カテゴリー「第05回 心理アセスメント」の39件の記事

心理アセスメント 039 ソンディ・テスト

■ ソンディ・テスト(Szondi Test) ■
ソンディが1939年に考案した投影法検査。運命分析学を検証するために考案。

8タイプの顔写真を提示
・好き
・嫌い
を評定させる。

フロイトの個人的無意識とユングの集合的無意識との間に、家系的無意識を想定し、この家系の遺伝に基づく無意識的衝動を明らかにすることを目的とする。

結果の分析については、衝動プロフィールの作成手続きがかなり整備されており、量的な分析法も確立されている。

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心理アセスメント 38 職業興味検査

■ 2: 職業興味検査(VIP. Vocational Preference Inventory) ■

▼ 1: 概論
ホランド(Holland. J.L)が開発した、個人が特定の職業活動に参加することを好む程度を測定する検査。大学生の進路指導、職業経験のある成人のキャリアカウンセリングなどを目的とする。職業興味尺度(現実興味尺度、研究的興味尺度など)6つ、傾向尺度(自己統制傾向尺度、地位思考傾向尺度など)5つから構成され、適応年齢は20歳以上の成人、大学生。

【キーワード】
●職業興味検査
●VIP
●ホランド
 

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心理アセスメント 37 一般職業適性検査

■ 1: 一般職業適性検査(GATB. General Aptitude Test Battery) ■

▼ 1: 概論
アメリカ労働省雇用安定局が1947年に出したものが原案。仕事を遂行するのに必要な適正能力(知的能力、言語能力、数理能力、書記的知覚、空間判断力、形態知覚、運動共応、指先の器用さ、手腕の器用さの9種類)を測定し、個人の職業領域、職業選択のための1つの資料を得る。適応年齢は中2から高3。

多くの職業の中から、ある職務を遂行するにあたって必要な能力を測定する検査であるため、将来において適正のある職務を予測するという予測的妥当性は、(設計方針からして)備わっていない。現時点での、職業に必要な能力を備えているかどうかを判定するもの。

【キーワード】
●一般職業適正検査
●GATB
●アメリカ労働省
 
※適性検査という場合には、学力検査を除くのが普通であり、職業、職務への適性を判定するためのものである。しかし、適正とは学力はもちろん、さまざまな能力を包括して本人の適性を予測するためのものといえる。

2007/10/30

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心理アセスメント 36 職業適性検査

■ 5: 職業適性検査 ■

職務遂行に必要とされる能力を測定する検査。能力を広く測定し適合する職業を選出する一般職業適性検査と、特定の職務についての処理能力を測定する特殊職業適性検査の2種類に分けられる。基準に達しない職業については成功の可能性が低いことを意味するが、どのような職業が出来るかを予測しているわけではない。今日では、職業適性検査の結果をもとに個人の自己理解を深めるという目的が重視されている。

【キーワード】
●一般職業適性検査
●特殊職業適性検査
●個人の自己理解
 

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心理アセスメント 35 ゲゼル発達診断

■ 4: ゲゼル発達診断(Gesell’s Developmental Diagnosis) ■

▼ 1: 概論
ゲゼル(Gesell. A.L)により、障害の早期発見、治療、指導のために開発された発達診断。日常場面での子どもの自然な様子を重視(母親からの問診+観察からDA(発達年齢)を算出)する。運動(移動、把握など)、順応(目と手の協応など)、言語(コミュニケーション手段など)、社会性(遊び、微笑反応など)の4領域から判断。

【キーワード】
●ゲゼル発達診断
●ゲゼル
 

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心理アセスメント 34 新版K式発達検査

■ 3: 新版K式発達検査 ■

▼ 1:概論
京都市児童院で開発、標準化した検査で、2歳から13歳まで適応可能。検査用具や問題の多くは子供にとって遊びのように感じられるため、子供の自発的で自然な行動が観察されやすい。検査問題は、姿勢-運動領域・認知-適応領域・言語-社会領域の3つに大別。

【キーワード】
●新版K式発達検査
 

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心理アセスメント 33 津守式幼児精神発達検査

■ 2: 津守式乳幼児精神発達検査 ■

▼ 1: 概論
0歳から7歳の子どもの日常生活の中に表れるままの行動を集め、標準化の手続きに従い整理した検査。子どもの日常生活の行動を、運動、探索、操作、社会、食事、生活集団、言語の各領域の計438項目から理解する。全て親からの問診に頼り、発達指数を算出することはない。

【キーワード】
●津守式幼児精神発達検査
●日常生活の中に表れるままの行動
●親からの問診
●発達指数の算出はない
 

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心理アセスメント 32 遠城寺式幼児分析的発達検査

■ 4: 発達検査 ■

■ 1: 遠城寺式幼児分析的発達検査 ■

▼ 1: 概論
乳幼児の発達を、運動・社会性・言語の分野ごとに評価し、発達上の特性を明らかにする。移動運動、手の運動、基本的習慣、対人関係、発語、言語理解の各機能を分析的に評価可能で、精神遅滞、脳性麻痺などの鑑別診断に役立つ。検査法が単純で短時間、親からの問診とその場での乳幼児に対する課題実施で評価。発達指数(DQ)を算出し、プロフィールにすることが出来る。

【キーワード】
●遠城寺式幼児分析的発達検査
●親の問診
●乳幼児に課題実施
●DQとプロフィール
 

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心理アセスメント 31 内田・クレペリン作業検査

■ 3: 作業法 ■

■ 1: 内田・クレペリン作業検査 ■

▼ 1: 概論
クレペリンが開発したものに基づいて、内田が性格測定のために改良・標準化した人格検査。無作為に並べた1桁の数を2つずつ連続加算させる作業を繰り返し、それによって得られた作業速度の変化を評価する。

