カテゴリー「第08回 知覚・認知心理学」の23件の記事

知覚・認知心理学 23 トップダウン処理とボトムアップ処理

■ 13: トップダウン処理とボトムアップ処理 ■
人間の能動的な情報処理の2種類の仕組み。トップダウン処理とは概念駆動型処理とも呼ばれ、人間の記憶に依存することが大きい処理方法。高次の水準にある概念や理論などから駆動(動か)され、入力データを予想や仮説、期待などのもとに処理していく。

これに対して、ボトムアップ処理とは、データ駆動処理ともいわれ、感覚入力データ群によって駆動(動か)され、それを扱い処理するスキーマ見出す。そして、それらのデータはより上位の概念や枠組みに組み込まれていく。

両者の仕組みは、人間のスキーマ群とデータ群が、相互にやり取りする空間的な場所が想定される。この場所で両者が、比較、照合、検証され、重層的に情報処理される。

※トップダウン処理とは
入力データ群:概念→期待・予測

※ボトムアップ処理
入力データ群:入力データ→スキーマ・上位概念へ

【キーワード】
●トップダウン処理
●ボトムアップ処理
●概念駆動型処理
●データ駆動型処理
 

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知覚・認知心理学 22 忘却

■ 12: 忘却 ■
思い出したり、意識することが出来ないこと。主な忘却理論としては、記憶痕跡の減衰論、干渉論がある。

記憶痕跡の減衰論は、記憶したものの痕跡が大脳のどこかに形成されるが、時間の経過とともに消失し、ついには思い出すことが出来なくなるとする説。

干渉論は、減衰論に反論して提唱された説。記銘前後に起きた、様々な精神活動の干渉によって記憶は影響を受け、そのため忘却が起こるとする説。先に記憶したことに、後で起こったことが干渉した場合は逆向抑制、過去に学習したことが新たな記憶に干渉する場合は順行抑制とよぶ。

このような干渉の程度は、干渉を及ぼすものと干渉を受けるものとの間の類似性に関係している。

※減衰論は、頭の記憶が腐っていくとするもの。
※干渉論は、長期記憶同士が干渉して思い出せないとする。逆向抑制と順行抑制が存在。

【キーワード】
●忘却
●記憶痕跡
●減衰論
●干渉論
●逆向抑制
●順向抑制
 

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知覚・認知心理学 21 作動記憶(作業記憶モデル)

■ 11: 作動記憶(作業記憶モデル) ■
短期記憶の概念を発展させたもの。短期記憶が情報の貯蔵機能(記憶機能)を重視するのに対し、認知機能の遂行中に情報がいかに操作され、変換されるかといった、情報の処理機能を重視。

作動記憶は言語的情報の処理のための音声ループと、視覚的・空間的情報処理のための視空間スケッチパット、及びこれらの2つの下位システムを制御する中央制御部から構成。

[音声ループ] 聴覚的情報の保持
↓↑
[中央制御部] 処理資源(注意)の分割
↑↓
[視空間スケッチパット] 視覚的情報の保持
 

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知覚・認知心理学 20 処理水準モデル

■ 10: 処理水準モデル ■
クレイクとロックハートによって提要された記憶モデル。記憶は情報に対して与えられた認知的操作の副産物であり、情報を深く処理するほどその保持は優れたものになる。

例えば、単語の文字形態や音韻に注意したり、繰り返し読み上げるような浅い処理を行うよりも、意味を考えたり、自分の経験と関連付けるような深い処理を行う方が、その単語の保持成績は優れたものになる。

クレイクとロックハートは浅い処理を1次リハーサル、深い処理を2次リハーサルと呼び区別した。記憶システムは二重貯蔵モデルによるのではなく、処理の深さによって情報が長期間蓄えられるかどうかが決定する。
 

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知覚・認知心理学 19 包括的な知識の構造(スキーマ理論)

