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心理学用語集・臨床 152 動物磁気

■ 心理学用語集・臨床 152 動物磁気 ■

ウィーンの医師メスメルが「人体に及ぼす遊星の影響について」という論文の中で、遊星の影響と物理学における磁気の概念に着目し、人体の中にも磁気が存在すると仮定。この磁気の分布が適当でないときに病気が生じると考え、この力を動物磁気と呼んだ。

メスメルは、この動物磁気を用いて患者の治療に成功するが、フランス政府により設置された委員会の報告の結果、メスメルの理論は否定される。これによりメスメルの評判は知に落ち、以後、人生を世に知られることなくすごす。しかし、この治療における暗示の効果は着目され、後の催眠研究に大きな影響を与えたのも事実である。

※メスメルの動物磁気を利用した治療法
 1.患者は磁気をおびた桶に入る
 2.桶の中には金属や水が入っている
 3.メスメルは患者に手を触れ、磁気を与える
 4.患者はメスメルに触れられ、痙攣を起こし失神する
 5.患者が目覚めると病気が治っている
動物磁気を多く備えるメスメルが触れることにより、患者の磁気バランスがよくなるという理屈だが、しかし実際は、治療環境によりトランス状態を生み出す暗示によるものと考えられている。
 

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心理学用語集・臨床 151 催眠性トランス

■ 心理学用語集・臨床 151 催眠性トランス ■

催眠には、催眠暗示現象と催眠状態の2つの側面がある。この2つは、相互に関連して催眠を構成している。催眠の意識状態としての側面のことを、催眠性トランスという。通常、催眠にかかっていても意識はなくならないが、催眠状態が深くなるにつれ徐々に意識レベルが低くなっていき、頭がボーっとした状態になるのが特徴である。

この催眠性トランスとよばれる意識状態では、理性的な思考は弱まり、イメージ的な思考が顕著となる。この様な状態になると、非常に受動的で自発性に乏しい状態になり、自ら進んで行動しようとしなくなる。これも催眠性トランスの特徴である。
 

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心理学用語集・臨床 150 ヒステリー

■ 心理学用語集・臨床 150 ヒステリー ■

子宮(hysteron)というギリシア語を語源とするヒステリーは、ヒポクラテス以来長い歴史をもち、定義も多義的で変遷を遂げている。一般的な定義は以下の5つほど。

 1.神経症の下位概念のヒステリー型神経症(転換型と解離型)
 2.心因反応としてのヒステリー原始反応と固定化
 3.ヒステリー性格者の人格反応
 4.疾病利得が顕著に見られる神経症ないし心因反応
 5.広義の心身症の一型

※1.の「ヒステリー型神経症」が現在最も一般的なヒステリーの概念。詳しい内容は「臨床心理学各論 006 ヒステリー」を参考に。

※現在、ヒステリーという語は、正式には使われていない。転換ヒステリーは、「転換性障害」、解離ヒステリーは、「解離性障害」としてDSMに記載されている。
 ・転換(性)ヒステリー →転換性障害
 ・解離(性)ヒステリー →解離性障害

▼ 1.ヒステリーの変遷
古代
 ・「体内で子宮が動きまわる婦人病」
 ・「子宮が充血し、局所的に窒息が生じる病気」

中世
 ・「子宮に鬼神が宿る病気」
 ・ヒステリー特有の身体症状は、スチグマータと呼ばれ魔女狩りの対象に

19世紀中頃
シャルコーが1970年代に「病理解剖学的な器質的病変のみられない機能障害」としてのヒステリーの概念を確立し、その要因として遺伝的変質を重視した。この時期はじめて女性特有の病気だとみなされてきたヒステリーが、男性患者も確認される。

シャルコーの弟子ジャネは、心理的緊張と共に生じる意識野の狭まりと、人格的意識の解離によってヒステリー特有の症状を引き起こすという解離説を唱えた。

フロイトは、ベルネーム(催眠治療によるヒステリーの精神療法)、ブロイアー(催眠浄化法)の方法を追試しながら精神分析療法を創始したが、その途中でブロイアーとの共同研究を発表した。

フロイトは、はじめ防衛の概念を用いてヒステリーを説明したが、その後、防衛を捨て抑圧の概念に切り替える。「ヒステリーは幼児期に未解決なエディプス・コンプレックスの思春期以後の再生、つまり幼児的な近親相姦願望と、その抑圧の力動的葛藤によって生じる」と考えたからである(しかし、この考えは後に修正される)。