▼ 2: 分析・診断
作業の過程(作業曲線)、意志、努力、気乗り、慣れ、練習、疲労などを分析し、性格や病理水準を測定・診断する。

【キーワード】
●内田・クレペリン作業検査
●1桁の数を2つずつ連続加算
●作業曲線
 

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心理アセスメント 30 ベック抑うつ性尺度

■ 12: ベック抑うつ性尺度(BDI:Beck Depression Inventory) ■

▼ 1: 概論
ベック(Beck. A.T)らが開発した、抑うつ症状の重症度を評価する尺度。本来は面接者が必要だが自己記入方式の質問紙として用いられることが多い。21項目から構成され、気分・認知に重点がおかれ、身体症状に関する項目は少ない。

【キーワード】
●ベック抑うつ性尺度
●BDI
●ベック
●自己記入方式
●気分・認知に重点
●身体症状は少ない
 

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心理アセスメント 29 ツァン自己評価式抑うつ性尺度

■ 11: ツァン自己評価式抑うつ性尺度(SDS:Zung’s Self-rating Depression Scale) ■

▼ 1: 概論
ツァン(Zung. W.W)により考案された、抑うつ症状の重症度を評価するための自己記入式質問票。患者の自己評価による抑うつ性の評価尺度20項目(通常健常者は対象でない)で構成され、正常群、神経症患者群、うつ病患者群に分けられる。適応年齢は成年から、成人。うつ病患者の評価、スクリーニング、教育相談、学校相談などで離量される。

【キーワード】
●ツァン自己評価式抑うつ性尺度
●SDS
●ツァン
●抑うつ症状の重症度
●自己記入方式
 

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心理アセスメント 028 CMI健康調査票

■ 10: CMI健康調査票(Cornell Medical Index) ■

▼ 1: 概論
コーネル大学のブロードマン(Brodman)やウルフ(Wolf)らによって医学的面接の補助手段のため作成されたテスト。初診時に短時間で患者の状態を把握するための問診票として作成されたチェックリストで、自覚症プロフィールと呼ばれるものが作成できる。心身の自覚症状の調査手段だけでなく、情緒障害の評価にも有効な手がかりとなることが特徴である。

適用年齢は14歳から成人までで、神経症の判断が可能である。質問項目はチェックリスト形式(「はい」「いいえ」)で身体的自覚症状144項目、精神的自覚症状51項目(+男性は16項目、女性は18項目)から構成される。病院などの初診時にスクリーニングとして実施されることが多い。

このCMIは、あくまで自覚症状に基づいての質問であるため、
・虚偽の反応に弱い
・無意識的なものは拾えない(内因性精神病には不適)
・二者択一にはそぐわない項目がある
という問題点がある。


【キーワード】
●CMI健康調査票
●コーネル・メディカル・インデックス
●医学的面接の補助手段
●心身両面にわたる自覚症状

ver1.1

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心理アセスメント 027 16PF人格検査

■ 9: 16PF人格検査(The sixteen personality factor questionnaire) ■

▼ 1: 概論
キャッテル(Cattle. R.B)の人格理論に基づく質問紙検査。187の質問項目で構成され、各々10段階の標準得点化されておりプロフィール化が可能である。

適応年齢は16歳以上で、16個の1次因子と4個の2次因子の各得点からの分析を行なう。

【キーワード】
●16PF人格検査
●キャッテル

ver1.1

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心理アセスメント 26 カリフォルニア人格検査

■ 8: カリフォルニア人格検査(CPI:California Psychological Inventory) ■

▼ 1: 概論
ハリソン・ゴーフにより開発された人格検査。精神医学的に疾患のない人を対象として、人格の健全で積極的な側面(対人適応状態、社会的適応状態、人格特性など)を把握できるように開発。適用年齢は中高生から70歳。

【キーワード】
●カリフォルニア人格検査
 

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心理アセスメント 025 アイゼンク人格目録(EPI)

■ 7: アイゼンク人格目録(EPI) ■

▼ 1: 概論
アイゼンクの人格理論に基づき作成された検査。

モーズレイ人格目録(MPI)の「外向性-内向性」次元(E尺度)と「神経症傾向」(N尺度)に、第3の次元、「精神病質傾向(衝動のコントロール性)」を重視し反映された人格目録。

第3次元は、精神病質傾向や非行・犯罪傾向を予測するとされる。1970年代に開発される。

・「外向性-内向性」
・「神経症傾向」
・「精神病質傾向」


【キーワード】
●アイゼンク人格目録
●精神病質傾向

ver1.1 

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心理アセスメント 024 モーズレイ人格目録(MPI)

■ 6: モーズレイ人格目録(MPI:Maudsley personality inventory) ■

▼ 1: 概論
アイゼンク(1959年)によって作成された目録式人格検査(質問紙検査)。

モーズレイは、アイゼンクが所属した病院の名前。

個人の性格を社会性に関連する「外向性-内向性」次元(E尺度)と、情緒の安定性に関わる「神経症傾向」(N尺度)の2次元から解釈する。虚偽的な回答の有無を判断する項目(L尺度)も含まれる。全80項目で、回答形式は3件法。

年齢や生別、知能の違いによる誤差が少なく、信頼度の高い検査。集団実施も可能で、検査時間は約30分と労力も少ない。

・「外向性-内向性」:E(extraversion)尺度
・「神経症傾向」:N(neuroticism)尺度
・虚偽尺度:L尺度

▼ 2: 分析・診断
性格および行動傾向を診断。

▼ 補足: アイゼンク
アイゼンクは、パーソナリティを外向性、内向性、神経症傾向といった因子で説明可能であるとしてMPIを作成し、後に精神病質傾向を加えてEPIを作成した。

