カテゴリー「第04回 心理療法」の20件の記事

心理療法 20 箱庭療法

■ 18: 箱庭療法 sandplay therapy ■

▼ 1: 箱庭療法の成立と発展
カルフがユング理論の適用し、発展させた心理治療技法。砂に入った木箱と様々なミニチュアが用意され、クライエントは自由にそれらを使用し、イメージ表現を行う。非言語的表現技法の一つ。

▼ 2: 箱庭療法の特徴
非言語性、簡便性、触覚性(砂によりリラックスできる)、資格性(視覚的にクライエントの世界を確認できる)など。

▼ 3: 箱庭療法の理論
自由にして保護された空間の中で、箱庭を通して自己が顕現してくる。その過程でクライエントの内にある自己治癒力が働き始める。このようにして箱庭療法を続けていくと、心の全体性がより高次なものに向かい、その変化の過程として自己の象徴がマンダラ表現の形をとって生じる。

※例えば友達や恋人と海に行って、砂遊びした時の感覚と、箱庭療法を行った時の感覚は似ている。「なんとなく楽しい」し、「なんとなく落ち着く」という感覚(カタルシス)である。そこには気心知れた人がいるという安心や、作品が出来上がる過程、砂の質感などが合わさって、「なんとなくいい気持ち」になる。

【キーワード】
●箱庭療法
●カルフ
●ユング理論
●イメージ表現
●マンダラ

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心理療法 19 遊戯療法

■ 17: 遊戯療法 play therapy ■

▼ 1: 遊戯療法の原理
遊戯療法は、プレイ・セラピーとも遊び療法とも言われる子どもを対象とした心理療法。心理療法は通常、言語を用いて行われるが、子どもは言葉のやり取りにより自分の感情を表現することは出来ないので、遊びをその代わりに用いる。遊びは、自己表現手段での自然な伝達法であり、子どもの意識のみならず無意識とも関わる有効的な方法である。遊戯療法には、A・フロイトやクラインの「遊びは子どもの内的な世界を表現するのに最も適した方法である」という考えが背後にある。

▼ 2: 治療原則・アクスラインによる8原則
1. セラピストは、子どもと温かい友好的な関係を作るようにしなければならない。
2. セラピストは、あるがままの子どもを受容する。
3. セラピストは、子どもの関係で、受容的な感情を作り出すようにする。
4. セラピストは、子どもが表出している感情を敏感に察知し、これらの感情を子どもに返し、自分の行動を洞察しやすいようにしてやる。
5. セラピストは、子どもが自ら解決できる能力を持っていることを信じて疑わない。選択し、変化し始めるか否かは、子どもの責任にしておく。
6. セラピストは、子どもの行動や会話に指示を与えることのないようにする。子どもがリードをとり、セラピストが従う。
7. セラピストは治療を早くしようなどとはしない。治療は徐々に進歩する過程であり、セラピストはこのことを理解している。
8. セラピストは、治療を現実の世界に関係づけておくのに必要な、また子どもに治療関係での責任を自覚させるのに必要な制限を与えるだけである。

▼ 3: 遊戯療法の実際
設備は、プレイルーム(砂漠、水場、観察室等があった方が望ましい)、遊具(箱庭、人形、積み木、粘土、太鼓、木琴、ピアノ、トランポリン等)を用いる。週1回、50から60分の枠で行う。適応範囲は、3歳から思春期の始まる頃まで。また、自閉症などの発達障害のある子も。

【キーワード】
●遊戯療法
●プレイ・セラピー
●言語の代わり
●自己表現手段
●A・フロイト
●クライン
●アクスラインによる8原則
 

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心理療法 18 交流分析

■ 16: 交流分析 transactional analysis ■

▼ 1: 基本概念
バーンが開発した人間行動に関する理論体系とそれに基づく治療法。「互いに反応しあっている人々との間で行われている交流を分析すること」を目的とする。交流分析は、「今・ここで」の自我状態に気づくことによって、感情、思考、行動を自己コントロールする。また、対人関係における具体的なトランザクション(やりとり)を分析することによって、自分のマズイ交流様式の改善を図る。通常、構造分析、交流パターン分析、ゲーム分析、脚本分析の4つの分析を行う。究極のゴールは、人生早期にその源をもつ「脚本」の修正。