■ 9: 包括的な知識の構造(=スキーマ理論) ■
スキーマ(長期記憶の構造)とは、長期記憶に貯蔵される情報のモジュール(部品)。

第1にスキーマは、変数を持つことにより具体的な情報も、抽象的な情報も扱える柔軟性を持つ。スキーマは一般化された知識の固まりであると同時に、異なる情報を受け入れるスロットを備える。例えば、「外食をする」というスキーマは、「料理」や「飲み物」、「金額」というスロットに場面に応じた適当な「もの」や「金額」の名前を入れて使われる。これによって「外食をする」という一般的な知識を扱うことが出来る。

第2の特徴として、スキーマは埋め込み構造を持つ。スキーマは多数存在するが、互いに排他的な情報のモジュールではなく、互いに埋め込まれて存在すると仮定される。例えば、食事をするというスキーマの中には、自炊をする、外食をする、外国で知らないものを食べる、などの様々なスキーマが含められている。

【キーワード】
●包括的な知識の構造
●スキーマ理論
●モジュール
●具体的な情報
●象徴的な情報
●スロット
●埋め込み構造
●スロット
 

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知覚・認知心理学 18 意味ネットワーク

■ 8: 意味ネットワーク ■
意味記憶や表象のモデルとして代表的なものに、概念やその関係をネットワーク構造で表現するネットワークがある。コリンズとキリアンのモデルでは、概念がノードと呼ばれる点で表され、概念間の関係はリンクと呼ばれる線で表現される。またネットワークは上位概念から下位概念へと階層的に構造化される。

そして、個々の概念の持つ特性は、その特性を一般的に持つ最も上位の概念に貯蔵されると仮定される。例えば、「アメリカンショートヘア」という概念はその上位概念である「ネコ」と、そして「ネコ」はその上位概念である「動物」と結びついている。また、アメリカンショートヘアの特性である「銀色しましま」などの情報はアメリカンショートヘアのノードで貯蔵されるが、「ニャーと鳴く」といった他のネコにも共通する特性はネコのノードに貯蔵される。

コリンズとキリアンは、文の真偽判断課題に対する反応時間を測度とした研究パラダイムを開発し、ネットワークモデルの心理学的実在性を実証。
 

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知覚・認知心理学 17 長期記憶の区分

■ 7: 長期記憶の区分 ■
長期記憶とは、短期記憶からリハーサルにより転送された、ほぼ無限の容量を持つ永続的な記憶である。その保持情報は内容により、宣言的記憶と手続き記憶に区分される。

宣言的記憶とは、言葉によって記述できる事実に関する記憶。一方、手続き的記憶とは、「車の発進のさせ方」のような手続きに関する記憶で、必ずしも言語的ではない。

宣言的記憶はさらにエピソード記憶と意味記憶に区分される。エピソード記憶とは、「いつ」、「どこで」など特定の時間的・空間的文脈の中に位置づけることの出来る記憶を指す。一方、意味記憶とは、一般的な知識としての記憶。
 

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知覚・認知心理学 16 アトキンソンとシフリンのモデル

■ 6: アトキンソンとシフリンのモデル ■
アトキンソンとシフリンの記憶モデル(ボックスモデル)は、感覚記憶、短期記憶、長期記憶に区分される。

感覚記憶とは、知覚された情報をそのまま保持する記憶で、その保持時間は視覚情報の場合数百ミリ以内(1秒以下)、聴覚情報の場合は数秒以内。また、視覚系ではアイコニック記憶あるいは視覚情報保存、聴覚系ではエコーイック記憶とよばれる。感覚記憶に保持された情報の中で注意を向けられた情報は符号化され、一時的に短期記憶に貯蔵される。
 

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知覚・認知心理学 15 二重貯蔵モデル

■ 5: 二重貯蔵モデル ■
短期記憶と長期記憶という2つの貯蔵システムを想定する記憶モデル。単語列の自由再生における系列位置曲線から2つの貯蔵システムを支持。

アトキンソンとシフリンは、感覚登録器を加えて二重貯蔵モデルを情報処理モデルとして1つにまとめた。

このモデルによれば、情報はまず感覚登録器に一時的に保持され、注意により選択された情報だけが短期貯蔵庫に一定時間保持される。そしてリハーサルを受けた情報は長期貯蔵庫へ転送され、永続的に貯蔵される。

