カテゴリー「第13回 心理学用語・臨床・1」の50件の記事

心理学用語集・臨床 050 箱庭療法

■ 心理学用語集・臨床 050 箱庭療法 ■

箱庭療法は、ローエンフェルトが子どものための心理療法として考案したものを、カルフがユング理論を背景に発展させたもの。作品をつっているうちに、そこに自然に現れる無意識の調和を取ろうとする力、心の全体像の象徴的表現がクライエントの自己治癒力を刺激し、「母子一体感」を生む。それにより不安が解消されるという効果がある。

この技法の用具は、57×72×7cmの砂箱で、内側が青く塗られている。使用する玩具に規定はないが、人物・動物・植物・建物・乗り物・怪獣などが使用される。箱庭の制作は、クライエントの意識任せ作ることに固着しない。

箱庭療法の優れた点としては、言語表現が困難なクライエントにも適用可能である点であり、その表出されるものが非言語的・無意識的なものを抽出しやすい点。また箱庭を行うことがクライエントのカタルシスを簡便に促すという利点もある。他の療法を比較して触覚的、視覚的であり、クライエントが比較的中心におかれるといった特徴もある。

作品の見方はユング理論に基づくことが多く、作品の統合性、空間配置、象徴の顕現、死と再生などのテーマが挙げられる。現在では、子どもの心理療法だけでなく、大人の精神調和を図るためにも用いられる。
 

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心理学用語集・臨床 049 内観療法

■ 心理学用語集・臨床 049 内観療法 ■

吉本伊信(よしもと・いしん)によって生まれた内観療法は、森田療法と共に日本独自の心理療法。浄土真宗に伝わる「身調べ」という修行法をもとに、宗教色を取り除き、一般の人々でも利用できる方法に変えたもの。

内観療法の治療方法は、クライエントに内観を行わせることで治療を施す。まず父親・母親・配偶者など身近な人々について、「お世話になったこと」、「して返したこと」、「迷惑をかけたこと」の3点に関し、具体的に調べることである。次に、外界の環境を遮断してこの3点の課題を1週間徹底的に行う。このように極めて単純で、標準化された治療プログラムが内観療法の特長である。

内観とは、自分自身を見つめることである。この中で思い出したくないことなど様々な抵抗が生じるが、この抵抗を乗り越えたとき、他者が自分にしてくれたことに対し感謝できるようになる。現在では、心身症や神経症、あるいは一部の統合失調症、薬物依存の治療などに利用されることが多い。しかし、重度の精神病者や、幼児への適用はそのままでは困難である。「自我」の働きが弱いクライエントには難しいといえる。
 

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心理学用語集・臨床 048 遊戯療法

■ 心理学用語集・臨床 048 遊戯療法 ■

遊戯療法は、プレイ・セラピーとも遊び療法とも称される、遊びを通して子どもの心理療法を行うもの。遊びは子どもにとって本質的なものであり、言語表現よりも基本的な自己表現手段であり、もっとも自然な伝達法である。また子どもの意識のみならず、無意識とも関わることのできる有用な手段ともいえる。この遊戯療法は、アンナ・フロイト(フロイトの娘)やメラニー・クラインによって発展させられた。

子どもにとっての「遊び」は、非常に意味あるものである。「遊び」という活動自体が心身の成長に役立ち、ありのままの自己表現する場でもある。また、子どもは遊びの中に伝えたい気持ちのイメージが的確に表現される。そして治療者の関係から自分の感情を調節する能力を身につけ、現実への対処法を見出していく。

治療の過程において治療者は、最低限の環境の中で、子どもが自由に、おおらかな雰囲気で自由に遊べる雰囲気を作ることが不可欠となる。また、子どもとの暖かい治療関係を形成していくことも重要となる。
 

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心理学用語集・臨床 047 家族療法

■ 心理学用語集・臨床 047 家族療法 ■

家族療法は、家族を1つのシステムとみなし、その家族システム全体を治療しようとする技法の総称。多くの心理療法とは異なり、1人のクライエントを対象とした心理療法ではない。

理論背景は、精神分析理論、一般システム理論、対人関係論、学習理論、行動理論、など様々な立場があり重複、統合されて用いられることが多いが、一般システム理論に関してはほとんどの家族療法の基盤にあるといえる。

家族メンバー間のやり取りは、一定の決まったパターンが存在する。例えば、話すとき目を見ないで話す子どもがいるとする。母親は目を見るようにと叱るがため、子どもは気にしすぎるあまりかえって目を見て話すことが出来なくなる。そして母親はさらに叱りつける。不適切なコミュニケーションが繰り返されれば、改善されるどころか問題は悪化するだけ。また、発せられる言葉と、伝えられる感情が矛盾したまま伝えられる「二重拘束(ダブルバインド)」の場合も同様。子どもは母親の言葉と感情のどちらに反応していいのか混乱し、不安定な状態になる。