▼ 2: 交流分析の実際
エゴグラムの活用。

【キーワード】
●交流分析
●バーン
●今・ここで
●エゴグラム
 

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心理療法 17 ゲシュタルト療法

■ 15: ゲシュタルト療法 Gestalt therapy ■

▼ 1: 基本概念
パールズが考案した心理療法。心理的障害や悩みは心に2つの対立する要素が生じることによって起る。従って、この2つを対立させ、「有機体的自己制御」メカニズムの回復が治療の目的。患者の過去の体験や生育暦ではなく、「今・ここで」の体験と関連の全体性に重点をおく。

▼ 2: ゲシュタルト療法の技法
ロールプレイング、座席を写りながら演じ対話するホット・シート、否定的感情の行動化・追体験といったものがある。パール図は、図と地というゲシュタルト心理学用語を用い説明し、排除された自己が統合されることで、個人のゲシュタルトが完成されるとした。「気づき―言語化―コンタクト」の一連の過程。

※図と地
視界の中で浮き出る領域を図、その背景を地。同一の領域でも役割が異なると、まったく様相が異なる現象。

【キーワード】
●ゲシュタルト療法
●パールズ
●今・ここで
●ロールプレイング
●ホット・シート
 

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心理療法 16 認知療法

■ 14: 認知療法、認知行動療法 cognitive therapy/cognitive behavior therapy ■

▼ 1: 認知療法とは
ベックにより始められた心理療法で、認知の歪みに焦点を当てることにより精神疾患の治療を行う。認知療法の特徴は、知覚・記憶・判断・予測など認知のフィルターを通した主観的体験が、情緒体験と密接に関係しているとする理論に基づいている点である。認知の歪みが全て、という考え方。その歪みは、自動思考と仮説・スキーマに大別される。自動思考とは、ある状況においてすぐに思い浮かぶ考えやイメージである。一方、仮説・スキーマとは、心の深層にある自己・世界・将来に対する確信・態度・規制である。これは発達過程で形成されたものであり、対人関係や行動パターンに現れる。

▼ 2: 認知療法の適応領域
うつ病、不安障害、統合失調症など。

▼ 3: うつ病の認知療法
初期経験により歪んだ仮説が形成される。危機的な出来事に遭遇すると、仮説の活性化が行われ、否定的自動思考によりうつ病が発症する。

【キーワード】
●認知療法
●ベック
●主観的体験と情緒体験
●認知の歪みが全て
●自動思考
●仮説・スキーマ
 

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心理療法 15 森田療法

■ 13: 森田療法 Morita therapy ■

▼ 1: 森田療法とは
森田正馬により考案された神経症の精神療法。日本独自の精神療法で、安静療法、作業療法、説得療法、性格療法のエッセンスを取り出し、それをうまく組み合わせ独自の精神療法を考案した。

▼ 2: 森田理論
神経症の原因となるヒポコンドリー性基調と精神交互作用により、症状が発展固定し森田神経症という病的状態が発展する。治療の目標は、精神交互作用を生み出す「とらわれ」、「はからい」を脱し、生の欲望の発揮(自己実現)に向かっていくことである。

▼ 3: 森田療法の実際
第1期、4日から1週の間、絶対臥褥(がじょく)療法を行う。患者を個室に隔離して、面接、談話、読書、喫煙、その他全ての慰安を禁じ、食事、排便以外はほとんど絶対臥褥を命ずる。第2期、起床。第1期と同じく隔離療法であって、交際、談話、外出を禁じ、臥褥期間を7から8時間に制限。昼間は必ず戸外に出て、空気と日光に触れさせるようにする。第3期、庭造り、大工仕事、薪割りなどやや重い作業をさせる。期間は1週間前後。第4期、1週間から2週間の生活訓練。必要に応じて外出し、複雑な実生活を送る。

【キーワード】
●森田療法
●生の欲望の発揮
 

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心理療法 014 家族療法

■ 12:家族療法 family therapy ■

▼ 1: 家族療法とは
家族療法とは、家族を一つのまとまりを持ったシステムとみなし、その家族システムを治療の対象とする心理療法である。精神分析的な家族力動理論だけではなく、一般システム理論や、対人関係論、学習理論、行動理論など様々な理論的枠組みを持った治療的アプローチが行なわれる。

