発達心理学・発達臨床 35 治療過程
■ 2: 治療過程 ■
▼ 1: 見立て・目標
治療を始めるに当たって治療目標を定める。主訴を取り除くという段階のものもあれば、その背後のパーソナリティや自我の問題にまで視野に入れる場合もある。目標をどう定めるかには、その子どもの年齢や、器質的問題の有無、知的・情緒的発達の状態、周囲の状況、治療者の力量などが関係する。
▼ 2: 経過
初期は、治療への導入と関係作りの時期。治療者は自由で好きなおもちゃで遊んでいい場所であることを積極的に保証し、子どもに伝える。中期には、子どもの欲求や情緒が表現されるようになる時期。治療者は子どもの情緒的表現をとらえながら子どものプレイを受け止めていく。攻撃性は直接又は象徴的な形で出現する。最後の終結期は、治療が終結へと向かう時期。自己否定の感情が薄れ、肯定的な感情が芽生えてくる。建設的で自立的な方向に向かうことになる。子どもは「もうやることがなくなった」と言い、外での遊びに興味を示すようになる。
▼ 3: 親面接の意義
親面接がケースを繋ぎ止める。子どもを対象とした心理療法では、並列して親(主に母親)を対象とした面接をすることが一般的。初心者の治療者が子どもを、熟練した治療者が親を担当し、相互に連結しながら治療を進めていく。子どもは治療への動機付けが乏しいことから、親自身の動機付けを高めることが必要。 子どもの性格傾向などの子どもの側の要因だけでなく、その背景に家族や学校などの環境側の要因が様々な形で関わっていることが多く、親から得られ得る情報が意味を持ってくることが多い。子どもの問題で、それまで困惑してきた親に対するカウンセリングに意味がある。親の子どもに対する態度や親のパーソナリティ変容が子どもの治療に有効。
【キーワード】
●治療への導入と関係作り
●子どもの欲求や情緒の表現
●治療が終結へと向かう
●母子平行面接
●治療関係の維持
●情報の収集・提供
●親自身への心理療法
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