家族療法では、このような家族間のコミュニケーション・スタイルの歪みに関わり、トラブル解決を支援する。家族療法は、複数の家族メンバー、あるいは家族全体を対象に治療を行うことが特徴である。
 

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心理学用語集・臨床 046 森田療法

■ 心理学用語集・臨床 046 森田療法 ■

森田正馬によって創案された神経症の精神療法。日本独自の精神療法の代表的なもの。

例えば、赤面症のクライエントがいたとする。もともと人前に出るのが苦手で、ある時「顔が赤い」と、笑われるショックを受ける。この経験の後、人前に出ると顔が赤くなってしまうことばかり気になるようになる。そして、顔に神経が集中し「顔が赤くならないように」と思えば思うほど、意識は顔に向かい顔が赤くなってしまう。

このように感覚と意識が交互に作用し合うことを「精神交互作用」という。この悪循環に陥ると、症状は固定化され、さらに赤面を強めてしまう。つまり、心身の不調に注意を集中することにより、さらに主観的苦悩を増大させる結果となっている。

そこで、森田療法では、「顔が赤くなる」ことの「とらわれ」を「あるがまま」にしておく。そして、赤面をなくす試みをやめるように指摘する。無駄な努力をやめるよう指示するのである。それにより日記や自問自答を通し、「あるがまま」の自分を受け入れ、症状を消失させる。

※森田正馬は日本人の心理家の中で最も有名な人。
 

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心理学用語集・臨床 045 エクスポージャー

■ 心理学用語集・臨床 045 エクスポージャー ■

エクスポージャーとは、慣れ、又は消去による恐怖反応の減少を目的として、恐怖反応が生じなくなるまで不安惹起刺激にクライエントを長時間身にさらす治療法。フラッディングに似ている。例えば、「ネコが怖い」と感じるクライエントに対し、ネコに触らせて直そうとする。

エクスポージャーは、不安階層表を用いて段階的に恐怖場面に直面させる方法であるのに対し、フラッディングは最初から最強の恐怖場面に直面させる。

例えば、先ほどの「ネコが怖い」というクライエントに対し、一気にネコに接触させるのがフラッディング。これに対し、エクスポージャーでは、ネコがダメならまずはネズミなど小動物からはじめる。それからウサギに触れさせる、という風に徐々に最大の不安である「ネコに接触する」ことへと近づけていく。
 

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心理学用語集・臨床 044 合理情動療法(論理療法)

■ 心理学用語集・臨床 044 合理情動療法(論理療法) ■

合理情動療法とは、エリスによって創始された心理療法。論理情動療法、論理療法とも訳される。人間の悩みは、出来事そのものに原因があるのではなく、その出来事を「どのように捉えるか」という点にあるというのが基本的考え方。従って、個人の思考スタイルに焦点をあて、それが変化すれば反応が変化すると仮定する。この点はベックの認知療法と同じ。

この論治療法の特徴は、ABCシェマという理論に集約できる。Aはクライエントにとってactivating event or experience(原因となる出来事、経験)である。Bはbelief system(信念体系)で、Aについてクライエントが思い込んでいる信念。Cはconsequence(結果)を指し、Bから生じた情動的・行動的結果であり、反応である。Cはクライエントにとってみると、Aが原因であるかのように思えるが、実際はBが介在して成立している。このABCシェマを非合理的なものから合理的なものへと変容させるのがこの療法の骨格である。

合理情動療法では、ABCシェマの構造について学び、非合理的な信念を見出して、それに代わって問題を軽減させる思考、すなわち合理的な信念(rational belief)を使用することを勧める。信念の変更に抵抗のある場合には論争(dispute、 論破、論駁とも訳す)を行う。そのうえで問題の生じる場面で実際に合理的信念を行わせる宿題(ホームワーク課題)を課す。
 

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心理学用語集・臨床 043 認知療法

■ 心理学用語集・臨床 043 認知療法 ■

認知療法は、アメリカの精神科医ベックによって体系化された治療方法。これは、様々な精神的な病気、例えば、抑うつ・恐怖症・人格障害・夫婦間や家庭内の葛藤問題などに対する治療法。

認知療法では、クライエントの認知のゆがみに焦点をあてる。抑うつなどの感情の問題の本質は認知の歪みであるとし、これを是正することでクライエントの抑うつ症状を改善しようとするものである。認知の歪みの代表的なものは自動思考、スキーマなど。

※認知の歪みとは、考え方の歪みのこと。例えば、80点取れれば普通(又は平均的に)「うれしい」はずなのに、「100点取れなかった・・・もうダメだ」とネジ曲がった考えをすること(認知の歪み)。従って、認知療法では考え方に問題があるとし、それを修正することを目的とする。
 