アイゼンクは、個別的反応水準、習慣的反応水準、特性水準、類型水準から構成されるパーソナリティ構造を仮定し、類型論と特性論の統合を図った。

※現在特性論は、ビック・ファイブ(Big Five)をよばれる5つの主要なパーソナリティ特性を認める立場に収束しつつある。
1.神経症傾向
2.外向性
3.開放性
4.調和性
5.誠実性

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心理アセスメント 23 EPPS

■ 5: EPPS(Edwards Personal Preference Schedule) ■

▼ 1: 概論
EPPS性格検査、エドワーズ人格目録ともよばれる。作成者はエドワーズであり、マレーの顕在性欲求リストの内から15の欲求を選んで作成した。この欲求は、生理的(一時的)なものではなく、高次の二次的(社会的なもの)を主として選択された。つまり、人間の社会行動上、その動機となる可能性の高い側面を捉えようとしている検査。

マレー理論を基に選ばれた尺度は、達成、追従、秩序、顕示、自律、親和、他者認知、求護、支配、内罰、養護、変化、持久、異性愛、攻撃の15個。

この質問紙の特徴は、異なった欲求に関連する2つの文章が提示され、そのどちらかを強制選択法によって選択する点である。この2つの文章は、社会的望ましさの程度がほぼ等価になるように作成されており、社会的行動の動機となる諸欲求をパーセンタイル値として表示できるようにしてある。従って個々人の欲求体制が概観でき、教育指導など大いに利用である。なお、達成、顕示、支配など計15の欲求の強さを測定することが出来るが、異常性を検出する尺度はない。

この検査の優れた点は、「欲求構造」が類型化できる点であり、検査結果も被験者に理解しやすく興味を持たれやすいこと。また強制選択法によるため、社会的望ましさに依存した回答以上の情報を得ることが出来る。集団検査法も可能。

短所としては、項目数が多く(450の叙述文)、時間がかかる。結果のプロフィール分析が確立しているとは言い難く、15の各欲求の構成概念妥当性が不十分であることである。
 

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心理アセスメント 022 GHQ精神健康調査票

■ 4: GHQ精神健康調査票(the general health questionnaire) ■

▼ 1: 概論
GHQ精神健康調査法とは、ゴールドバーグ(Goldberg. D.P)により開発された精神的な健康を診断するための心理検査(質問紙法)である。このテストは、神経症の諸症状を広く収集し、それを健常者に実施することでどの程度その諸症状が存在するかを見極めることを目的とする。

主に神経症・心身症を中心とする非器質性、非精神病性(心因性)の疾患の症状の把握、スクリーニングテストとして使用される。実施時間は約10分程度で終了可能であるが、健康-不健康という一次的な尺度を想定しており、性格特性を把握するものではないため、構造面では理論的に弱い部分がある。

【キーワード】
●GHQ精神健康調査票
●ゴールドバーグ
●健康-不健康

ver1.1

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心理アセスメント 21 顕在性不安尺度(MAS)

■ 3: 顕在性不安尺度(MAS:Manifest anxiety scale) ■

▼ 1: 概論
MASはManifest Anxiety Scaleの略称であり、顕在性不安尺度とよばれる質問紙検査法である。テーラーが個人の不安を測定するため、N.キャメロンの慢性不安反応に関する理論を基にMMPIから50項目選び出し作成。日本版MASでは15項目の虚偽尺度が加えられ全65項目となっている。「そう」、「ちがう」のどちらかに○をつける二件法。

はじめは条件付けの動因として不安の測定を目的としたが、不安水準を測定する一般的な方法として広く用いられるようになった。実施時間は20分とかなり短時間で出来るが、因子的妥当性に関しては否定的な見方がされている。

この検査でもっとも問題とされるのは、顕在性不安の検出を目的とするもので、無意識的な不安の検出には適さないことである。不安反応は本質的に、行動や生理的変化などを含め多面的に評価されるべきものであり、MASのような主観にのみ頼る方法だけでは限界がある。従って、これらの問題を回避するためには、ロールシャッハなどの投影法的な検査をテスト・バッテリーとして組むことが望まれる。

なお、児童用MASとして、CMASも作成されている。

※STAI(State-Trait Anxiety Inventory)
不安を測定する類似尺度としてSTAIなどもある。これはスピルバーガーらが作成した自己評定型不安尺度の一つ。MASの因子分析の結果、一次元性に疑問が生じ、特性不安に加えて慢性不安も加えて検討したもの。状態不安と特性不安の両方が測定可能。状態不安の測定には、「特定時点での自己の状態」についての回答が求められ、一方、特性不安の測定には「一般的・通常の自己」についての回答が求められる。この点で2つの尺度は異なっている。STAIにはさまざまな日本語版があり、いずれも信頼性、妥当性に関してはかなり肯定的な検討がされている。

※状態不安
今の不安状態。主観的・意識的に知覚される。

※特性不安
比較的安定した性格特徴で、不安傾向のこと。
 

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心理アセスメント 20 矢田部・ギルフォード性格検査

■ 2: 矢田部・ギルフォード性格検査(YGテスト) ■

▼ 1: YG性格検査
YGとは矢田部ギルフォード検査の略称。ギルフォードの考案したアメリカのギルフォード性格検査を下に矢田部達郎らが作成に着手し、完成された。YG性格検査は、特性論の立場に基づき、一般的な性格をあらわす言語から因子分析法を用いて導き出された因子による尺度から構成される。日本ではMMPIと並んで非常に流布され、使用されている質問紙検査。