※モデル=理論

【キーワード】
●二重貯蔵モデル
●短期記憶
●長期記憶
●単語の自由再生課題
●系列維持曲線
●アトキンソンとシフリン
●感覚登録器
●短期貯蔵庫
●長期貯蔵庫
 

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知覚・認知心理学 14 記憶

■ 4: 記憶 ■
記憶とは、過去の経験を貯蔵(覚え)、あるいは保持(維持)し、何らかの形で再びそれを取り出して再現する(思い出す)機能。

1.符号化(記銘=覚え)
2.貯蔵(保持=続け)
3.検索(想起=思い出す)

の3段階から構成される。

符号化とは入力された刺激を記憶表象に変換し、貯蔵するまでの過程。記憶は永遠ではなく、貯蔵されている記憶表象(表象=representation「表現」、記憶表象=記憶がどのような形式によって貯蔵されているのか)が、時間の経過に伴い減衰・忘却する場合がある。

忘却の原因としては、記憶表象が減衰し利用可能性を失う場合(貯蔵が問題)と、記憶表象へのアクセス可能性を失う場合(検索が問題)の2つ。

【キーワード】
●記憶
●符号化
●記銘
●貯蔵
●保持
●検索
●想起

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知覚・認知心理学 13 情報科学・言語科学

■ 3: 情報科学・言語科学 ■
情報科学とは、人間の情報処理=コンピューターの情報処理と考える学問。言語科学とは、 チョムスキーの生成文法理論のこと。言語は全て共通の文法に従っている(普遍文法)ということは、脳に生得的な構造があり、これから思考が生まれるのではないか、と考える学問。

【キーワード】
●情報科学
●言語科学
●チョムスキーの生成文法理論
●普遍文法
 

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知覚・認知心理学 12 認知心理学とは

■ 2: 認知心理学とは ■
広義には、知的機能の解明に関わる心理学を全般的に指すが、狭義には1950年代後半以降に情報科学(人間=PCと見なす)の影響を受けて成立した心理学の一分野。

認知心理学では、人間のこころを一種の情報処理システム(入力=知覚:マウスなど)とみなす人間観に基づく。情報処理系を仮定、解明より、心的活動の理解を目指す。

現在の認知心理学は情報科学や言語科学(チョムスキー)との密接な関係を有する認知科学や、脳科学との連携のもとに発展。

※認知心理学は、知識・感情・意識のうちメインは知識
入力=知覚
貯蔵=記憶
処理=思考
出力=運動
上記4つがどのような流れ(プロセス)によって存在するのか? この解明が認知的な目的

【キーワード】
●認知心理学
●知的機能の解明
●情報処理利ステム
●情報科学、言語科学、脳科学
 

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知覚・認知心理学 11 アトキンソンとシフリンのモデル

■ 2: 認知心理学 ■

■ 1: アトキンソンとシフリンのモデル ■

▼ 1: 感覚記憶・短期記憶・長期記憶
感覚記憶とは、感覚器が受け取った刺激情報をそのまま保持するメモリー。保持容量は物理的情報そのもの。保持時間は、視覚的情報で1秒以下、聴覚的情報で数秒。選択的注意により短期記憶に転送される。

短期記憶とは、感覚記憶に入力された情報の中で、注意を向けられ符号化された情報。保持容量は、7±2(マジカルナンバー7)。保持時間は、十数秒。リハーサルにより維持され、長期記憶に転送される。

長期記憶とは、短期記憶に入力された情報の中で、リハーサルにより転送された情報。保持容量は、ほぼ無限。保持時間は、ほぼ永遠。長期記憶は、宣言的記憶(=エピソード記憶・意味記憶)と手続き記憶に区分される。

長期記憶には、二重貯蔵モデルに対抗するモデルと二重貯蔵モデルを発展させたモデル。処理水準モデルと作業記憶モデル。忘却の理論(減衰論・干渉論「順向抑制と逆向抑制」)などがある。