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心理学用語集・臨床 042 認知行動療法

■ 心理学用語集・臨床 042 認知行動療法 ■

行動療法の理論的基盤である学習理論の考え方では、人間の行動を刺激―反応の図式で説明してきた。認知行動療法ではこれを、刺激―認知過程―反応の図式で捉え、心理的な問題は、その認知過程における歪みにより生じると仮定する。従って、治療・介入は、クライエントの不適切な認知を修正し、感情面・行動面の問題解決を測ることを目的として行われる。

例えば、「尻尾の長いネコは不吉である」と考える人が、尻尾の長いネコに遭遇することで、生活に支障をきたすことがあるとする。このような場合、「尻尾の長いネコは不吉である」という認知(考え方、信念、思い込み、悲観的な思考)を変え、生活に適応させるのが認知行動療法である。

※私見だが、行動療法と認知行動療法の間にそれ程違いがあるわけではない。基盤となる考え方や想定はほとんど一緒。認知を「行動」の一部として捉えるか、認知を「認知」という独立したものとして捉えるかの違い。
 

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心理学用語集・臨床 041 行動療法

■ 心理学用語集・臨床 041行動療法 ■

20世紀になると、アメリカを中心に客観的に測定不可能な意識や無意識を心理学の対象とすることに対して、批判が生まれてきた。これがワトソンに始まる行動主義心理学である。この流れに呼応する形で、臨床の分野においても精神分析中心の心理療法に対して、科学的な臨床心理学の確立が目指されるようになり、1950年代以降に行動療法が台頭した。

行動療法は、問題行動、不適応行動、病的行動の発生とその持続を学習心理学の立場から捉え、それらを学習心理学的原理に立つ技法により適応的に改変治療しようとする心理療法の方法。

行動療法は行動主義に立脚するので、人間行動の大部分をしめる学習性行動に着目し、問題行動の多くもまた学習性行動であると考える。行動療法の治療対象は、客観的・操作的に捉えうる目標行動を定める。次に、その消失又は形成・獲得という行動変容を意図する。その結果、もとの問題行動やもとの情動(不安など)が形を変えるので、不安軽減や現実への最適応が始まる。

治療技法としては、基本的に古典的条件付けとオペラント条件付け、そして社会的学習法などの手続きから考案されたものである。

※行動療法では、問題は学習(条件付け)によって形成されたと考え、学習(条件付け)により問題を抑えようとする。行動療法はエビデンス(証拠)が存在し、精神分析のようなファンタジーとは異なる。世界的な流れは、行動療法に向いている。

※ちなみに私見であるが、精神分析(の教授)と行動療法(の教授)は基本的に仲が悪い。
 

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心理学用語集・臨床 040 自己効力感(セルフエフィカシー)

■ 心理学用語集・臨床 040 自己効力感(セルフエフィカシー) ■

自己効力感とは、自分が行為の主体であると確信していること、自分の行為について自分がちゃんと統制していること、自分が外界からの要請にきちんと対応しているという確信。

「行動をうまく成し遂げることが出来るか」という見通しと。例えば、周りが「あの子が好きだって言っていたよ」と騒ぎ立てても、本人が「そんなことない」と思っていたら、告白するという行動はなかなか起きない。

バンデューラは、行動と、その行動がもたらす結果を「効力期待」と「結果期待」の2つに区分した。

---→行動----→結果
    ↓         ↓
  効力期待    結果期待

「結果期待」とは、行動の結果の予測。つまり、こういう行動をとれば、どんな結果になるのか、と予測すること。例えば、「私があの子に告白したら、いい返事がもらえそう」という感じ。これに対し「効力期待」とは、自分がその行動をうまくできるかどうかという予測。例えば、「あの子と付き合うことになったら、うまく関係を続けることが出来るのか」という感じ。これは、自分に対する「自信」のような存在であり、自己効力感と呼ばれる。

バンデューラは自己効力感が、行動の選択に関わるだけでなく、努力にも影響を及ぼすものとした。自己効力感が高い人ほど、動機づけが高まる。
 

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心理学用語集・臨床 039 バイオフィードバック

■ 心理学用語集・臨床 039 バイオフィードバック ■

通常は知覚することが出来ず、意思による制御が難しいとされる生体の生理過程についての情報を、工学的補助を用いて知覚可能な信号に変換し、それを生体に呈示することにより、生理過程を思うがまま制御することを学習させる手法の総称。

通常、心拍・血圧・内臓など不随意反応(自律神経反応)は、意思によってコントロールすることは不可能とされてきた。日常生活の恐怖場面や対人場面において、自己の意思に反して心臓の脈拍数の増加、手足の震え、顔面紅潮などが生じ、どうしようもなくなることが多々ある。このような場合、自分の意思で身体反応をコントロールすることが可能となれば、このような状態から脱することが可能である。