この検査は12の尺度からなる120項目の質問によって構成される。

12尺度とは、抑鬱、回帰性傾向、劣等感、神経質、客観性、協調性、攻撃性、一般活動性、のんきさ、思考的外向、支配性、社会的外向。

回答形式は、「はい」、「いいえ」、「?」の3件法。

結果の分析は類型化されており、プロフィールを分析することで、A型(平凡型)、B型(非行型)、C型(沈静型)、D型(適応者型)、E型(ノイローゼ型)に分けられる。

特徴としては、他の性格検査、特に質問紙の中では実施時間が短く、解釈が容易である。信頼性や妥当性に関しても長年の実証的、数量的蓄積があるという長所がある。しかし、短所としては、社会的望ましさの影響を受けやすく、12の尺度の因子的妥当性に疑問視されることが多い。

また、YG検査の捉えられる性格側面には限界があり、直接診断の手がかりを得ることも難しい。あくまでもテスト・バッテリーの一つとして治療上有益な情報を求めることが主眼となる。類型化されたタイプから判断する場合にも、被験者の自己実現といった方向が考慮されなければならないことがあげられる。

※テスト・バッテリー
被験者の心理的側面を理解するとき、単一のテストでは不十分な情報しか得られないため、複数の異なるテストを組み合わせて実施し、多面的に情報を得ること。

※自己実現
本来の自分自身に向かうこと。

▼ 2: 定義
ギルフォードらが開発した「人格目録」を基礎に、矢田部らが日本人用に標準化した特性論に基づく質問紙検査(性格を複数の特性からなる多次元的なものを考える)。因子分析で抽出された12の性格特性の尺度で構成(1尺度10項目=120項目)。

▼ 3: 分析・診断
抑うつ性、回帰性、劣等感、神経質、客観性の欠如、協調性の欠如、愛想の悪さ、一般的活動性、思考的外向、支配的、社会的外向の尺度で構成される。診断は、各尺度のプロフィールにより「平均型」、「情緒安定積極型」、「安定消極型」、「安定積極型」、「情緒不安定消極型」の5類型を典型とする評価も可能。性格と行動傾向を診断。

※ギルフォードの「思考」についての捉え方
ギルフォードは思考を、論理的に唯一の適切な回答を求める収束的思考と、ひとつに限らないさまざまな解決の可能性を必ずしも論理的にではなく広げて探る拡散的思考にわけた。

収束的思考 →知能検査で測定可能
拡散的思考 →創造性と密接な関係

【キーワード】
●矢田部・ギルフォード性格検査
●YGテスト
●人格目録
●日本人用
●特性論
●12の性格特性尺度

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心理アセスメント 19 ミネソタ多面的人格特性目録検査(MMPI)

■ 2: 質問紙法 ■

■ 1: ミネソタ多面的人格特性目録検査(MMPI:Minnesota multiphase personality inventory) ■

▼ 1: 概論
MMPIは、Minnesota Multiphasic Personality Inventoryの略称であり、ミネソタ多面人格目録とよばれる。ハザウェーとマッキンレーが精神医学的診断の客観化を目的として開発したもので、全550項目からなる質問紙検査法。被験者は各項目に「あてはまる」、「あてはまらない」、「どちらでもない」の3件法で回答する。「どちらでもない」の回答数が多いと、本来なら臨床尺度に加算されるものが加算されず、信頼度が落ちる。

この検査の特徴は、その基準を精神医学的診断という外的基準においていること。従って、正常群と臨床群(例えば鬱患者)とを弁別可能かどうかという客観的、経験的アプローチを取る。そのため因子特性論を基礎とするYG検査とは異なり、中間類型論が提唱される。

この検査の特徴は、虚偽尺度などを含む妥当性尺度を備えており、被験者の回答態度に関する情報を得られる点。この点で、質問紙法にみられる社会的望ましさの影響を脱することが可能。

この検査は特定の理論に依拠せず、幅広くさまざまな行動、特性などを含むことから、人間の行動、特性項目の総便覧として利用可能性が高い。しかし、同時に特性に関して理論的背景がないため、各項目の叙述文が示すものが相互に違いすぎ、また特定の利用目的として使用しにくいことが短所としてあげられる。また、項目数が多く、被験者の労力を必要とし、プロフィール分析にもかなり複雑になる点も短所である。加えて、当初の目的であったな精神医学的診断の客観化という目的が達成されていない。

※妥当性とは
テストが測定したいものを実際に測定している程度。

※内容的妥当性とは
テストの妥当性を、データによってではなく、専門化の目で判断することで確認しようとする考え方。
 

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心理アセスメント 18 ブラッキー・テスト

■ 8: ブラッキー・テスト(blacky test) ■

▼ 1: 概論
ブラム(Blum .G.S)が開発した児童用絵画を用いた性格検査。ブラッキーという名前の子犬を主人公にする12枚の絵について物語を作らせる。絵はフロイトの性発達段階理論からの強い影響を受けた、欲求不満場面がかかれている。

【キーワード】
●ブラッキー・テスト
 

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心理アセスメント 17 HTPテスト

■ 7: HTPテスト(House-Tree-Person Test) ■

▼ 1:概論
バックが(Buck .J.M)が開発した描画法を用いた投影法検査。特定の大きさの別々の紙に、家、木、人物の順で描かせる。知能や人格の査定を行うために用いられる。