個人療法は病理を個人に求めるが、家族療法はそれを家族システムに求めることが特徴である。家族集団の中でその個人を捉えなおし、そこにある対人関係のプロセスに注目する。家族療法では、患者は家族システムの病理を代表して、症状や問題を表しているメンバーという意味で、IP(identified patient 患者の役割を担う人)と呼ばれる。

▼ 2: 一般システム理論
家族システム内には、家族メンバー間の複雑な相互作用が存在し、全ての事象が互いに関連を持ちながら循環している。このような家族システムでは、一つの原因から一つの結果が規定されるような直線的因果律の見方ではなく、因果的連鎖が円環状につながっている円環境的因果律の見方が当てはまる。

システムを「互いに影響し合う要素の複合体」として捉え、家族療法では「関係性」そのものを取り上げる。

▼ 3: 家族病理の鍵概念
家族の病理と理療に深く関係している概念は、二重束縛理論と家族ホメオステーシスの2つである。二重束縛理論とは、コミュニケーションの病理で、表に出されるメッセージとそれに対立・矛盾するメッセージが同時に伝達され、受け取り手が行動出来なくなることをいう。親がこれを行うと子どもは、混乱し、生存が脅かされ、対人的関心を喪失することにもなりかねない。

一方、家族ホメオステーシスとは、家族の一員の状態が改善されると、家族の他の成員に障害が現れるというものである。家族は、治療の進展を阻害しても1つ不変の状態を維持しようとする傾向があり、このような関係があるときには家族システム全体を治療対象とする必要がある。

【キーワード】
●家族療法
●家族力動理論
●一般システム理論
●二重束縛理論
●家族ホメオステーシス

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心理療法 013 バイオフォードバック法

■ 11: バイオフィードバック法 biofeedback technique ■

▼ 1: バイオフィードバックの定義と方法
普段あまり意識していない身体内の情報を、工学的な方法で助けを借り、本人に知覚させ、その局部的または全身的反応を訓練で制御させようとする方法。視覚、聴覚、触覚など知覚可能な刺激に変換して本人に呈示する。行動療法の一つ。

【キーワード】
●バイオフィードバック
●身体内情報
●呈示
●制御

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心理療法 012 動作法

■ 10: 動作法 dosa-ho(又はmotor action training) ■

▼ 1: 動作と動作法
動作とは、自分の意図通りの身体運動を実現しようと努力する自己活動過程のこと。動作法は、意図した運動パターンと実現する身体運動パターンを一致させていく心のプロセスである。「意図―努力―身体運動」として図式化され、自分の身体に対する自己制御活動といえる。

動作法(動作訓練)では、意図した通りに身体運動ができるようになることを目的とし、そのための訓練に焦点をあてていく。脳性マヒの患者が催眠で動くという事実から、心身は密接に関わっているため、自分を弛めるようにしていくことで、逆に心にも影響があると考える。

▼ 2: 心理臨床における動作法
ことばやイメージの心理臨床に、動作と動作法という新しい道具が導入されることにより、これからの心理臨床のあり方やその基本的理論などに変化が起こると予想される(・・・かも)。

【キーワード】
●動作法
●意図した通りの身体運動
●脳性マヒ

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心理療法 011 自律訓練法

■ 9: 自律訓練法 autogenic training ■

▼ 1: 自律訓練法
シュルツ、ルーテにより発展させられた自己催眠法の一種で、弛緩療法の一つ。ある条件刺激が不安反応を引き起こすとき、それに伴い生理的緊張なども引き起こされる。そこで不安と拮抗する弛緩反応を訓練形成することにより、条件刺激と不安反応の間の連結を弱め、断ち切ることが出来る。拮抗反応形成により、不安に基づく元の悩みは形を変え解消されるとする療法。

※行動療法の中でよく用いられる。

▼ 2: 自律訓練法の進め方
安心感、重量感、温感、心臓調整、呼吸調整、腹部調整、 頭部調整の順で進行する。1つの公式が十分に出来るようになってから次の段階へ進むことが必要である。