最近では、トレーニングにより自律神経系の反応をコントロール出来ることが明らかとなってきた。バイオフィードバックでは、身体内部の状況に注意を向け、その状態を客観的に把握することで、不随意な生理反応を自らコントロールするものである。
 

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心理学用語集・臨床 038 セルフ・コントロール

■ 心理学用語集・臨床 038 セルフ・コントロール ■

行動療法や認知行動療法の技法を体系的に用いることにより、自分の問題を自分で変容することをセルフ・コントロールという。

セルフ・コントロール(自己制御)とは、自分の心と身体の状態を自分の力でコントロールすることであり、一般的には精神医学や心身医学における治療技法の用語として用いられる。シュルツの自律訓練法は、セルフ・コントロールのための重要な技法。

セルフ・コントロールでは、自分が設定した基準により、自分の行動を観察・評価する。そして、自らに報酬や罰を与えることにより、自分の行動の頻度を高める。人間は報酬がなくても、特定の行動をとることによる快感や満足感、その結果の予測などに動機付けられやすいとされる。
 

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心理学用語集・臨床 037 セルフモニタリング

■ 心理学用語集・臨床 037 セルフモニタリング ■

セルフモニタリングとは、自己の現在の状況を観察・記録あるいは管理・評価するという意味。行動療法や認知行動療法の技法の一つ。自分自身の問題となっている行動や修正したい行動を、自分で観察・記録することで、自ら評価し行動変容を図る。

一般に不適応行動は、半ば自動化し無意識に行われることが多い。そこで、自分の不適応行動は、いつ、どこで、どのような状況で、どの程度起こっているのか、観察・評価することが重要となる。ここから「気づき」が得られ、他人から指摘されるよりも効果的に行動修正が可能となる。
 

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心理学用語集・臨床 036 コーピング

■ 心理学用語集・臨床 036 コーピング ■

生活する中で、「困った」、「つらい」などの否定的感情がストレッサーとなり、ストレス反応を生じることになる。この嫌悪的で不快なストレス反応を低減させ、増幅させないことを目的とした認知機能をコーピングとよぶ(コーピングとは、「対処」という意味)。

コーピングには様々なカテゴリーがあり、この行動選択は、ストレッサーの内容や強度、過去の対処経験などの要因によって変化する。多くの場合、複数のコーピングが組み合わさって対処される。

※つまりコーピングとは、ストレスを治める心的機能のこと。一般にコーピング資源(量)が多ければ多いほど、ストレスを上手に対処することが出来る。
 

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心理学用語集・臨床 035 ストレス免疫訓練

■ 心理学用語集・臨床 035 ストレス免疫訓練 ■

ストレスに対する適切な対処(コーピング)行動を見につけると共に、予防するための行動を学習する指導プログラム。自律訓練法や筋弛緩法などを用いたリラクセーション・トレーニングによる心身の機能調整、ストレス刺激の評価の修正、対処行動や問題解決法の獲得といった多方面な指導によって、ストレスへの「免疫力」を高めようとする。

ストレス免疫訓練は、次のような段階で実施される。
1.クライエントがストレスの概念をしっかりと理解する(インフォームドコンセント)
2.技能の獲得と、リハーサル
3.フォローアップと追加セッション

ストレス免疫訓練は、不安、怒り、ストレス反応や健康に関する問題など幅広く適用される。
 

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心理学用語集・臨床 034 トークン・エコノミー

■ 心理学用語集・臨床 034 トークン・エコノミー ■

トークン・エコノミーとは、行動療法の一種。望ましいことをしたクライエントに対し、正の強化子である代用貨幣「トークン」を与えることで、その行動を強化・増大を測る。

従ってトークンとは、ポイントカードのようなもの。臨床場面では、例えば遺尿がある子どもに対し、遺尿がなかった日にポイントを与え、それが20ポイントたまったらディズニーランドに連れて行く、などのプログラムで利用される。また治療場面では一般に、シェイピングとの併用が効果的とされている。
 

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心理学用語集・臨床 033 モデリング

■ 心理学用語集・臨床 033 モデリング ■

モデリングとは、直接行動することなく他人の行動やその結果を見て、新しい行動パターンを見につけたり、行動を修正すること。モデリングが生じるためには、強化が不可欠な条件ではなく促進条件で、学習者への直接強化よりも、モデルに与えられる強化(代理強化)の機能の方が重要。つまり、モデルの行動が報酬(又は罰)を受けやすければ受けやすいほど、モデリングが生じやすくなる(又は生じにくくなる)。

例えば、テレビアニメの主人公と同じ喋り方をしたり、誰かのマネをしたりするというのは、モデリングの一例。臨床場面では、恐怖症の治療やスキル訓練、SSTでも併用して使用される。