【キーワード】
●HTPテスト
●バック
●家、木、人
 

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心理アセスメント 16 人物画テスト

■ 6: 人物画テスト(DAP:Draw-a-person test) ■

▼ 1: 概論
マコーヴァー(Machover. K)が開発した人格検査。特別な指定をせず、B5の縦長の白紙(2枚)に男女の人物(全身像)を描かせる。執行への抵抗が少なく、簡単に行うことが出来る。性格検査と言われるが、特に攻撃性、非社会性、退行的傾向等の判断に適当。基本的な仮説は、「人が描く人物にはその人が抱く自己像が反映される」とするもの。

▼ 2: 分析・診断
内容と形式的側面(サイズ・配置・末梢・線質)を分析する。

【キーワード】
●DAP
●人物画テスト
●マコーヴァー
●男女の人物像
●執行への抵抗が少ない
 

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心理アセスメント 15 バウム・テスト

■ 5: バウム・テスト(Baumtest. the tree test) ■

▼ 1: 概論
コッホ(koch. K)により開発された投影法性格検査。A4の画用紙、B4鉛筆、消しゴムを用意し「実のなる樹木を1本」描かせる。2回行い、2回目は1回目と異なる木を描くように要求。児童の精神発達の判断、成人の人格や能力の測定、心理療法の効果測定。簡単なスクリーニング目的や、ロールシャッハ・テストの前後に実施される。様々な年齢層に適用できる、言語表出困難な被験者にも用いられる、発達的理解や病理水準を理解できるなどの利点がある。また、一般的な人格診断だけではなく、職業適性、精神障害、心理療法の効果測定など広く行われる。

▼ 2: 分析・診断
大きさ、位置、形状、数、紙の向き、等、あらゆる要素を分析することで、性格傾向や病理水準、知的水準などを診断する。

【キーワード】
●バウム・テスト
●コッホ
●実のなる樹木を1本
●ロールシャッハ・テストの前後に実施
●心理療法の効果測定
 

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心理アセスメント 14 PFスタディ

■ 4: PFスタディ(Picture frustration test) ■

▼ 1: 概論
ローゼンツァイク(Rosenzweig. S)によって考案された、投影法による人格検査。左側の人が右側の人に欲求不満を起こすように働きかける場面(24場面)において、被験者は右側の人物の立場で会話欄に反応を記述する。欲求不満場面に対する反応様式から自我防衛水準での被験者の反応様式に潜む人格の独自性を明らかにする(精神力動的解釈)。また、欲求不満場面での反応傾向を、外罰傾向、自責傾向、無罰傾向に分け、その強弱から意識されやすい反応傾向を明確にする。

▼ 2: 分析・診断
反応を示す攻撃の方向(時分/相手)や反応の型(強調されている内容)を分析することで、性格傾向を診断する。

【キーワード】
●PFスタディ
●ローゼンウァイク
●欲求不満場面
●自我防衛水準
●外罰(または外責)
●自罰(または自責)
●無罰(または無責)
 

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心理アセスメント 13 SCT

■ 3: SCT(文章完成テスト:sentence completion test) ■

▼ 1: 概論
「私は子どものころ、・・・」のような不完全な文章を提示し、被験者に自由に文章を続けてもらう性格検査。一般的には投影法として分類されるが、質問紙法との中間的方法と分類されることもある。一般的な投影法が深層心理を明らかにするのに対し、この検査は比較的浅い前意識レベルを明らかにする。ロールシャッハ・テストとテスト・バッテリーを組まれることが多い。

※前意識とは
意識されてはいないが、思い出そうとすれば思い出すことのできる意識レベル。フロイトは、意識、前意識、無意識の3層から心が成り立っていると想定した。

▼ 2: 解釈とテスト形式
特に決まった解釈法がなく、分析は検査者の熟練に委ねられている。刺激文はパートⅠ、Ⅱ、各30項目、計60項目。適用年齢は小学生用(8歳から12歳)、中学生用(13歳から15歳)、成人用(15歳から16歳以上)。

▼ 3: 分析・診断
形式的側面(字体、言葉使い等)、内容的側面(内容、感情、イメージ等)を分析し、知的側面、情緒的側面、社会的態度、自己評価等を診断する。

【キーワード】
●SCT
●文章完成テスト
●質問紙法と投影法の中間
●前意識レベル
●形式的側面と内容的側面
 

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心理アセスメント 12 TAT

■ 2: TAT(主題統覚検査:thematic apperception test) ■

▼ 1: 概論
マレー(Murray. H.A)ら(1935年)によって開発された、投影法による性格検査。主題統覚検査の主題とは、内的な「欲求」と、環境側からの「圧力」との力動的な相互交渉のこと。統覚とは、意識の中である心的内容(表象)を他に比較して著しく明瞭に意識すること。過去の個人的経験や知識を用いて特定の状況に意味を与える心の働き。TATでは、人間の営みや体験を表す絵を提示し、その絵から登場人物の感情・欲求、そして過去・現在・未来を含めた物語を構成させ、作られた物語の内容から被験者の欲求体系を明らかにする。

▼ 2: 方法
場面設定の曖昧な絵を第1シリーズから10枚、第2シリーズから10枚を実施。1枚ごとに空想物語(登場人物の欲求・要求、過去・現在・未来を含む)を、その絵の状況を中心に作らせる。児童用にCAT(the children’s Apperception test)、老人用にSAT(the senior Apperception test)がある。