その後、シュナイダーやクレッチマーらがそれぞれの立場からヒステリーの概念を用いているが、しだいにフロイトの神経症論が定着し、ヒステリーをその一病型として位置づけ、転換型と解離型を分ける傾向が進んだ。

1980年のDSM-Ⅲにおいて、従来のヒステリーの名称のもとにまとめられていた各障害は、
 ・身体型障害の一型としての転換障害
 ・解離型障害における心因性健忘、心因性遁走、多重人格
などに収められることとなった。
 
 
■キーワード
▼提唱者
シャルコー
1970年
催眠によりヒステリーの心因性を明らかに

1895年
フロイトとブロイアーが共著で「ヒステリー研究」を表し、ヒステリーの発症要因として精神的外傷があることを示唆

▼定義
解決が困難である問題に直面した時、認知したり、言語化することで自我を防衛することが出来ず、その代わりに意識消失、マヒ、失声などの症状が表れることがある。これをヒステリーという。ヒステリーは、脳の器質的障害の結果ではなく、心理学的な障害であり、その症状は回復可能である。

ヒステリーは、痙攣発作、運動麻痺、感覚麻痺などの知覚・運動機能に障害を生じる転換性ヒステリーと意識消失、記憶障害、朦朧発作、幻覚などの精神機能に障害を生じる解離性ヒステリーに2分される。

ヒステリーという用語は、DSM-Ⅲの分類で消失し、現在のDSM-Ⅳでは、転換性ヒステリーは主に身体表現性障害の転換性障害に、解離性ヒステリーは解離性障害に区分されている。

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心理学用語集・臨床 149 二重拘束(ダブル・バインド)

■ 心理学用語集・臨床 149 二重拘束(ダブル・バインド) ■

1956年、精神医学のジャクソンらと共にグレゴリー・ベイトソンによって提唱された概念。この二重拘束とは、二者間のコミュニケーションにおいて、話し手が聞き手に対してある意味の内容をもつ言語的メッセージを与える一方で、それと矛盾するメッセージを同時に非言語的メッセージとして与えたり、少し時間をおいて言語的に与えるとすると、聞き手はそのどちらの意味に受け止めてよいのか混乱し、葛藤状態に宙吊りになってしまうことをいう。

たとえば、両親が「もっと甘えていい」といいと言葉では言うが、態度では「甘えるな」という矛盾したメッセージを発した場合、子どもは両親の真意を敏感に感じ取り甘えようとなしない。これに対し両親は、「なぜ甘えない?」と苛立ったり、嘆いたりすると、子どもはどちらの行動を取っても両親に不快にし、怒られるという状況が生まれる。この状況を二重拘束という。

ダブル・バインドともいい、このような状況が幼少の頃から繰り返されると、精神分裂病(統合失調症)を発病すると考えられていた。
 
 
■キーワード
▼提唱者
ベイトソン

▼定義
二重拘束とは、ベイトソンにより精神分裂病(統合失調症)の発症要因として概念化されたものである。二者間のコミュニケーションにおいて矛盾するメッセージが繰り返し提示され、それから逃れることが出来ない状況である。

現在では、二重拘束理論は精神分裂病(統合失調症)の発症原因として否定されているが、精神分裂病(統合失調症)をコミュニケーションの観点からアプローチしたことは、現在の家族療法の方向性を定めたといえる。

▼関連知識
※二重拘束(ダブル・バインド)の状況から逃れるために
1.メッセージの文脈を捏造する →精神分裂病・妄想型
2.全てのメッセージを受け入れる →精神分裂病・破瓜型
3.どちらも無視してひきこもる →精神分裂病・緊張型

※二重拘束(ダブル・バインド)の6つの要因
1.2人以上の人間が存在
2.最初に否定された命令が下される
3.最初の命令とは矛盾した第2の命令が下される
4.矛盾する事態から逃げてはならないという状況になる
5.自分は二重拘束の中にいることを認識する
6.二重拘束を繰り返し経験する