バンデューラによれば、モデリングの効果は、観察学習効果、制止・脱制止効果、反応促進効果の3つ。
 

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心理学用語集・臨床 032 フラッディング

■ 心理学用語集・臨床 032フラッディング ■

フラッディングとは、クライエントを不安・恐怖の強い場面の「洪水」にひたらせ、いやおうなしにこれと対決させる方法。系統的脱感作と対照的な方法。イメージを用いる方法と現実場面を用いる方法の両方存在する。

例えば、水に入るのを怖がるクライエントを強制的に水に入れたり、広場恐怖のクライエントを広場にいつ付けさせるなど。

ただし、今日では、いきなり強い不安・恐怖を喚起する刺激ではなく、弱いものから強いものへ段階的呈示する手法の法が効果的とされている。
 

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心理学用語集・臨床 031 社会的スキル訓練(SST)

■ 心理学用語集・臨床 031 社会的スキル訓練(SST) ■

社会的スキル訓練とは、対人行動のつまずきの原因を社会的スキルという客観的に観察可能な学習性の行動の欠如として考え、不適切な行動を修正し、必要な社会的スキルを学習しながら対人行動のつまずきを改善しようとする治療技法。

社会的スキル訓練は、次のようなステップで進められる。
1.あるスキルについて、その重要性と意義を説明し、理解させる
2.習得すべきスキルについて、モデルがデモンストレーションを行う
3.実際に学習者が実践する
4.学習者の行動に対し、拍手などのフィードバック(強化、修正)を行う
5.家庭や職場のなどの現実場面で実践する
このように、オペラント条件づけ、モデリングなどの学習理論を利用して行動の学習、修正を行う。

社会的スキル訓練は、はじめ対人関係で不安を感じる統合失調症患者を対象にして開発された。が、しかし現在では、精神科のリハビリテーションとして有効な技法とされている。また、子ども、夫婦、職場などの対人関係改善の手法として、様々な分野で用いられている。

※SSTは、病院内で活動する臨床心理士の数少ない「点数」となる行動だが、臨床心理士だけではく作業療法士でも行うことが出来る。
 

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心理学用語集・臨床 030 主張訓練

■ 心理学用語集・臨床 030 主張訓練 ■

この主張とは、他者の意見、立場、気持ちを尊重すると同時に、自分の意見、立場、気持ちを大事にし、相手にはっきりと上手に表明することを意味する。従って、主張訓練とは、自分の主張を相手にはっきりと表明し、お互いが望むような結果を最大限得られるような言動、振る舞いを習得することを目指す。

※キレる人間や、手を出す人間にもっとも必要な訓練。
 

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心理学用語集・臨床 029 自律訓練法

■ 心理学用語集・臨床 029 自律訓練法 ■

自律訓練法とは、シュルツによって開発された自己調節技法。自律訓練により、心身をリラックスさせ、自律神経のバランスを調整する。自律神経の働きが整うと筋肉がリラックスし、脈拍が安定し、呼吸が落ちつくなどの生理的変化が起こり、心身の調子が良くなっていく。その結果、心身のバランスがよくなり、不安や緊張が解消される。

※「気持ちがだんだん落ち着いてくる」という暗示を自分にかけ、不安を低減させる方法。講義では「気持ちがだんだん落ち着いてくる・・・」というテープを聴き訓練を行うのだが、いつも寝ていた気がする。
 

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心理学用語集・臨床 028 リラクセーション(弛緩訓練)

■ 心理学用語集・臨床 028 リラクセーション(弛緩訓練) ■

筋肉の緊張状態を一定の訓練方法に従って体系的に弛緩される技法。ストレスに対処する必要に迫られたときは、心身の緊張状態を伴っている。この時、ストレス源や不安、恐怖の原因に働きかけるのではなく、緊張そのものを対象とする方法がリラクセーションである。

リラクセーションには、心理的側面からのアプローチと生理的側面からのアプローチがある。まず、心理テク側面からのアプローチの代表は、シュルツの提唱した自律訓練法。基本公式は安静訓練と呼ばれ、「気持ちが落ち着いている」という言葉を心に唱えながら弛緩間隔が感じられるのを「待つ」。こうした暗示をゆったりした気分で「待つ」感覚を受動的注意集中と呼び、この自律訓練法に非常に特徴的な点である。その後、第1公式の重感練習、第2公式の温感練習、第3公式の心臓調整、第4公式の呼吸調整、第5公式の腹部温感練習、第6公式の額涼感練習へと進めていく。

一方、生理的側面からのアプローチの代表は、ジェイコブソンの提唱した斬進的弛緩法。これは筋肉の緊張と弛緩を反復することにより、心身の外側の部分から中心に向かい筋肉の弛緩を広げ、最終的に心身全体の筋肉の弛緩を目指す方法。
 

