■ 2: 矢田部・ギルフォード性格検査(YGテスト) ■
▼ 1: YG性格検査
YGとは矢田部ギルフォード検査の略称。ギルフォードの考案したアメリカのギルフォード性格検査を下に矢田部達郎らが作成に着手し、完成された。YG性格検査は、特性論の立場に基づき、一般的な性格をあらわす言語から因子分析法を用いて導き出された因子による尺度から構成される。日本ではMMPIと並んで非常に流布され、使用されている質問紙検査。
この検査は12の尺度からなる120項目の質問によって構成される。
12尺度とは、抑鬱、回帰性傾向、劣等感、神経質、客観性、協調性、攻撃性、一般活動性、のんきさ、思考的外向、支配性、社会的外向。
回答形式は、「はい」、「いいえ」、「?」の3件法。
結果の分析は類型化されており、プロフィールを分析することで、A型(平凡型)、B型(非行型)、C型(沈静型)、D型(適応者型)、E型(ノイローゼ型)に分けられる。
特徴としては、他の性格検査、特に質問紙の中では実施時間が短く、解釈が容易である。信頼性や妥当性に関しても長年の実証的、数量的蓄積があるという長所がある。しかし、短所としては、社会的望ましさの影響を受けやすく、12の尺度の因子的妥当性に疑問視されることが多い。
また、YG検査の捉えられる性格側面には限界があり、直接診断の手がかりを得ることも難しい。あくまでもテスト・バッテリーの一つとして治療上有益な情報を求めることが主眼となる。類型化されたタイプから判断する場合にも、被験者の自己実現といった方向が考慮されなければならないことがあげられる。
※テスト・バッテリー
被験者の心理的側面を理解するとき、単一のテストでは不十分な情報しか得られないため、複数の異なるテストを組み合わせて実施し、多面的に情報を得ること。
※自己実現
本来の自分自身に向かうこと。
▼ 2: 定義
ギルフォードらが開発した「人格目録」を基礎に、矢田部らが日本人用に標準化した特性論に基づく質問紙検査(性格を複数の特性からなる多次元的なものを考える)。因子分析で抽出された12の性格特性の尺度で構成(1尺度10項目=120項目)。
▼ 3: 分析・診断
抑うつ性、回帰性、劣等感、神経質、客観性の欠如、協調性の欠如、愛想の悪さ、一般的活動性、思考的外向、支配的、社会的外向の尺度で構成される。診断は、各尺度のプロフィールにより「平均型」、「情緒安定積極型」、「安定消極型」、「安定積極型」、「情緒不安定消極型」の5類型を典型とする評価も可能。性格と行動傾向を診断。
※ギルフォードの「思考」についての捉え方
ギルフォードは思考を、論理的に唯一の適切な回答を求める収束的思考と、ひとつに限らないさまざまな解決の可能性を必ずしも論理的にではなく広げて探る拡散的思考にわけた。
収束的思考 →知能検査で測定可能
拡散的思考 →創造性と密接な関係
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