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心理学用語集・臨床 148 カタルシス

■ 心理学用語集・臨床 148 カタルシス ■

もともとはギリシャ語で、体内にたまった汚物を体外に排出し、体内を浄化するという意味。

過去の苦痛で屈辱的な体験、恐怖や罪悪感を伴う体験を、意識に保つことが不快である。そのため、知らずのうちにこれらの感情を無意識に抑圧してしまう。これらの気持ちを思い出して言語化するとき、その体験にまとわり突いている感情や葛藤がその言語表現と共に表れ、それにより「たまっていたものが排出され」、心の緊張がほぐれるようになる。これをカタルシスという。

たとえば、落ち込んでいたときに人に話したら気分が楽になった、フラれたときに話を聞いてもらったら少し回復した、などもこのカタルシスの1種といえる。

このカタルシスの発端は、ブロイアーのヒステリー患者が、無意識の鬱積した感情表現を促すことにより、症状が改善され、これを患者自身が「煙突掃除」と呼んだときである。催眠や暗示と結びついたこのカタルシスは精神分析学が催眠からはなれ、精神分析(解釈に重点がおかれる)を行なうようになってからは重視されなくなった。

しかし、今日でもカタルシスの概念は自律訓練法、遊戯療法、芸術療法において生かされ、緊張発散による治療効果が認められている。また日常生活の場でも、話すことによって「楽になる」経験は誰しも精神衛生として経験しているはずである。
 
 
■キーワード
▼提唱者
ブロイアー

▼定義
意識に保持するに堪えない不快・不安・恐怖・罪悪感を伴う体験は、無意識に抑圧される。このような心的外傷体験、欲求、感情、葛藤などを想起し言語化することで心的緊張を開放させる方法をカタルシスという。

カタルシスを最初に用いたのは、ブトイアーのヒステリー治療である。特にフロイトと共同研究したアンナ・Oの症例は、その治療効果を示している。精神分析の発展に伴い、催眠や暗示と結びついたカタルシスよりも解釈に重点が置かれるようになったが、現在、カタルシスの考え方は、自律訓練法、遊戯療法、芸術療法によって利用されている。

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心理学用語集・臨床 147 プライマリー・ケア

■ 心理学用語集・臨床 147 プライマリー・ケア ■

プライマリー・ケアとは、病気の治療や予防、健康の維持増進のために、人々が最初に接する保健医療サービスである。Primary Health Careとは直訳すると、一次医療あるいは初期医療をいい、それぞれの国や地域によって、地域保健を重視したプライマリー・ケアと日常の医療を重視したメディカルケアのどちらかに重点がおかれる場合が多い。

包括的な概念として用いられる場合は、社会生活を営む人間を全体的に捉え、患者個人だけではなく家族や社会への働きかけなど多面的に患者に接する概念を意味する。健康と疾病を理解し、予防教育を含む臨床活動を展開することまで含まれている。
 
 
■キーワード
▼定義
プライマリー・ケアとは、専門的な治療に先立ち最初に施される治療のことである。包括的な概念としては、社会生活を営む人間を全体的に捉え、個人の健康と疾病の理解、予防教育を含む臨床活動を目的とする。

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心理学用語集・臨床 146 心身症

■ 心理学用語集・臨床 146 心身症 ■

心身症とは、身体的な症状を主とするが、発症の原因に社会的・心理的な問題が強く関しているものをいう。この社会的・心理的な原因の多くは、「ストレス」であり、神経症などの他の精神疾患を伴う身体症状は除外される。

心身症の症状は、非常に広範囲に及び、循環器、呼吸器、消化器、神経・筋肉系など、様々な臓器・身体部位にまたがっている。代表的な心身症は、以下の通り。
 ・胃や十二指腸潰瘍、
 ・過敏性腸症候群、
 ・気管支喘息、
 ・本態性高血圧
 ・甲状腺機能亢進症
 ・蕁麻疹

心身症になりやすい人の性格傾向として、シフネオスらは失感情症(アレキシサイミア)という概念を提唱した。アレキシサイミアの特徴は、想像力が乏しいこと、自分の感情が言語化できないこと、情動の表現が制限されていること、事実関係のみで感情表現が伴わないこと、機械的な対応が多くコミュニケーションが困難であること、などをあげている。

ストレスを認識することができずにストレス状態が持続し、その結果、一気に体の変調として現れてくる。また、社会に過剰適応するタイプもストレスが溜まりやすく、心身症になりやすい。