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心理学用語集・臨床 027 不安階層表

■ 心理学用語集・臨床 027 不安階層表 ■

不安階層表とは、クライエントの不安・恐怖を感じる場面を「不安の強さ」の順に段階的に配列した表。系統的脱感作で作成され使用される。系統的脱感作では、不安の最も低い場面から順にイメージし、そのイメージによって引き起こされた不安をリラクセーション訓練によって解消する。

不安階層表は、「1番強い不安を100とした場合、この不安はどれくらいなのかを数値で示してください」と指示し、不安項目に数値をつける(自覚的障害単位:SUD)。その後、数値のつけた不安項目を100から0の順で並べ、0の一番少ない不安項目から順に系統的脱感作を行っていく。

※自覚的障害単位(SUD)とは
クライエントの不安・恐怖の程度をクライエント自身に数値で評定させ、コード化したもの。系統的脱感作法での不安階層表の作成や治療効果の測定や治療の進行状態などをみるのによく利用される。
 

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心理学用語集・臨床 026 系統的脱感作法

■ 心理学用語集・臨床 026 系統的脱感作法 ■

20世紀前半、アメリカでは行動主義心理学(行動療法)が台頭する。これは、無意識や意識は測定困難であるとし、科学としての心理学を目指して誕生した。行動療法には様々な技法があるが、今回は系統的脱感作について解説する。

系統的脱感作とは、特に不安・恐怖の治療法としてウォルピによって開発された治療技法。不安や恐怖を感じなくなることを目指す。まず不安・恐怖が引き起こされる刺激群を特定し、自律訓練法などのリラクセーション訓練を行い、リラックス状態になる訓練を行う。そして、不安・恐怖を引き起こす場面をイメージさせ、不安を喚起させる。それと同時にリラクセーション訓練を行うことにより、緊張するはずの場面がリラックスという逆の反応と結びつくようになる。

これを小さな緊張・不安・恐怖を感じる場面から、強く緊張する場面へと段階的に進めていく。最後には、現実場面で緊張を感じなくなるまで、この手続きを繰り返す。

このように行動療法では、不適応な行動(反応)を客観的に観察あるいは測定可能なレベルで捉えるもののみを扱い、治療の対象とする。従って、精神分析のように無意識に原因があると考えるのではなく、不適切な行動・反応の学習とし、学習理論に基づき、より適切な行動・反応に変容させていく。

※現在、世界的に心理療法は、行動療法に向かっている(純粋な意味での精神分析は、もうすでに・・・)。

※行動療法では、不安と筋肉の緊張を連合したものとして捉える。つまり、不安を感じる場面は筋肉が緊張しているため、筋肉の緊張を解くことによって(弛緩させる)、不安を抑えるというもの。この系統的脱感作の場合、イメージすることにより不安を生じさせる=筋肉が緊張する。次にリラクセーション訓練を行う=筋肉の緊張を解く=不安を軽減させる。これを繰り返すことで、現実の場面=緊張することから、現実の場面=リラクセーション訓練=不安を軽減させる。そして現実の場面=不安を感じない、という連合を作り出すことを目的とする。

ちなみに、行動療法では無意識という概念そのものを想定していない。精神分析でいう無意識は、習慣という言葉があてはまる。
 

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心理学用語集・臨床 025 フォーカシング

■ 心理学用語集・臨床 025 フォーカシング ■

ロジャーズの共同研究者であるジェンドリンの体験過程療法における主要技法。われわれの心の中には、身体では感じているが、漠然としすぎていて言葉にならない感情が存在する。この心の内面の流れに注意の焦点を向け、今まで気づくことの出来なかった意味を明確にする試みをフォーカシングという。このフォーカシングを行うことにより、感情の流れと、新たに気づいたこととの相互作用が円滑になり、自己実現や幸福につながると考えられている。
 

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心理学用語集・臨床 024 エンカウンター・グループ

■ 心理学用語集・臨床 024 エンカウンター・グループ ■

1960年代から70年代前半にかけて、ロジャーズはカウンセリングを離れ、エンカウンター・グループと呼ばれる活動を始める。これは参加者が10人前後から小さな集団を形成し、お互いの人間的成長を促進し合うというもの。この集団には、ファシリテーターと呼ばれる心理学者が1~2名つき、このプロセスを援助する。

ファシリテーターはグループのリーダー的な役割を行い、ロジャーズの唱えるセラピスト三条件が求められる。この上でファシリテーターが中心となり、メンバーの自己成長、自己実現を促す。この活動には、プログラムやテーマが設定されておらず、全てのプロセスが参加者一人ひとりの自発性と主体性によって進められているのが特徴。この目的や役割が決まっていない状況だからこそ、日常生活から離れ、通常の人間関係よりも直接的で、率直的な係わり合いが出来るようになる。ファシリテーターは、そのような係わりを通して、参加者が人間関係では得がたい「気づき」を得られるようにする。
 