【キーワード】
●自律訓練法
●シュルツ
●ルーテ
●弛緩療法
●拮抗反応

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心理療法 010 催眠療法

■ 8: 催眠療法 hypnotherapy ■

▼ 1: 催眠療法とは
催眠療法とは、催眠現象を利用した心理療法。18世紀後半のメスメルの動物磁気療法から、眠現象を原型にして開発。現在の催眠療法は、暗示催眠療法、リラックス催眠療法、イメージ催眠療法の3つに分類される。

▼ 2: 催眠
催眠現象は、トランスと呼ばれる。この催眠状態では、通常とは違った特異な意識状態(変性意識の状態)であり、被暗示性(暗示へのかかりやすさ)が強まる。その結果、覚醒時に比べ、運動や知覚、記憶、思考などの異常性ないし非現実性が容易に引き起こされるようになる。

▼ 3: 催眠への治療的意義
温かく保護的な雰囲気のもとで、不安や苦痛のカタルシスが行われやすく、生理学的に催眠性トランスとされる状態そのものが、生体の心身に自然に備わっている自己回復機能を促進する。イメージや夢をはじめ、精神分析や行動療法などのアプローチを容易かつ効果的に進めるための「場」が提供され、治療的な操作もいっそう容易となる。
 
【キーワード】
●メスメル
●トランス
●カタルシス
●特異な意識状態
●被暗示性
●自己回復機能
 

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心理療法 009 行動療法

■ 7: 行動療法 behavior therapy ■

▼ 1: 概念
行動療法とは、1950年代から60年代にかけて台頭した治療理論・治療技法である。行動療法では、問題行動、不適応行動の発生・持続を学習心理学の立場から捉え、学習心理学の原理や技法により改変しようとする。

1959年にアイゼンクは、統一された治療法の概念として行動療法を提案。何人もの研究者によって行われた、行動に関する実験的な研究や分析方法や、それから導き出された理論や方法が臨床に導入された始められたものであり、最初から多様な治療法の集団といえる。

※行動療法と精神分析などのセラピー(カウンセリング)は全く別物である。その顕著な例として、行動療法では「無意識」の存在を認めていない。

※現在の心理療法の流れは、明らかに「行動療法」に傾いている。いわゆる正統派精神分析の先は暗い。

▼ 2: 治療の進め方
問題が改善されるにはどの行動が、どのように変わればよいのか、どんな行動を学習すればよいのか、という見方をしながら治療を進める。

▼ 3: 適応領域
適応領域は、ないと考えられるほど広範囲。不安障害、気分障害、統合失調症、物質情動障害、老年期精神障害、摂食障害、行為障害、注意欠陥・多動障害、自閉性障害、知的障害など。

【キーワード】
●行動療法
●学習心理学
●アイゼンク

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心理療法 008 心理劇(サイコドラマ)

■ 6:心理劇(サイコドラマ) psychodrama ■

▼ 1: 心理劇の特性
心理劇はモレノによって考案された、ドラマ形式を用いた集団心理療法。心理劇は、精神病院、教育施設、地域保健活動、治療者のトレーニングなど幅広く適用されている。対象も、障害者、健常者、治療者と幅広い。心理劇は、あらかじめ決められた筋書き通りに劇が進められていくのではなく、診断的・治療的な目的のもとに、即興的・自発的に、参加者がある役割を演じるという劇的な方法を用いて行われる。

▼ 2: 理論的背景
心理劇の目的は、カタルシスと自発性である。役割を演ずることで、日常生活場面では経験できないこと、自己のテーマ、ドラマを心理劇の中で経験・表現することが出来る。それにより、洞察やカタルシスを得る。

自発性は、ドラマ的状況(葛藤や危機など)に遭遇した時に、その人の内面に突然生じる葛藤や危機を克服させる力、様々な状況に即応して、適切な行為を遂行する力のこと。日常生活の中で埋没している自発性を引き出し、新しい自分の行き方を発見することが出来る。

▼ 3: 心理劇の手順
ウォーミング・アップ(自己紹介)、ドラマ、ドラマの終結、話し合い。

▼ 4: 心理劇の技法
相手の立場から自分を客観的に眺めることが出来る役割交換、他のメンバーや治療者が演ずる補助自我が主役の分身となって援助する二重自我などがある。

