心理学用語集・臨床 149 二重拘束(ダブル・バインド)
■ 心理学用語集・臨床 149 二重拘束(ダブル・バインド) ■
1956年、精神医学のジャクソンらと共にグレゴリー・ベイトソンによって提唱された概念。この二重拘束とは、二者間のコミュニケーションにおいて、話し手が聞き手に対してある意味の内容をもつ言語的メッセージを与える一方で、それと矛盾するメッセージを同時に非言語的メッセージとして与えたり、少し時間をおいて言語的に与えるとすると、聞き手はそのどちらの意味に受け止めてよいのか混乱し、葛藤状態に宙吊りになってしまうことをいう。
たとえば、両親が「もっと甘えていい」といいと言葉では言うが、態度では「甘えるな」という矛盾したメッセージを発した場合、子どもは両親の真意を敏感に感じ取り甘えようとなしない。これに対し両親は、「なぜ甘えない?」と苛立ったり、嘆いたりすると、子どもはどちらの行動を取っても両親に不快にし、怒られるという状況が生まれる。この状況を二重拘束という。
ダブル・バインドともいい、このような状況が幼少の頃から繰り返されると、精神分裂病(統合失調症)を発病すると考えられていた。
■キーワード
▼提唱者
ベイトソン
▼定義
二重拘束とは、ベイトソンにより精神分裂病(統合失調症)の発症要因として概念化されたものである。二者間のコミュニケーションにおいて矛盾するメッセージが繰り返し提示され、それから逃れることが出来ない状況である。
現在では、二重拘束理論は精神分裂病(統合失調症)の発症原因として否定されているが、精神分裂病(統合失調症)をコミュニケーションの観点からアプローチしたことは、現在の家族療法の方向性を定めたといえる。
▼関連知識
※二重拘束(ダブル・バインド)の状況から逃れるために
1.メッセージの文脈を捏造する →精神分裂病・妄想型
2.全てのメッセージを受け入れる →精神分裂病・破瓜型
3.どちらも無視してひきこもる →精神分裂病・緊張型
※二重拘束(ダブル・バインド)の6つの要因
1.2人以上の人間が存在
2.最初に否定された命令が下される
3.最初の命令とは矛盾した第2の命令が下される
4.矛盾する事態から逃げてはならないという状況になる
5.自分は二重拘束の中にいることを認識する
6.二重拘束を繰り返し経験する
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