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感覚・知覚 016 正常な知覚の欠如

■ 感覚・知覚 016 正常な知覚の欠如 ■

▼ 1. 子猫のゴンドラ実験 Byヘルドとハイン
生後8から10週の子猫を縦縞模様の環境に1日3時間入れ、それ以外の時間はたの兄弟と共に暗闇の中にいる母親の元に戻した。一方の猫は、自分の脚で歩くことができるが、もう一方の猫はゴンドラに入れられており、自分で動ける方の猫が動くと同じ距離だけ動かされるようになっている。

その結果、ゴンドラを経験して大きくなった猫は、空間認知(奥行き知覚)や視覚誘導性行動がひどく劣っていることが明らかとなった。

→能動的に知覚しないとダメということが明らかに!

▼ 2. 先天盲の人が、開眼手術を受けた後の知覚世界を調べた
→奥行き知覚がわからない!
→色→形→物体の順でわかるようになった

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感覚・知覚 015 錯視(illusion)

■ 感覚・知覚 015 錯視(illusion) ■

▼ 1. 恒常性をこえて知覚される事物の性質が大きく異なること

1. 物理的錯覚の例
 ・夏の強い日差しの道路の逃げ水を見る
 ・耳に押し当てた貝殻に海鳴りを聞く

2. 生理的錯視の例
 ・矛盾冷覚

3. 触覚的錯視の例
 ・アリストテレスの錯覚
 ・・・・手の指(例えば人差し指と中指)を交差させ、その間に1個のもの(例えば鉛筆)をはさむとその事物が2個に感じられる現象

4. 運動感覚による錯覚
 ・シャンパンティエ効果(シャンパンティエの錯覚)
 ・・・・等しい重さのおもりは体積(見た目)の大きいものの方が、軽く感じられる

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感覚・知覚 014 色覚理論

■ 感覚・知覚 014 色覚理論 ■

色覚の生理学的機構を説明しようとする理論であり、現在では一般的に段階説が受け入れられている

▼ 1. ヤング・ヘルムホルツの三原色説(Young-Helmholtz trichromatic theory, three color theory)
ヤングによって提唱された三原色説を、後にヘルムホルツが修正を加えた理論

全ての色は、赤、緑、青の三色からなっていると考え、3種の光受容器を想定している。赤領域の長波長スペクトルに対して最も敏感な赤受容器:R、緑領域の中間波長スペクトルに対して最も敏感な緑受容器:G、青領域の短波長スペクトルに対して最も敏感な青受容器:Bの3種である。赤、緑、青以外の色は、これら3種の組み合わせによって知覚される。

この説が発表されたときは、根拠がなくただの仮説にすぎなかったが、現在では、色を知覚する錐体にこの3種の視細胞があることがわかり、この説に対する生理学的裏付けがなされている

▼ 2. ヘリングの反対色説(Hering’s opponent-color theory)
網膜上に黄—青(Y-B)物質、赤—緑(R-G)物質、白—黒(W-Bl)物質の3種類の視物質を仮定した。各々の視物質は、長波長の光なら分化反応、短波長の光なら同化反応が生じ、短・長の両波長が目に入ってきた場合は、分化と同化の反応の差によって各色の感覚を引き起こす。

この説も提唱された当時は、証拠がなく単なる仮説にすぎなかったが、現在は生理学的証拠が見つかっている

▼ 3. 段階説(stage theory of color vision)
視覚系の最も初期の錐体視細胞レベルでは、3種類の錐体細胞による三原色説的な情報処理が行われ、次の段階である水平細胞や外側膝状体のレベルでは、その三原色的な信号が反対色説的な信号へ変換され、脳に伝達され色を知覚できるという説。

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感覚・知覚 013 運動の知覚

■ 感覚・知覚 013 運動の知覚 ■

対象や自己の静止ないし運動の知覚は、網膜上の情報、身体や眼球の随意的な運動に伴う神経情報運動視差の情報などが中枢で処理された結果と見なされる

▼ (広義の)仮現運動
実際は運動していないものが、運動しているように見える(さらに4つの下位カテゴリー分かれる)

▼ 1. 誘導運動(induced movement)
電車に乗っていいて、駅で並んで止まっている反対方向への電車が走り出したとき、自分の乗っている電車が走り出したように思う

▼ 2. 自動運動(autokinetic movement)
暗闇で静止している光点を見ていると、ふらふらと動いているように見える

▼ 3. (狭義の)仮現運動(apparent movement)
1. β運動(=※ファイ現象)
踏切の警報機のように静止している刺激が、交互に点滅するんを見ていると、いったりきたりしているように見える

※ファイ現象とは
2つの刺激のおのおのは静止状態であるにも関わらず、実際の運動と変わらない、一方から他方への明らかな運動知覚が生じること
→ 2つの点の提示時間間隔をかえると見え方が変わる
 1. 30ミリ秒以下
  :2光点の同時点滅が知覚される(同時時相)
 2. 60〜100ミリ秒
  :滑らかな運動(ファイ現象)(最適時相)
 3. 200ミリ秒以上
  :2光点の継続的な点滅(継時時相)

2. α運動
そのうち図形の大きさの変化を示す場合

▼ 4. 運動残効(motion after effect)
一定方向へ動く対象をしばらく見た後、静止した対象を見ると、この静止対象が順応時とは逆方向に動いて見える現象(滝の錯視などがこれにあたる)

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感覚・知覚 012 知覚の恒常性

■ 感覚・知覚 012 知覚の恒常性 ■

▼ 知覚の恒常性

▼ 1. 遠刺激
ある対象を見ているとき、外界にある対象そのもの

▼ 2. 近刺激
見ている対象によってもたらされる網膜上に投影された刺激

刺激対象と自分との間の距離や位置関係などにより、網膜上にできた像(近刺激)は変化するが、近くされた見え(大きさ、色、形など)が同じであるとわかる傾向を知覚の恒常性と言う。

例えば、友達が遠くに歩いていって、小さく見えても、友達が小さくなったとは思わない。
→ 理由(3つ)

▼ その1. 斟酌(しんしゃく)説
我々は、網膜上だけで知覚しているのではなく、周りの環境、距離の条件との計算によって大きさを導いている

▼ その2. エンメルトの法則
網膜上の大きさが一定であれば、見かけ上の大きさは距離に比例して変わるという仮説(Amesの部屋や月の錯視(月はどこにあっても同じ大きさのはずなのに、地平線や水平線近くの月は大きく、天頂にある月は小さく見える)はこれから来ている)

▼ その3. 大きさ・距離不変仮説
エンメルトの法則を定式化したもの
S’=θ・D1(S’:対象の見かけの大きさ、θ:視覚、D:距離)

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