【キーワード】
●心理劇
●カタルシス
●自発性
●役割交換
●二重自我

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心理療法 007 フォーカシング

■ 5: フォーカシング focusing ■

▼ 1: フォーカシング
ジェンドリンが開発した心理療法および自己理解のための方法。ジェンドリンはクライエント中心療法の創始者ロジャーズの共同研究者。ジェンドリンは、体験過程が何らかの形で表現されることは自己を知るうえで重要なことであり、その意味を知る過程が、自己を形成し発展させるものであるとした。

1つの感情は多くの意味を含んでいる。これは無意識とか抑圧とかではなく、言語化することで意識化可能となる。この過程を1つの治療技法として取り入れようとしてジェンドリンは、フォーカシング技法を発展させた。

▼ 2: 体験過程
「気持ち」は今、生じている身体の感じとして体験される。この身体の感じはイライラしているときの腹部に感じられる圧迫感や、悲しいときの胸の詰まった感じなどで、単なる肩こり、頭痛といった身体感覚とは異なる。これはフェルト・センスと呼ばれる。また、体験的変化はフェルト・シフトと呼ばれ、過程的に変化する体験過程の中でフェルト・シフトを引き起こすことを目指していく。
 
【キーワード】
●フォーカシング
●ジェンドリン
●体験過程
●フェルト・センス
●フェルト・シフト

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心理療法 006 エンカウンター・グループ

■ 4: エンカウンター・グループ encounter group ■

▼ 1: エンカウンター・グループ
自己成長を目指す集中的グループ体験であり、ロジャーズの理論と実践に基づくグループ。ロジャーズらは、1946年以来カウンセラーの訓練に集中的グループ経験が有効であることに気づき、ワークショップでそれを用いるようになった。グループは非指示的に運営されるものから支持的に運営されるものまで多様である。

▼ 2: 方法
参加者7から20名の参加者とファシリテーター。1セッションを3時間とし、1日3セッション、1泊2日から5泊6日で通常30時間以上の集中グループ体験を経験。通常、合宿形態をとる。場所は、原則としてセミナーハウスなど日常生活から離れたところを使う。

【キーワード】
●エンカウンター・グループ
●ロジャーズ
●ファシリテーター
●合宿形態

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心理療法 005 クライエント中心療法

■ 3: クライエント中心療法 client-centered therapy ■

▼ 1: 定義
ロジャーズにより創始された心理療法で、初期には非指示的療法とよばる。それまで主流だった精神分析に対し「指示を与えない」という点が大きな特徴である。1951年に自らの立場をクライエント中心療法と名付ける。

クライエント中心療法は、人間の成長と変容に対する、絶えず継続的に発展しつつあるアプローチである。問題の解決法を一番よく知っているのはクライエント自身であるとし、それ故クライエントに何かを教える必要はない。

クライエントが、援助する人間(セラピスト)の「真実さ」、「配慮」、「感受性豊かで評価しない理解」を体験すれば、クライエントは本来の力を十分に発揮し、問題を解決するとした。

▼ 2: 理論体系

□ 2-1: 実現傾向
生体を維持し、強化する方向に全能力を発展させようとする傾向。どんな虫・動物・植物でも生に向かい努力することと同じ。

□ 2-2: 自己実現の傾向
人間のもっとも深いところで、発達・分化・協力など建設的に向かう傾向。依存から独立へ、単純で固定的な自己規制から、複雑で流動的な自己へと展開する。

▼ 3: 治療的パーソナリティ変化の必要十分条件
 1.二人の人が心理的に接触をもっている
 2.クライエントは不一致、不安な状態にある
 3.セラピストは一致し、統合された状態にある
 4.セラピストはクライエントに対して無条件の肯定的な配慮を経験している
 5.セラピストはクライエントを理解し、それをクライエントに伝達しようと努めている
 6.クライエントは、自分に対するセラピストの無条件の肯定的な配慮と感情移入的な理解を、少なくとも最小限度は知覚している

