泌(条件反応・CR)
 

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心理学用語集・基礎 082 遅延反応

■ 心理学用語集・基礎 083 遅延反応 ■

すでにある刺激に対して特定の反応をする準備状態であっても、刺激呈示直後に反応させず、一定の遅延期間経過後に反応させることをいう。

たとえば、イヌの目の前にエサを出し、エサに箱をかぶせ、一定時間経過後に許される反応をさす。

遅延反応は刺激呈示から反応までに遅延時間が設けられているため、反応には提示されていない視覚的刺激の代替となる何らかの内的な手がかりが必要であり、現在では作動記憶と考えられている。

※流れ
1.刺激を呈示
2.一定の溜め置き時間(知覚的手がかりなし)
3.(作動記憶)
4.反応
 

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心理学用語集・基礎 081 学習の転移

■ 心理学用語集・基礎 082 学習の転移 ■

先行学習と後続学習の間で相互になんらかの影響を及ぼす作用が働くことを、学習の転移(又は転移)という。この時、前の学習が後の学習を促進することを「正の転移」とよび、前の学習が後の学習を阻害することを負の転移とよぶ。

また、片側の手足で練習した効果が、反対側の手足に転移することを、両測性転移という。

※この転移は、精神分析における転移とは異なる。
 

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心理学用語集・基礎 080 対連合学習

■ 心理学用語集・基礎 081 対連合学習 ■

「株-イッヒ」のように刺激と反応を対にした系列を学習させ、第1の項目(株)を手がかにと第2の項目(イッヒ)を再生するという研究法。

一般的に、第1項目間(又は第2項目間)の類似性が高くなると学習は困難になる。しかし、第1項目と第2項目との類似性が高くなると、逆に学習は容易になる。
 

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心理学用語集・基礎 079 条件性強化子

■ 心理学用語集・基礎 079 条件性強化子 ■

条件性強化子とは、本来は強化する力を持たない刺激であっても、条件付けの経験によりはじめてその効果を持つに至った刺激である。この条件性強化子が一般化したものを般性強化子といい、金銭がその典型。この般性強化子は一度成立すると、一次強化子が伴わなくてもほぼ永続的に効力を持つ。

食物、水などが生得的な一次強化子と考えられるのに対し、古典的条件付けにおける中性刺激(ex.ベルの音)は、条件性強化子とよばれる。

人間の行動を左右するものの多くは、この条件性強化子である。

※まとめ
1.中性刺激→一次強化子(食べ物、水)
2.対提示を繰り返すと
3.中性刺激は反応を強める力が獲得され条件性強化子に
 

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心理学用語集・基礎 078 反対色説

■ 心理学用語集・基礎 078 反対色説 ■

色覚の三色説(ヤング=ヘルムホルツの三色説)では、それぞれ異なる波長に反応する3つの細胞を仮定し、それらの興奮比率により色の感覚が生じるとした。

3つの物質(錐体細胞)
 ・長波長に反応する錐体細胞:赤(R)
 ・中波長に反応する錐体細胞:緑(G)
 ・短波長に反応する錐体細胞:青(B)

 ・1と2が等しく興奮すると:黄
 ・全て興奮すると:無彩色

この三色説は混色、補色の事実、二大色覚異常を説明するなどの点で優れているが、対比や残像の説明に問題を残している。

これに対し、ヘリングは「黄色(Y)から赤や緑は見えねぇーよ!」という立場に立つ。そのため、赤(R)、緑(G)、青(B)、黄(Y)の4種を原色として位置づけ、赤-緑物質、黄-青物質、白-黒物質の3種の物質が、光刺激により異化、同化という化学変化を起こすことにより色覚が生じると論じた。

4つの物質と異化・同化
 ・赤(R)
 ・緑(G)
 ・青(B)
 ・黄(Y)

 ・赤(異化)-緑物質(同化)
 ・黄(異化)-青物質(同化)
 ・白(異化)-黒物質(同化)

反対色説は三色説と同じく代表的な色覚説だが、現在では両者を統合する段階説が受け入れられている。
 

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心理学用語集・基礎 077 味の四面体

■ 心理学用語集・基礎 077 味の四面体 ■

味の基本概念は、地域、時代によって多様であったが、ヘニングが「甘味」、「塩味」、「酸味」、「苦味」の4に分類した。

近年、「うま味」はこの4つの基本味の混合では作り出せない第5番目の基本味であることが示されている。

味の地図。
 

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心理学用語集・基礎 076 誘導運動

■ 心理学用語集・基礎 076 誘導運動 ■

誘導運動とは、動いているものと、止まっているものが逆転して観察される現象をいう。たとえば、流れる雲の中にある月を見ていると、あたかも雲が静止し月が雲と逆方向に動いているように見える。