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心理学用語集・臨床 023 自己概念

■ 心理学用語集・臨床 023 自己概念 ■

自らが自己を客体として把握した概念。つまり、自分が意識している自分自身のこと自己概念という。この自己概念を中心に性格理論を提唱したのがロジャーズであり、ロジャーズの理論は、自己理論といわれる。

一人ひとりが感じている主観的な現実をロジャーズは、「有機的体験」と呼び、この有機的体験と自己概念が一致していればいるほど、人間は生き生きと生活することが出来るとした。
 

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心理学用語集・臨床 022 自己一致

■ 心理学用語集・臨床 022 自己一致 ■

ロジャーズは『治療パーソナリティ変化の必要にして十分な条件』において、必要にして十分な条件として、セラピストの態度にその重点をおいている。無条件の肯定的配慮、共感的理解、および自己一致(真実性)がそれである。

自己一致とは、セラピストがクライエントとの場で経験し感じていることと、表出される態度や言葉が一致していることである。相手への嫌悪を、表面的な共感や理解の言葉で覆っている姿勢などは透明でないとされる。治療者が自己を偽らず、関係の場において自己一致しているとき、クライエントに真の理解者として対しているのである。
 

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心理学用語集・臨床 021 クライエント中心療法

■ 心理学用語集・臨床 021 クライエント中心療法 ■

1950年代初頭から、日本におけるカウンセリングの展開にもっとも大きな影響を与えたといわれる「クライエント中心療法」は、広く諸外国のカウンセリング界にも大きな影響を与えた。

クライエント中心療法によって1940年代に創始され、発展してきたカウンセリングの技法。ロジャーズが亡くなるまで4つの発展段階があるとされる。第1段階が非指示的療法、第2段階が来談者中心療法、第3段階が体験過程療法、第4段階がパーソンセンタードアプローチと呼ばれる。

この療法の特徴は、ロジャーズの特異な人間観に基づいている点。どのような障害を持っており、何が決定的な問題なのか、どのような深く隠れた経験が存在するのか、何を最も望んでいるかなどを知っているのは、クライエントその人だけであるとし、この点でクライエントは最も信頼に値するとした。人間はその最も深いところで、発達・分化・協力などに建設的に向かう傾向を持っており、この基本的傾向は自己実現傾向と呼ばれる。

また自己構造(自己として定義されているもの)と経験(実際の感覚的経験)とに人間のパーソナリティを分けて、その両者が不一致の時に不適応状態が生じるとした。

治療過程においては、
①セラピストとクライエントの二人が心理的に接触をもっていること
②クライエントは不一致、不安な状態にあること
③セラピストは一致し、統合された状態にあること
④セラピストはクライエントに対して無条件の肯定的な配慮を経験していること
⑤セラピストはクライエントを理解し、それをクライエントに伝達しようと努めていること
⑥クライエントは、自分に対するセラピストの無条件の肯定的な配慮と感情移入的な理解を、少なくとも最小限度は知覚していること

などが必要条件となる。そのためにセラピストには、自己一致、無条件の肯定的配慮、共感的理解の3条件が強調される。

またセラピストの応答技法としては、
①感情の受容
②感情の反映
③繰り返し
④感情の明瞭化
⑤承認―再保証
⑥非指示的リード
⑦フィードバック
⑧自己開示
といったものを示している。

※このクライエント中心療法は、日本に導入されるとすぐに広まるようになる。その理由は、理論が一見わかりやすく、聞けばなんとかなる、という容易さが評価されたから(ただし実際は全く異なるが)。現在は、全ての心理療法の基本的なポジションを占めている。
 

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心理学用語集・臨床 020 外向性・内向性

■ 心理学用語集・臨床 020 外向性・内向性 ■


ユングは「タイプ論」の中で、人間の方向性には心的エネルギーが外界に向く外向と、内界に向く内向を著した。

※心理の世界は「内向性」色が非常に強い。
 

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心理学用語集・臨床 019 言語連想検査(連想語検査)

■ 心理学用語集・臨床 019 言語連想検査(連想語検査) ■

ユングがコンプレックスを発見した検査。検査者が用意した単語リスト(通常100程度)を読み上げ、被験者は最初に思い浮かぶ言葉をなるべく早く報告する。すぐに連想語を言うことができなかったり、単語が不自然だったり、2回目に聞いた時、前に言った単語を忘れたとき注目する。ユングは、問題のなった刺激後は被験者の何らかの感情を引き起こし、そのためスムーズな連想が出来なくなったと想定した。

※検査者:「蜜柑」(刺激後)と言い、被験者「すっぱい」(反応後)と反応する、というプロセスを繰り返す。実際に被験者になると、ある特定カテゴリーの刺激後が、自分の中の「何かを刺激している」瞬間を体験できる。
 

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心理学用語集・臨床 018 コンプレックス

■ 心理学用語集・臨床 018 コンプレックス ■

コンプレックスとは、ユングが「感情に色づけられた心的複合」。心の中の複雑に絡み合ったもの。無意識下で自我を脅かすような情動のまとまり。コンプレックスは成長過程で、耐え難い体験を中心に構成されるため、無意識に抑圧されている。従って、コンプレックスに触れることは、自我からの統制が効かず主観的で感情的な反応となる。

日常使われている「劣等感」という意味はない。

※他人に言われるとムカついたり、キレたりする内容が、自身のコンプレックス!
 