【キーワード】
●ロジャーズ
●非指示的療法
●クライエント中心療法
●人間の成長と変容
●実現傾向
●自己実現の傾向
●パーソナリティ変化の必要十分条件

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心理療法 004 夢分析

■ 2: 夢分析 dream analysis ■

▼ 1: フロイトの夢分析
クライエントの夢から連想と象徴解釈に基づいて夢判断を行う。夢の中の抑圧された願望を夢解釈によって解釈する。夢の中では無意識の表象が表れてくるが、意識が受け入れられないものは選別され、夢を形成するものとなる。検閲の機能によって受け入れられないものは歪曲され、それが集合体となって夢を形成する。

▼ 2: ユングの夢分析
フロイトが夢を無意識へいたる手がかりとしてしか考えてなかったのに対し、ユングは夢を無意識の心の表現であると考えた。ユングにとって無意識は意識に対する秘密のこころが隠蔽されているだけでなく、無意識そのものが主体性と自立性をもち、豊かな内容と活動性を持った存在である。無意識は意識に対してメッセージを送り、意識の発展と安定を図ろうとしていると考えた。

【キーワード】
●連想
●象徴解釈
●夢分析
●夢解釈
●検閲
●心の表現
●主体性
●自立性
●意識へのメッセージ

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心理療法 003 精神分析療法

■ 心理療法の種類 ■

■ 1: 精神分析療法 psychoanalytical therapy ■

▼ 1: 精神分析療法の定義
フロイトの創始した心理療法。広義には寝椅子や自由連想法などを採用しない精神分析理論を採用した心理療法のこと。治療関係にあってクライエントは自らの現在と過去の生活体験、およびそれに関する現象を想起し陳述する。

内容は、クライエントの親子関係と性的感情についてのことが多い。想起に対しては抵抗が伴い、クライエントの想起された過去はクライエントとセラピストの治療関係そのものの中に再現される。

セラピストによって再現されたものの意味連関が解釈され、クライエントは自己の問題を解決する手段を手に入れる。それにより自己の生活を再構成し、生活の中に新たな安定した位置を獲得する。

 ・現在の話(親子関係・性的感情)
 ・抵抗と転移
 ・解釈と洞察
 
 
▼ 2: フロイトの精神分析技法

□ 1: 初期技法の時代
催眠術の比重が大きい。その後、自由連想法が確立される。それにより抑圧、抵抗という現象が明確に把握されていく。

□ 2: 無意識内容の解釈の時代
自由連想法の確立と抑圧の発見によって、無意識の世界の探求への道が開かれる。エディプス・コンプレックスなどの存在を発見し、それを生活体験の意味関連との関係において解釈し、クライエントに洞察させることにより、治療は完結するものと確信する。

※抑圧とは
代表的な防衛機制で、感情や思考、記憶を意識から締め出そうとする無意識の働き。本能や衝動を伴うものは、絶えず意識に上ろうとするが、抑圧によって無意識的なものに留まる。しかし抑圧される内容は、いい間違い、夢、症状などにより出現する。

□ 3: 力動的解釈の時代
セラピストの解釈の焦点は、想起されるべき過去の内容のみならず、想起しているクライエントとセラピストとの治療関係そのもの(すなわち抵抗と転移)へと当てられる。

※力動的解釈
行動的・心理的事象を動機、欲求、情緒、意思などの心的機能の結果として説明しようとする立場。心理的事象間の因果関係の解明を重視する。

□ 4: 攻撃感情への対処の時代
陰性感情転移への対応が主要な関心事となった時代。自我・超自我の概念の形成する。

【キーワード】
●自由連想法
●精神分析理論
●自らの現在と過去も生活体験
●想起・陳述
●再現
●意味・解釈
●洞察
●催眠術
●エディプス・コンプレックス
●抑圧
●力動的解釈
●抵抗と転移
●陰性感情転移
●自我・超自我
 
 
▼ 3: 新フロイト派
新フロイト派は精神分析諸学派の中ではフロイトに対して一番批判的な立場をとる。フロイトのリビドー論に基づいた小児性欲論・生物学的還元論と心的決定論を否定し、個人が生きる文化的要因と個人の相互作用を重視した。