【キーワード】
●感覚記憶
●短期記憶
●長期記憶
●符号化
●マジカルナンバー7
●リハーサル
●宣言的記憶
●手続き記憶
●二重貯蔵モデル
●処理水準モデル
●作業記憶モデル
●忘却理論
●減衰論
●干渉論
●順向抑制
●逆向抑制
 

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知覚・認知心理学 10 情報処理アプローチ

▼ 2: 情報処理アプローチ
人間の知覚過程を情報処理過程とみなして考える。ノーマンらによって提唱され、情報処理の対極的な2種類の仕組み。

□ 1: ボトムアップ処理
データ駆動処理(data driven processing)ともいわれる。感覚入力のデータ群によって駆動され、スキーマを見出し、上位概念や枠組に取り込まれていく。

□ 2: トップダウン処理
概念駆動処理(conceptually driven processing)ともよばれ、既有の記憶に依存する。概念や理論などから駆動され、入力データを予想や仮説、期待などのもとに処理する。

【キーワード】
●ノーマン
●ボトムアップ処理
●データ駆動処理
●トップダウン処理
●概念駆動処理
 

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知覚・認知心理学 09 視覚認知研究

▼ 1: 視覚認知研究の動向
視覚認知研究における理論的立場

□ 1: ヘルムホルツ的見解(無意識的推論)
3次元の視覚対象と、2次元の網膜像は1体1対応ではない。このように不確定で不十分な感覚情報を、生体内に蓄積した既存の知識や記憶、期待や推論などの「内的媒介過程」が積極的に働くことにより、安定した一つの解釈に自動的に至る過程を無意識的推論という。これにより我々の知覚が成立しているとする考えは、ヘルムホルツ的見解と呼ばれる。

知っているから出来るという考え方。
 

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知覚・認知心理学 08 三次元空間の知覚

■ 7: 三次元空間の知覚 ■

網膜像には二次元しかも倒立像が映っている。それなのになぜ三次元の正立像が見える(´―`* )

奥行き知覚とは、視覚空間において事物が三次元的に定位されること。人間には、視覚、聴覚、触覚に能力が備わっているが、視覚が最も安定的であり、弁別力がある。片眼では、焦点の調整、きめの勾配、運動視差、遠近法、重なり、陰影が重要。両眼では、両眼輻輳(ふくそう)・両眼視差が重要。両眼輻輳とは、二重像を避けて単一像を得るため、内側に両眼を回転させる運動(=より目になること)。両眼視差とは、両眼の視線方向の差、両眼の網膜像に生じる差。