この現象は、対象と自分との間にも生じる。ディズニーランドのホーンデット・マンションがこの典型。客は突然回転したように感じるが、もちろん部屋の方が回転しているだけ。「取り囲むもの」と「取り囲まれるもの」の関係が成立することで、自分が動いているように感じる。
 

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心理学用語集・基礎 075 自動運動

■ 心理学用語集・基礎 075 自動運動 ■

暗闇の中で静止した光点を見ると、動いていないのにも関わらず、動いて見える現象。仮現運動と同じく、運動錯視の1つ。

ゆらゆら動く。
 

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心理学用語集・基礎 074 感覚遮断

■ 心理学用語集・基礎 074 感覚遮断 ■

感覚遮断とは、被験者に目隠しをして、腕は円筒に、耳はスポンジで覆い、絶えず空調機の音がする防音室に入れて、柔らかなベッドに寝かせ、食事と排泄以外は一切活動を行なわせないようにした実験。

1940-50年代には、生体の行動はキャノンの提唱したホメオスタシスによって支配されていた。これに対し、生体は自ら働きかける能動的な存在であることを示したのが、感覚遮断実験である(これにより内発的動機の存在を明らかにした)。

※感覚遮断の時代的背景
1.1950-60年代ホメオスタシス全盛。
2.しかし、生体には自ら働きかける機能が存在するはず!とヘップ。
3.感覚遮断実験の実験で、ホメオスタシスの回復と動因低減だけが生活体を行動に向けているわけではないことを明らかに。
4.正常な心理状態の維持には、適度の刺激にさらされながら自発的に活動することが必要。

※感覚遮断実験の流れ
1.高額の報酬を準備し、被験者を募集する。
2.被験者に目隠しをして、腕は円筒に、耳はスポンジで覆い、絶えず空調機の音がする防音室に入れて、柔らかなベッドに寝かせ、食事と排泄以外は一切活動を行なわせないようにする。意味ある刺激を極度に制限させる。
3.被験者の落ち着きがなくなる。
4.思考力が低下する。
5.幻聴や幻覚、身体的な違和感が生じる。
6.被験者は2、3日で実験を放棄する。

▼関連知識
ちなみに、1980年代、地球を生きた有機的組織と捉えた「ガイア仮説」は、上記のホメオスタシスの概念を単純に拡張したものである。

※ガイア仮説
イギリスの科学者ラブロックが提唱した仮説。地球のような惑星全体を1つの生命体「ガイア」とみなし、惑星全体があたかも1つの生命体のように振る舞うという考え方である。
 

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心理学用語集・基礎 073 静止網膜像

■ 心理学用語集・基礎 073 静止網膜像 ■

われわれの眼球は知らずのうちに常に微動いている。その結果、網膜に映し出される対象像も、常に位置を変えている。この微動している網膜を「止め」たときに見える静止像を静止網膜像とよぶ。

1.微動する網膜
 →通常の網膜像
 →通常通り知覚する(見える)

2.静止する網膜
 →静止網膜像
 →対象は崩壊、消失、再現を繰り返し、見えなくなる

静止網膜像は、数秒程度で消失しはじめる。その時、何らかの意味ある形ごとに消失していくのが特徴である。例えば、人の横顔の場合、口や鼻、頭といったような意味のあるまとまりごとに処理される。

この現象は、視覚に持続的な微動が不可欠であること、また中枢過程が深く関与していることを意味している。
 

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心理学用語集・基礎 072 感覚の対比

■ 心理学用語集・基礎 072 感覚の対比 ■

感覚の対比とは、2つの対立する刺激が同時に又は継時的に提示されるとき、対立がより強調され知覚される現象をいう。

同一の色の濃さの灰色の紙を、白い紙の上と黒い紙の上にそれぞれおいて観察すると、灰色の紙は客観的には同じ色の濃さであるにもかかわらず、黒い紙の上の灰色の方がより明るく見える現象、信号でバスのエンジンが止まったとたん静かさが強調される現象、甘みの強いものを食べた直後に柑橘類を食べると酸味が調教される現象などはいずれも感覚の対比の例である。

この感覚の対比は、視覚、聴覚、触覚、嗅覚、味覚のあらゆるモダリティ、同一モダリティにおいて様々な次元で生じる。
 

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