フロム、ホーナイ、サリヴァンなど1930年代から40年代にかけてのアメリカの一群の精神分析家らを指す。
 
 
▼ 4: 自我心理学
自我を心理学における根本的な事実として、人間の経験や行動の理解や説明の中心におく心理学。大きくは、意識心理学的自我心理学と精神分析学的自我心理学の2つに分類される。

□ 1: 意識心理学的自我心理学
代表者はコーキンズ。心理学は意識的な自我についての科学であり、人間の自我は代用できず人間の存在は結局自我なので、自我心理学だけが人間の心理を取り扱いうるものであるとした。

□ 2: 精神分析学的自我心理学
フロイトの精神分析の中で、自我の力は弱く独自性があるとはいえない。その自我を重視したのがアンナ・フロイトであり、自我心理学を確立したのがハルトマンである。

自我は当初から独立した自律性を備えていると考え、その積極的機能に着目し、自我に中心的な役割を与えた。フロイトが仮定した心的装置イド、自我、超自我のうち、特に自我の重要性を強調する学派。

マーラー、スピッツ、エリクソンなどがこの学派に入る。

【キーワード】
●新フロイト派
●フロム
●ホーナイ
●サリヴァン
●自我心理学
●意識心理学的自我心理学
●コーキンズ
●精神分析学的自我心理学
●アンナ・フロイト
●ハルトマン
●自我の自律性
●積極的機能
●マーラー
●スピッツ
●エリクソン

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心理療法 002 心理療法における諸問題

■ 心理療法における諸問題 ■

▼ 1: 転移の発見
転移とは、治療者と患者の相互関係のことであり、フロイトにより発見される。フロイトは精神分析療法がある程度進むと、患者は治療者に対して愛情、賞賛、憎悪、不信といった強い個人的感情を向けてくることを経験した。しかも、それらは非合理的反応であり、原始的な仕方で表現される。

この現象に突き当たったフロイトは、患者が幼児期に重要人物(特に両親)に向けていた感情やイメージを、現在の治療状況の中で治療者に表現しているものと考え、これを感情転移と名づけた。

□ 1: 転移とは
(感情)転移とは患者から治療者に向けられるもので、患者が本来過去の重要な人物に向けるべき感情を治療者に向けてしまう現象である。転移は、対象へ近づこうとする肯定的で親近的な感情を伴う陽性転移と、対象を回避しようとする否定的で拒否的な感情を伴う陰性転移の2つに分けられる。

□ 2: 逆転移とは
逆転移とは、患者に対して引き起こされる治療者側の感情反応のことである。例えば、治療者が母親コンプレックスを抱いていると、同じように母親との関係でつまずいている患者には、自分の問題と重ねて必要以上に同調したり、反対に自分の問題に触れることを避けて防衛的になったりする。教育分析の必要性が説かれるものも、逆転移の弊害から免れるためである。

※教育分析とは
精神分析学の概念で、精神分析家になるため受ける分析のこと。自らの無意識的葛藤や抑圧されている問題を理解することが目的である。

※転移と逆転移
転移:クライエント(患者) →感情 →セラピスト
逆転移:セラピスト →感情 →クライエント(患者)

【キーワード】
●転移
●非合理的反応
●原始的
●過去の重要な人物
●感情
●陽性転移
●陰性転移
●逆転移
●教育分析
 
 
▼ 2: 共感
セラピストはまずクライエントを理解しなければならない。クライエントにとってこの理解されるという体験によって対人的な安全感が増し、治療促進的な場を作り上げることが出来る。クライエントの理解する方法は、知的な理解と体験的な理解の2つがあるが、共感は後者である。

体験的な理解とは、セラピストが自分自身の内的な体験(情緒を加えて)を通して、クライエントを理解することである。クライエントが感じていることを自分自身の中に移し変え、クライエントの内的世界と似た世界を自分の中に創り出していく。広範にはクライエントの内的状態をセラピストが体験的に把握することであるが、それは客観的・知的理解と機能的な調和をもつことにより意味をなすといえる。
 