▼ 3: 分析・診断
主人公や他の登場人物の欲求と圧力、感情、思考、行動の結果などから分析する。内的欲求と外的ストレスとの関連から、性格傾向や病態水順を診断。

【キーワード】
●TAT
●主題統覚検査
●マレー
●物語を作る
●CAT
●SAT
 

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心理アセスメント 11 ロールシャッハ・テスト

■ 2: 人格(性格)検査 ■

■ 投影法 ■

■ 1: ロールシャッハ・テスト(Rorschach test ) ■

▼ 1: 概論
1920年にロールシャッハにより考案された、投影法による人格検査の代表的検査法。別命インクブロット・テスト。左右対称のインク染みの図版10枚(黒灰5、赤黒2、多色3)で構成される。図版を一定の順序で提示し、「何に見えるか」「どのような特徴からそう見えるのか」などを自由に答えてもらう。インクの染みを「どのように見えるか」によって分類・得点化・分析する。ロールシャッハ・テストの整理法、解釈法は様々あり、最近はエクスナーの包括システムが最も信憑性の高い方法であるとし、今後の研究が期待されている。

▼ 2: 分析・診断
全体/部分、動的/静的、色彩への反応、独創性、反応数、反応時間などから分析する。それにより被験者の性格傾向、認知機能、適応水準、適応の方、対人関係における情動表出のあり方、病理水準、知的水準まであらゆる方面の情報を捉えることが出来る。

【キーワード】
●ロールシャッハ・テスト
●インクブロット・テスト
●10枚
●エクスナー
●包括システム
●あらゆる方面の情報
 

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心理アセスメント 10 ITPA

■ 6: ITPA(Illinois Test of Psycholinguistic Abilities)

▼ 1: 概論
イリノイ大学のカーク(Kirk .S.A)らが開発した精神発達遅延児の言語能力の診断のための検査(学習障害にも使用する検査)。適応年齢は3歳から10歳。

▼ 2: 特徴
子どもの言語能力を、聴覚的刺激と視覚的刺激の受容、連合、表現といった情報処理過程のモデルに基づいて分析する。処理過程のどの部分に欠陥があるのかを診断。回路(聴覚―音声、視覚―運動)過程(受容、連合、表出)水準(表象、自動)の3つによる3次元の認知過程モデルに基づく。テスト結果に従い、欠陥部分の集中的訓練が行われ、その効果が報告されている。

▼ 3: 下位尺度
言語理解、絵の理解、言葉の類推、絵の類推、言葉の表現、動作の表現、文の構成、絵さがし、数の記憶、形の記憶。各下位検査と全体の偏差値(SS)と言語年齢(PLA. Psycholinguistic Age)を換算。

【キーワード】
●ITPA
●カーク
●精神発達知延児
●聴覚的刺激と視覚的刺激
●欠陥の診断
 

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心理アセスメント 09 ベンダー視覚・運動ゲシュタルト・テスト

■ 5: ベンダー視覚・運動ゲシュタルト・テスト(Bender visual gestalt test)

▼ 1: 概論
ベンダー(1935年)により開発された作業検査。視覚・運動形態機能の測定を目的。9つの幾何図形を被験者に模写させる。その描写の正確さ、混乱度、描画方法などが査定され、発達成熟度や視覚・運動機能の障害、脳の機能的損傷の障害などを調べる。図形はゲシュタルト心理学の創始者ウェルトハイマーが視知覚研究に用いたものを使用。

※ゲシュタルトとは
全体的な関連をもとに「まとまり」を持って表れる具体的な形象。

▼ 2: 分析・診断
模写された図形の形態(まとまりの状態)を基に分析を行い、知的水準や病態水準の診断を行う。

【キーワード】
●ベンダー視覚・運動ゲシュタルト・テスト
●ベンダー
●ゲシュタルト
●幾何図形を模写
 

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心理アセスメント 08 グッドイナフ人物描画テスト

■ 4: DAM(Draw-A-Man Test)・グッドイナフ人物描画テスト

▼ 1:概論
グッドイナフ(Goodenough. F. L)が開発した描画テストの一種。適応年齢は、精神年齢(MA)で3歳9ヶ月から9歳00ヶ月。目的は、幼児・小学生低学年・知的障害児(者)を対象にして、動作性(協応性、ボディーイメージ、空間認知など)の知的発達水準を測定するため。

▼ 2:方法
描画用紙を2つ折りにして縦に長く置き、人の頭から足まで全身象を描かせる。基本的に男子像を採点するため、女子像を描いた場合は男子像を描かせる。51項目(頭、目、胴、指の分化など)を採点し、知能を評価する。精神年齢に換算する。1963年には女性像と自己像の描画を加えて改訂を行い、73項目を設定し再標準化した。

【キーワード】
●グッドイナフ
●DAM
●グッドイナフ人物描画テスト
●人間を描く
●知能を評価
 

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心理アセスメント 07 K-ABC

■ 3: K-ABC心理・教育アセスメントバッテリー

▼ 1: 概論
カウフマン夫妻(Kaufman. A. Z & Kaufman. N)により作成された幼児・児童用知能検査。適応年齢は2歳6ヶ月から12歳11ヶ月。検査結果が学習指導に直結する知能検査を目指して作成されたテストで、認知処理理論(継次―同時情報処理モデル)に基づく。認知処理理論では、情報を1つずつ時間的・系列的に処理する「順序」を軸にした継次処理と、一度に複数の情報を統合し、全体的な「まとまり」として処理する同時処理の2つで構成される。子どもの得意な認知スタイル(継次処理的か、同時処理的か)を発見し、実際の指導に役立てることが出来る。

▼ 2: 知能
知能を問題解決に要する情報処理能力と、情報処理能力を応用して獲得された習得知識・技能とに分けて評価する。利点は、学習不振児の何の能力に問題があるのか判断できる。例えば、習得知識・技術が低い子どもの場合、能力を発揮しきれていない学習不振児といえる。