【キーワード】
●奥行き知覚
●焦点の調整
●きめの勾配
●両眼輻輳
●両眼視差
 

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知覚・認知心理学 07 大きさの知覚

■ 6: 大きさの知覚 

天頂にある月は小さく見え、地平線付近にある月は大きく見える。物理的な大きさは変わらないはずなのに(月の錯視・天体錯視)。

大きさの恒常性とは、網膜像の大きさ(視覚)が変化したにも関わらず、知覚される大きさ(見えの大きさ)が比較的恒常性(ほぼ一定)を保つこと。

天頂方向過小視とは、天体錯視に関するボーリングの仮説。上を見上げると動眼筋に緊張が生じ、過小判断する。

地平方向過大視とは、天体錯視に関するカフマン・ロックの仮説。地平に広がる風景と月が重なることで見かけの距離が拡大され、過大判断する。

図形残効とは、先行する視覚体験が直後の知覚過程に残効をもたらすこと。

【キーワード】
●月の錯視
●大きさの恒常性
●天頂方向過小視
●天頂方向過大視
●図形残効
 

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知覚・認知心理学 06 形の知覚

■ 5: 形の知覚 ■

ゲシュタルト心理学が有名。ゲシュタルトとはドイツ語で「全体」という意味。全体を見がちである、という意味。

多義図形(反転図形)とは、客観的には同一の図形だが、知覚的には2つ以上の形が成立する図形。図形反転や遠近反転図形など、様々な要因が知覚に影響を及ぼす。

構えとは、ある特定の状況に対して準備状態や、認知や反応の仕方に方向性を持つこと。知覚の枠組み。構えによって知覚が影響を受ける。

図と地とは、視野の中で形をもって浮き出て見える領域を図、その背景を地。ルビンが、壺の図地反転図形や、知覚の体制化について言及。2つの領域が視野内に存在するとき、一方の形のみが見え、もう一方はその背景を形成する。図と地の関係を規定するのは、輪郭の閉合、面積、内か外か、相称性(=左右対称)、方向性、安定性、幅の一定性。
 

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知覚・認知心理学 05 色の知覚

■ 4: 色の知覚 ■

▼ 1: 三原色説(三色説)
ヤング・ヘルムホルツの仮説。網膜に3種(赤・緑・青)の光受容器を仮定。受容器が興奮する度合いが波長によって異なり、三種の受容器の興奮比率によって知覚する。R受容器は長波長光に、G受容器は中間波長光に、B受容器は短波長光に大きく反応。全受容器が等量興奮すると白、RとGの等量興奮によって黄の知覚。
 

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知覚・認知心理学 04 視知覚

■ 3: 視知覚(visual perception) ■

▼ 1:感覚としての知覚
光は網膜上の光受容器で電気信号に変換される。
 1. 明るい場所→錐体細胞が反応
 2. 暗い場所→桿体細胞が反応

眼球は、300ミリ程度の間一点を見つめる固視と、数十ミリ秒で視覚移動するサッケードを繰り返している。このとき、一点を見ても眼球が細かく振動していることを固視微動という。

※色の知覚
●ヘリングの反対色説
●ヤング=ヘルムホルツの三色説
●段階説

▼ 2: 視覚野の構造と機能
眼球からの情報は、視交叉を経て左視野の情報は右半球に、右視野の情報は左半球に達する。
視覚情報処理の流れには、後頭葉から頭頂葉に向かうwhere経路と、後頭葉から側頭葉に向かうwhat経路があり、最終的などの出力計で統合される。

▼ 3: 錯視と恒常性
錯視とは、視覚における錯覚。
見誤りではなく、ほとんどの錯覚は錯視に含まれる。視対象の物理的性質と現象的には著しく適合しない知覚。錯視現象に対する包括的な説明はないが、種々の要因が我々の知覚に影響を与える。

恒常性とは、視対象の性質が網膜上で作用する物理的特性が変化したにもかかわらず、比較的恒常を保つこと。明るさの恒常性、形の恒常性、大きさの恒常性、視覚の恒常性がある。

▼ 4: 明るさの知覚(錐体と桿体)
暗闇の部屋では、眼が慣れるのに時間がかかる。しかし、電気をつけると慣れるのは速い。錐体と桿体とは、網膜に存在する主要な受容細胞のこと。

錐体とは、眼の網膜にある光受容器(視細胞)の一種。網膜中心部に多く分布し、明るい場所に強い。赤色に敏感。色や形に強い。

桿体とは、眼の網膜にある光受容器(視細胞)の一種。網膜の周辺部に多く分布し、暗い場所に強い。青色に敏感。

明順応とは、暗い場所で機能していた桿体から、明るい場所で機能する錐体に移行する過程で生じる現象。始まりが早いが、明るさの相対的刺激閾は鈍い。長波長の色(赤系の色)が、特に明るく見える。

暗順応とは、明るい場所から急に暗い場所に移ると、最初は何も見えなくなるが時間とともに見えるようになる現象。明るい場所で機能していた錐体(細胞)から、暗い場所で機能する桿体(細胞)に移行する過程で生じる。はじまりが遅いが、明るさの相対的刺激閾は敏感。短波長の色(青系の色)が明るく見える。

プルキンエ現象とは、明順応と暗順応での明るさの知覚の違い。同一の対象であっても明順応下では、錐体細胞が主に働くため、黄緑がもっとも明るく見え、暗順応下では、桿体細胞が主に働くため、青緑がもっとも明るく見える。