 
▼ 3: 制限

□ 1: 面接時間
基本的に50分。患者が約束の時間に遅れても、時間は基本的に延長されることはない。

□ 2: 場所
面接室、プレイルームが使われる。場所も限定され、基本的に面接中は出入り禁止。時間と場所を特定化することで、面接の時間と場所が患者にとって安全で保護された空間、時間となりうる。また、心的交流が成り立つためには、現実的・物理的な構造条件が必要。

□ 3: 料金
患者は料金を払うことで、面接の時間を自分の時間だと感じることができる。自分の時間であるという感覚は、面接室での治療者に対する不満、否定的な感情を表現しやすくなる。

【キーワード】
●共感
●体験的な理解
●情緒
●クライエントの内的世界
●構造条件
 
 
▼ 4: 抵抗
抵抗とは、心理療法の過程でクライエントに見られる現象で、援助を求めながらも治療に反対しようとすることである。精神分析治療においては、無意識への到達を妨げるようなクライエントの全ての言動のことを指す。

一般には、面接によって無意識の欲望をあらわされることへの恐怖や心理的不快感から、連想過程や分析者の解釈、ひいては治療そのものに対して敵対的・拒否的になることである。遅刻、キャンセル、沈黙、話題の固定、話題の回避などがそれに当たる。

抵抗の分析は、特定の防衛の用いられ方や起源・発達を明らかにするものとし、転移の分析と共に精神分析療法において中心的な位置を占める。
 
 
▼ 5: 治療同盟
治療同盟とは、治療者・クライエント関係の中で、治療という共通の目的のために両者が手を組んでいる部分を示す構成概念である。

「やっていこう!」と契約を結ぶこと。
 
 
▼ 6: 治療構造論
治療構造論とは、時間、場所、治療形態などのセットのこと。ある病態に応じて処方されるべき手続きの全体を治療構造と呼ぶ。どのような契約を結び、構造を決定するかは治療対象や目標により異なるが、この治療構造はその後の治療者とクライエントの治療過程そのものを規定するため非常に重要。
 
 
▼ 7: 行動化(アクティング・アウト)
言語化を基礎とする心理治療において、無意識の衝動、記憶や態度や葛藤が言葉によらずに行動で表現されることを行動化と呼ぶ。狭義には精神分析の用語であるが、広義には、治療過程との関係なしに葛藤を外在化する行動一般を指す。自殺、自傷、他者に対する危害など。

【キーワード】
●抵抗
●無意識への到達を妨げる
●治療同盟
●治療構造論
●行動化
 
 
▼ 8: 心理療法におけるスーパービジョン
臨床心理士を志す人には、優れた専門的技術を持ち人間的修行につき合える指導者の存在が必要。スーパービジョンを受ける際の指導者をスーパーバイザーと呼び、被指導者をスーパーバイジーとよぶ。

【キーワード】
●スーパーバイザー
●スーパーバイジー
●スーパービジョン

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心理療法 001 心理療法について

■ 心理療法について ■

■ 1: 面接 ■

▼ 1: インテーク面接(受理面接)
クライエントに対して初めて行われる面接を受理面接、初回面接とよぶ。クライエントがどのような主訴・問題を抱えているかを把握し、それに対してどのような援助が最適であるかを判断する。クライエントに関する資料を収集することと、心身両面にわたり最良と思われる治療方針を決定することが、インテーク面接の目的である。

※主訴とは
インテーク面接におけるクライエントの主要な訴え。

※インテーク面接
インテーク面接は、はじめての面接のこと。問題を把握し、援助方針の決定を行なう。

▼ 2: 並行面接
並行面接とは、1人の治療者が来談者の面接を継続するのと並行して、別の治療者がその当人と関わりの深い人物を面接すること。一般的に人間関係が濃密な家族を対象とすることが多い。

▼ 3: 合同面接
合同面接は、治療場面に家族や配偶者を加え出席者全員に対して面接に当たる形態をとる。家族全体あるいは夫婦を対象とし、合同療法として行われる。

▼ 4: 訪問面接
問題のある児童・生徒らが居所としている特別な学級・病院・施設に出向いて面接・教育を行う。また、教師又は専任のカウンセラーが怠学・不登校などの児童・生徒に対し、家庭に訪問するといったことも行われる。

【キーワード】
●インテーク面接
●受理面接・初回面接
●主訴
●平行面接
●合同面接

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