治療は、身体疾患と心理療法の2本柱で行なう。心理面での影響が強いと薬物療法で治療したとしても再発しやすい。心理的な原因を探り、解決していくことが再発を防ぐためにも必要である。
 
 
■キーワード
▼定義
心身症とは、身体疾患の中で、その発症に心理的・社会的要因が強く関与している身体疾患である。器質的なし機能的な障害が認められ、神経症やうつ病、他の精神疾患に伴う身体症状は除外される。

心身症は、現実的なストレス環境に由来する現実心身症と、本人の性性格傾向に問題があるとする性格心身症に2分される。特に、この性格心身症に関して、アレキシサイミア、過剰適応といった性格特性との関連性が指摘されている。

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心理学用語集・臨床 145 てんかん

■ 心理学用語集・臨床 145 てんかん ■

てんかんとは、脳の慢性的な異常で痙攣発作を繰り返す大脳疾患(つまり病気)である。発作が起こると、痙攣だけではなく、意識を失ったり、感情が爆発したり、精神的に混乱をきたすこともある。てんかんは漢字で「癲癇」と記述し、意味は下記の通り。

 ・「癲」 :狂ったり、倒れたりすること。
 ・「癇」 :ひきつけや痙攣を起こすこと。

発病は乳児期に多く、3歳以下で約60%といわれる。大脳の灰白質のニューロンの異常放電が原因であり、脳波にトゲのような形状の棘波(きょくは)が観察される。

てんかんの発作は、大発作、小発作、精神運動発作、ミオクローヌス発作などにわけられる。

大発作は、突然意識を失い、身体が硬直し、痙攣する。しばらくすると眠るような状態になり、数分で回復するが、意識はもうろうとした状態が続く。発作の起こる回数はまちまちで、1年に1回しか起こらない場合もあるし、1日に数回起こることもある。意識が戻らず発作を繰り返す場合は、薬で治療しないと命に関わる。

小発作は、突然発作が起こり、数秒間意識を失い、身動きしない発作である。患者は発作が起こったことに気づかずに回復することが多い。

精神運動発作の主な症状は、健忘症である。意識がもうろうとし、目的のない行動をする。ミオクローヌス発作は、四肢などにビクンとするような症状がみられ、筋肉の瞬間的な収縮によっておこる。

てんかんを根本的に治す方法はないが、抗痙攣薬によって患者の90%は痙攣の予防や治療ができる。
 
 
■キーワード
▼定義
てんかんとは、脳の慢性的な異常によりてんかん発作を繰り返す大脳疾患である。てんかん発作は、灰白質の異常放電によって発生し、運動、意識、知覚および行動の異常として現れる。

てんかんは乳児期に多く、約60%は3歳以下で発病する。また、てんかんの原因となる大脳疾患は、周産期の脳損傷が多いとされる。てんかんを根本的に治す方法はないが、薬物療法により患者の90%は痙攣の予防や治療ができる。

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心理学用語集・臨床 144 性同一性障害

■ 心理学用語集・臨床 144 性同一性障害 ■

性同一性障害とは、生物学的には完全に正常であるにもかかわらず、その反面、人格的には自分が別の性に属していると確信している状態である。生物学上の性と、心理・社会的な性に関して、自己認識が一致していない。

たとえば、男性の場合、生物学的には男性だが、本人は自分を女性だと思い、男性の身体を持っていることや、男性として振舞わなければならないこと(性役割)に対して持続的な不快感を示す。さらに、臨床的に意味のある苦痛を感じ、社会的、職業的な機能障害が認められる。

つまり、生物学的な自分の性に対して嫌悪感を抱き、その一方で反対の性に対する一体感をもっている状態である。
 
 
■キーワード
▼定義
性同一性障害とは、生物学的な性と反対の性に対して強い同一感をもち、同時に自分の性に対する持続的な不快感やその性役割に対する不適切感を示す障害である。さらに臨床的に意味のある精神的苦痛を感じ、社会的・職業的な機能が妨げられる。

性同一性障害は、2歳から4歳頃の間に異性への関心が始まるとされる。このうち青年期・成人期に至るまで性同一性障害の診断基準を満たす症状を維持するものは極めて少ない。成人の場合、青年期後期から成人期の比較的早期に発症するタイプと、成人期以降に発症する遅発タイプに大別される。特に、後者は服装倒錯フェティシズムの既往を持つことが多い。また、性ホルモンの投与や性転換手術を希望するものもいる。