▼ 3: 分析の着眼点
検査得点からのプロフィールおよび生育歴、日常の様子などから包括的に分析。IQは用いず、標準得点に換算する。

【キーワード】
●K-ABC
●カウフマン夫妻
●認知処理理論
●情報処理能力
●習得知識・技能
 

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心理アセスメント 06 ウェクスラー式知能検査

■ 2: ウェクスラー式知能検査 ■

▼ 1: 概論
ウェクスラー式知能検査とは、ウェクスラーによって作成された一連の知能検査。1939年、個人の知能を診断的に捉えるために診断性の知能検査を作成。検査は、児童用(適応年齢5歳00ヶ月から16歳11ヶ月)のWISC、成人用(適応年齢16歳00ヶ月から74歳00ヶ月)のWAIS、幼児用(適応年齢3歳10ヶ月から7歳01ヶ月)のWPPSIの3つから構成される。

▼ 2: ビネー式知能検査との相違点
知能をビネーは、外界を全体として再構成するために作用する認識能力であるとした。一方、ウェクスラーは、知能を個人が目的に向かい行動し、合理的に思考し、効果的に外界を処理する個々の能力の集合体的能力であるとした。また、IQについてビネーは、年齢と共に直線的に発達するものとした。一方、ウェクスラーは、IQ分布の分散が同一年齢集団ごとに異なるとし、被験者の属する年齢集団の平均からのズレ(偏差)で表すべきものとした。従って、偏差IQで算出される。

▼ 3: 知能構造の診断算出の工夫
言語性検査と動作性検査で構成され、それぞれ5から7つの下位検査を含む。WISC-Ⅲの場合、言語性検査は、知識、類似、算数、単語、理解、(数唱)の5つ、動作性検査は、絵画完成、符号、絵画配列、積木模様、組み合わせ、(記号探し)、(迷路)の5つ。それぞれの検査から言語性IQ(VIQ:Verbal IQ)と動作性IQ(PIQ:Performance IQ)、および全IQ(FIQ:Full IQ)が算出される。下位検査から、言語理解(知識・類似・単語・理解)、知覚統合(絵画完成・絵画配列・積木模様・組合せ)、注意記憶(算数・数唱)、処理速度(符号・記号探し)の4つの群指数が算出される。

▼ 4: 分析の着眼点
IQそのもの、FIQとVIQの差、下位検査間での得点のばらつき、群指数間の差、下位検査プロフィール分析、検査態度など。

【キーワード】
●ウェクスラー式知能検査
●個人の知能を診断的に捉える
●ビネーは知能を認識能力
●ウェクスラーは知能を個々の能力の集合体
●ビネーはIQを直線的に発達するもの
●ウェクスラーはIQを同一年齢集団ごとに異なるとし、平均からのズレ
●WISC
●WAIS
●WPPSI
●言語性検査
●動作性検査
●下位検査
 

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心理アセスメント 05 田中ビネー式知能検査

■ 代表的な知能検査 ■

■ 1: 田中ビネー式知能検査 ■

▼ 1: ビネーの知能観
知能の本質的な機能は、問題解決するまで思考に一定の方向を取らせ続ける能力で(方向性)、本質を理解し目的を達成するために適応する能力であり(目的性)、解決が正しいかどうかを自己批判する能力(自己批判性)。知能は他の能力には分割できない包括的な能力(一般的知能)。一定の方向へ向かう持続性である方向性、目的の達成である目的性、行動・反応の結果の吟味である自己批判性の3側面から構成される。

▼ 2: 特徴
精神年齢(mental age)をもとに、個人間の知能発達の遅速度を比較できる。1歳から成人までの各年齢段階に応じた検査項目が配列されており、IQ(intelligence quotient)は、精神年齢(MA)/生活年齢(CA)×100で算出される。

【キーワード】
●田中ビネー式知能検査
●分割できない包括的な能力
●知能指数
●精神年齢/生活年齢×100
 

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心理アセスメント 04 知能検査の表示法

▼ 3: 知能検査の表示法
結果は、精神年齢(MA・Mental Age)、知能指数(IQ・Intelligence quotient)、知能偏差(ISS・Intelligence standard score)、偏差IQ(DIQ)らにより示される。

□ 1: 精神年齢(MA・Mental Age)
ビネーが作成した知能検査において初めに使用された。被験者の発達の程度を示す指標。生活年齢(CA.・chronological age)の集団の過半数(50%~75%程度)が合格するような問題をその年齢級の標準問題とし、達した標準問題の年齢級がその人の精神年齢とした。

□ 2: 知能指数(IQ・Intelligence quotient)
ビネー=シモン尺度がアメリカにわたり、ターマンらによってスタンフォード=ビネー知能検査に発展した過程に取り入れられ実用化。実際の年齢を生活年齢(CA)、検査結果から判定される知能を精神年齢(MA)とするとき、知能指数はIQ=(MA/CA)×100で表される。

□ 3: 知能偏差(ISS・Intelligence standard score)
偏差値と発想な同じで、知能テストによって測定された知能得点を、その個人が属する年齢集団の中に占める相対的な位置によって表現する方法。通常、平均50、標準偏差10のT得点の形で示される。

※標準偏差とは
バラツキの程度を表した単位。低ければ低いほどバラツキは小さく、大きければ大きいほどバラツキは大きい。

※T得点とは
平均50、標準偏差10の正規分布に告示するように変換しても止められた得点。T得点を見ることにより、その集団の相対的位置が把握できる。

※ISSとは
ISS=10(X-M)/SD+50
X=個人の知能検査得点
M=個人の所属する年齢集団の知能検査得点の平均
SD=個人の所属する年齢集団の知能検査得点の標準偏差

