■ 心理学用語集・基礎 015 洞察 ■
ソーンダイクは、問題箱実験により試行錯誤学習と見出した。この試行錯誤に相反するのが、洞察である。洞察とは、問題解決事態において試行錯誤的に解決手段を探していくのではなく、情報を集めることで一気に解決の見通しを立てること。試行錯誤学習のように、繰り返しながら徐々に回答率を高めていくではなく、「あ!」というひらめきにより突然回答が導かれる。
心理学者のケーラーは、チンパンジーを使った実験により洞察を見出した。チンパンジーは、突然部屋の隅にあった空箱を積み重ね、エサを手に入れた。
ケーラーの洞察に対する見解は、課題解決自体は突然出現する非連続的な過程であることを示している。ソーンダイクの試行錯誤のような連続的な学習過程を強調する見解とは対照的である。
※「ひらめき」を心理学変換すると「洞察」となる。コロ助の「わかったナリ!」という表現に代表される。
■キーワード
ケーラー
ケーラーは、ヴェルトハイマー、コフカと共に「全体観」に基づくゲシュタルト心理学者
▼定義
洞察とは、問題解決事態において、その事態を構成する情報を統合し一気に解決の見通しを立てることである。洞察によって学習された行動は、その後、他の同様な課題に対しても適用される。チンパンジーが手の届かないところにあるエサを、棒や箱を積み重ねることによって獲得する「チンパンジーの知恵実験」により見出した。
▼意義
ソーンダイクの提唱した試行錯誤学習に対する理論の対立理論。問題解決の方法として試行錯誤学習と共に、後の学習心理の研究に大きな影響を与える。
▼関連知識
※問題解決
心理学における問題解決には3つのタイプの研究がある。
1.ソーンダイクの試行錯誤説に基づいて、問題解決とは刺激と反応の連合が変化することにより特定に反応が起こりやすくなるとする。
※ソーンダイクはネコを用いた問題がこの実験を行ない、問題解決は試行錯誤により徐々に成功率か高まっていく仮定であることを唱えた。
2.ゲシュタルト心理学が主に取り組んだもので、問題解決とは知識の再体制化にもとづく洞察であるとする。
※ケーラーは類人猿を対象として回り道、道具の使用、道具の製作など必要な状況を設定した実験から、問題解決は一気になされることを主張した。
3.問題解決とは探索しながら、要求されている状態に一歩ずつ進んでたどりつくという考えである。近年のコンピューターによる問題解決研究がこれにあたる。
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