【キーワード】
●錯視
●恒常性
●錐体
●桿体
●明順応
●案順応
●プルキンエ現象

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知覚・認知心理学 03 精神物理学の基礎

▼ 2: 精神物理学の基礎
調整法とは、比較刺激を被験者自身が自由に調整して標準刺激と同等の刺激値を求める。長所は、簡易・時間の節約ができる。短所は、被験者の調整が難しく、予備的に使う以外は不適切。被験者の予想が入り込み・弁別閾の測定は困難。

極限法とは、比較刺激を実験者が段階的(上昇・下降)に調整する。恒常法よりは短時間、調整法よりは予想が入りにくい。刺激閾・弁別閾・PSEのいずれの測定にも適している。

恒常法とは、比較刺激の変化段階を実験者が予め設定し、ランダムに提示する方法。もっとも厳密な精神物理測定法だが、反復回数を多くしなければならないため時間がかかる。

マグニチュード推定法(スティーブンス)とは、被験者が感じる感覚の大きさを数値報告する。□を10としたら、□はいくつ? 「13」など。

【キーワード】
●調整法
●極限法
●恒常法
●マグニチュード推定法
●スティーブンス
 

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知覚・認知心理学 02 精神物理学の基礎

■ 2: 精神物理学的基礎(フェヒナー・精神物理学の祖) ■

▼ 1: 精神物理学の基礎
感受性とは、閾値、反応時間、正答率。刺激閾と弁別閾。刺激閾(絶対閾)とは、検出することのできる最小の刺激強度。弁別閾とは、弁別できる最小の刺激強度変化量・刺激強度差。

刺激頂とは、検出不可能になる最大の刺激強度。手が凍りつく冷たさ(弁別閾の反対概念)。PSE(Point of subjective equality)(主観的等価点)とは、標準刺激と感覚的に等しい効果を持つ比較刺激の物理量。「これが海の冷たさとの温度」→このPSEと標準刺激の差を、錯視量という。

ウェーバーの法則とは、ウェーバーの見出した弁別閾に関する経験的法則。弁別閾を原刺激との比で表すと、ほぼ一定の値。⊿I(弁別閾)/I(現刺激)=C(ウェーバー比)。

フェヒナーの法則とは 刺激の物理量と、対応する感覚量との関係を数量的に示したもの。感覚量は刺激量の対数に比例する。S(感覚量)=a log I (刺激量の対数)。

スティーブンスの法則 とは、スティーブンスがマグニチュード推定法による測定結果に基づき、刺激の物理量とそれに対応する感覚量との関係を数量的に示した法則。感覚量は、刺激量のベキ関数となる。φ(感覚量)=a I b (刺激量のベキ関数)。

【キーワード】
●感受性
●刺激閾
●弁別閾
●刺激頂
●ウェーバーの法則
 

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知覚・認知心理学 01 感覚・知覚・認知

■ 1: 知覚・認知心理学 ■

■ 1: 感覚(sensation)・知覚(perception)・認知(cognition)とは ■

▼ 1: 感覚
感覚とは、感覚受容器に対する刺激による興奮に直接対応する体験、過程、機能、構造のこと。一般的に、受容する刺激の種類により、視覚、聴覚、味覚、嗅覚、皮膚感覚の5感と、運動感覚、平衡感覚、内臓感覚の8種類に分類。各感覚には、独自の受容器が存在する。刺激は大脳に入ることはなく、脊髄・脳幹あたりまで。

▼ 2: 知覚
知覚とは、刺激の受容器の性質に依存し、内外の環境を知ること。受容器(感覚器官)を通して、過去の経験をもとに、現前の事物、事象を把握する過程・機能。知覚は、現前の刺激に依存する特定の受容器に限定されるのではなく、いくつかの受容器の相互作用、経験にも関係する。海の香りは嗅覚刺激によるものだけではなく、視覚像とも不可分である。

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