□ 4: 偏差IQ(DIQ)
知能検査を平均が100になるように修正したもの。見やすく、知能指数とは違うもの。DIQ=K(X-M)/SD+100で表される。

【キーワード】
●精神年齢
●知能指数
●知能偏差
●標準偏差
●T得点
●偏差IQ
 

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心理アセスメント 03 知能検査

■ 各論 ■

■ 1: 知能検査 ■

▼ 1: 概論
知能検査とは知能を客観的に測定するために考案された測定用具であり、結果は標準化された手続きをへて数量的に表示される。一般に知能検査は、難易度の異なる問題から構成され、一定の検査条件のもとで実施し、結果を統計的に処理する。それにより、個人の知能水準を一定の尺度上に位置づけたり、個人の知能発達の程度を捉えることができる。

▼ 2: 知能検査のタイプ
知能検査の様式による分類、問題構成による分類、実施の方法による分類により3つに分けられる。知能検査の様式による分類は、総合的な知能を測定する一般知能検査、特殊な能力のみを測定する特殊知能検査に2分される。問題の構成による分類は、言葉で回答する言語式検査、絵カードやパズルなどにより行われる非言語式検査、両者の長所を取り入れた言語・非言語混合式検査に3分される。

実施の方法による分類は、個別式知能検査と集団式知能検査に2分される。個別式知能検査は、検査者と被検査者が1対1で行う検査。検査実施に多大な時間と熟練を必要とするが、検査自体に意図的な問題を盛り汲むことが可能であり、信頼度の高い情報が得やすいことが特徴である。一方、集団式知能検査は、集団で実施可能な検査。検査実施が容易であり、採点基準が客観的で経験の浅い検査者でも容易に判定が可能で、短時間で多くの資料が手に入る。しかし、カンニングしやすい、検査時間が守られない、被験者の状態などに柔軟に対処できず検査結果に歪みが生じる可能性などの問題がある。

【キーワード】
●知能検査
●個別式知能検査
●集団式知能検査
 

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心理アセスメント 02 心理アセスメント

■ 心理アセスメント 02 ■

▼ 1: 査定内容による分類
最大の遂行量を見る検査と典型的遂行度を見る検査に分けられる。最大の遂行量を見る検査は、知能検査など能力的側面の検査に行われる。最初は簡単な問題を行い、段階的に難しくしていくことで、最大遂行量を測定する。一方、典型的遂行度を見る検査は、人格検査など行動や思考の特徴を捉える検査に行われる。

▼ 1-1: 特性論と類型論
特性論は、人間には複数の特量があるとし、その量的な差から性格を説明する。一方、類型論は、人間を質的な特徴に基づいて分類し、各々の方で性格を説明する。

□ 1: 特性論
特性論は、因子分析により統計的に研究される。人間には、典型的なタイプがあるものではないとし、諸特性の量的差を重視する。問題点として、人間の人格がモザイク的に測定され、全体像を把握することが難しいことや、因子分析にかけるデータを選択するのも、因子分析の手続きも、因子数の決定や因子名の選択も統一されていないことがあげられる。アメリカやイギリスの心理学者らにより発展。主な研究者は、アイゼンク、ギルフォード、キャッテルなどがいる。

□ 2: 類型論
類型論は、観察経験から直感的に研究される。人間の諸特性は細かい部分に分断できるものではないとし、質的な相違を重視する。問題点として、過度の画一化や単純化が行われること、中間型の分類が不可能であること、人間の人格を遺伝的に規定されたもの、固定化したものとみなす傾向が協調されることがあげられる。ドイツやフランスの精神科医や哲学者らにより発展。主な研究者はヒポクラテス、クレッチマー、ユングなどがいる。
 

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心理アセスメント 01 心理アセスメント

■ 心理アセスメント ■

▼ 1: 概論
心理アセスメントとは、クライエントや環境についての情報収集を行い、背景を明らかにし、援助計画を立てていくプロセス。診断面接や心理検査を行い、症状や心理的障害の特徴を分類する。病理の否定的側面だけでなく、人間の持つ積極的価値をも含めた側面も分析対象。心理臨床の3本柱(治療・査定・予防)の一つ。

▼ 2: 査定目的の決定

□ 1: 査定目的の決定
テスト条件としては、信頼性、妥当性、弁別性、客観性、実用性がある。信頼性とは、安定性や一貫性のこと。同一の個人に同じテストを繰り返したとき、同一の得点の得られる程度を信頼性という。妥当性とは、テストがその測定しようとしている物をどの程度測定し得ているかを表す。知能を測定したいときには、それ専用のものが求められる。弁別性とは、正しく測定したいテストで測定できるのかを表す。不安を検査したいときに、抑鬱のテストをしても意味がない。客観性とは、検査者独断であるかどうかを表す。実用性とは、実際に使用できるかどうか。測定時間に24時間もかかるようであれば使い物にならない。

□ 2: 被験者の条件
病態水準、言語機能、身体的機能、文化的背景を加味する。病態水準の重い統合失調症の人に投影法は、自我崩壊が起りうるので危険である。また、母国語かどうか、大人か、子どもかどうかについても考慮しなければならない。

□ 3:検査者の条件
使用する検査法に対する知識やスキルなどが必要。投影法や知能検査は、ある程度熟練しないと使い物にならない。複数のテストを組み合わせたテスト・バッテリーは、被験者をより包括的、多元的に把握することが出来るが、問題量には注意が必要。ロールシャッハとバウム、ロールシャッハとSCTの組み合わせで行われることが多い。

【キーワード】
●情報収集
●援助計画
●症状
●分類
●否定的側面
●積極的価値
●信頼性と妥当性
●被験者条件と検査者条件
 

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