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心理学用語集・臨床 143 身体表現性障害

■ 心理学用語集・臨床 143 身体表現性障害 ■

身体表現性障害とは、痛みや吐き気、しびれなどの自覚的な身体症状があり、日常生活が妨げられるものをいう。医学的な説明はできない。

DSM-Ⅳによると身体表現性障害には、以下の4つが含まれる。

・身体化障害と転換性障害
・疼痛性障害
・心気症
・身体醜形障害

これらの症状は、原因や症状の経過が共通していない。ドクターショッピングを繰り返す例があり、困難な患者である。身体表現性障害の原因は、すべて心理社会的なものにより発症し、重症度や持続期間に影響を与える。

身体表現性障害の患者に、身体症状の原因は心理社会的なものであると説明しても効果はない。そのため、患者に対応する医師を1人に集約し、患者の要求に部分的に応じながら信頼関係を結ぶ必要がある。そして、身体症状の原因が心理的な要因であることに気づかせ、患者が進んで精神科を受診するようにしていく。
 
 
■キーワード
▼定義
身体表現性障害とは、医学的な説明が見出せないのにも関わらず、身体症状があり日常生活が妨げられる障害である。原因は、心理社会的なものであり、詐病や仮病ではない。

DSMによると身体表現性障害には、身体化障害と転換性障害、疼痛性障害、心気症、身体醜形障害などが含まれる。

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心理学用語集・臨床 142 転換性障害

■ 心理学用語集・臨床 142 転換性障害 ■

転換性障害とは、通常の精神疾患や運動疾患では説明できず、症状の発症や悪化と関連する心理的要因を持つ障害である。通常は単一の症状を示し、治療の必要がないごく軽度のものも含めれば有病率は高い。

 1.無意識の葛藤や心理的なストレス
   ↓
 2.身体症状や精神疾患に「転換」

この転換性障害は、従来の「転換性ヒステリー」にあたる障害である。主に運動機能の欠陥と感覚機能の欠陥を招く。

運動機能の欠陥
 ・平衡感覚の障害
 ・マヒ
 ・部分的な脱力
 ・声が出ない

感覚機能の欠陥
 ・痛覚の喪失
 ・目が見えない
 ・声が聞こえない

転換性障害は、小児期後期から成人早期にかけて急激に発症する。10歳以前の発症や35歳以降の発症はマレである。個々の転換性症状の持続期間は短く、2週間以内に症状が消失することが多い。患者の3╱4は転換性障害を繰り返さないが、1╱4はストレスのある時期に再発する恐れがあるとされる。
 

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心理学用語集・臨床 141 心気症

■ 心理学用語集・臨床 141 心気症 ■

心気症とは、体の具合が少しでも悪いと、自分は何か重い病気にかかっているのではないかと悩みとらわれることをいう。

たとえば、胃の調子が少しおかしいと胃癌なのではないかと思い込み、恐怖を感じる。医者に診てもらっても体の異常は見つからないが、患者は納得せず、医者が癌を隠していうるのではないかと疑い、ますます思い悩む。そして、ドクターショッピングを繰り返す。

心気症の患者は、自分の状態ばかりにとらわれ、特別な扱いや治療を気にするようになる。それにより、対人関係や家庭生活にも支障が生じ、仕事が妨害されたりする。
 

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心理学用語集・臨床 140 健忘性障害

■ 心理学用語集・臨床 140 健忘性障害 ■

健忘性障害とは、DSMにおいて「せん妄」、「痴呆」と共に認知障害に区分される障害である。記憶が通常の物忘れとは異なるレベルで失われ、社会的・職業的に重大な支障をきたす。

一般的に、発症前後の記憶が障害され、遠い記憶は保持されやすい。健忘には、発病以降の経験が記憶できなくなる「前向健忘」、発病以前の経験が想起できなくなる「逆向健忘」、非意図的に記憶を補完するために生じる「作話」、記憶を間違って想起する「記憶錯誤」などがある。

 ・前向健忘
 ・逆向健忘
 ・作話
 ・記憶錯誤

健忘性障害は、アルコール乱用と頭部外傷によって見られることが多い。
 

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