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心理学用語集・臨床 017 元型

■ 心理学用語集・臨床 017 元型 ■

ユングは、無意識を個人的無意識と集合的無意識に区分した。元型とは、集合的無意識の内容である。宗教や神話、幻覚や妄想といった精神病的体験のなかに時代や文化を超えた普遍的なイメージが認められることから、ユングは人間の精神世界の中に祖先から受け継いだものがあるとして元型を考えた。

この元型は、強い影響力を意識に与える特殊な心理パターン。夢や空想、神話の中に現れ普遍的なイメージの源泉である。ユングは、精神病患者の話と古代宗教書の内容が同じであったことから、元型を仮定した。

元型には、ペルソナ、影(シャドー)、グレートマザー、アニマ、アニムスなど様々なものがある。元型は夢分析、絵画療法、箱庭療法などに用いられ、心理療法の一端を担っている。
 

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心理学用語集・臨床 016 集合的無意識

■ 心理学用語集・臨床 016 集合的無意識 ■

精神分析を創始したフロイトのもっとも有名な弟子がユング。ユングはフロイトが性的なものに偏り過ぎてるとし、自ら独自の精神分析理論を構築した。ユングはフロイトと同様に無意識を重視したが、無意識を個人的無意識と集合的無意識に区分した点が異なる。

個人的無意識とは、忘れ去られた個人的経験や、通常意識に上らない衝動や願望。これはフロイトが想定した無意識とほぼ同義であり、一般に考えられている無意識と同じ概念。

一方、集合的無意識とは、個人的無意識よりもさらに深いところにある無意識で、人間の心の奥にある共通する部分。ユングは世界の神話を調査した結果、ストーリーや登場人物が似ていることを発見し、人類が進化の過程で積み重ねた経験があらゆる人間の心の奥底に蓄積されているとした。

この集合的無意識の考え方は、ユングの精神分析の中核になると同時に、ユング心理学の特長ともいえる。
 

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心理学用語集・臨床 015 防衛機制

■ 心理学用語集・臨床 015 防衛機制 ■

防衛機制とは、不快な感情や体験を弱めたり、避けることによって心理的安定を保つために用いられる様々な心理的作用。通常、意識して生じることはない。防衛機制自体は、誰にも認められる正常な心理的作用で、通常は単独ではなく他のものと関連し合いながら作用する。

苦痛な感情を引き起こす受け入れがたい観念や感情を受け流すために無意識的にとる心理過程をフロイトが 防衛という用語で紹介して以来、さまざまな種類の防衛機制が精神分析学者たちによって検討されてきた。
 

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心理学用語集・臨床 014 逆転移

■ 心理学用語集・臨床 014 逆転移 ■

精神分析を行う中で、患者が治療者に対し父親や母親(幼児期の重要な人物)に向けられる感情や態度、思いを治療者に向けることがある。これを転移とよぶ。転移は、陽性転移と陰性転移に2分される。陽性転移とは、治療者に対し肯定的かつ親近感をもった感情を抱く転移である。一方、陰性転移とは、治療者に対し否定的かつ敵意に満ちた感情を抱く転移である。

そして、患者からの転移に対し、治療者が患者に対して抱く感情や態度を逆転移とよぶ。
 

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心理学用語集・臨床 013 転移(感情転移)

■ 心理学用語集・臨床 013 転移(感情転移) ■

精神分析を行う中で、患者が治療者に対し父親や母親(幼児期の重要な人物)に向けられる感情や態度、思いを治療者に向けることがある。これを転移とよぶ。

患者の幼児期の両親イメージが治療者に投げかけられ、子ども時代の問題を再現し、是正することで治療が行われる。例えば、幼児期に父親と問題があった場合、父親への感情を治療者に映しだすことで、治療をしようとするものである。

フロイトは、転移は治療の障害となるが、それを利用することにより治療が促進されるとした。
 

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心理学用語集・臨床 012 抵抗

■ 心理学用語集・臨床 012 抵抗 ■

精神分析は、無意識を意識化させることを特徴とする心理療法である。しかし、思い出したくない経験を無意識に抑圧するため、当然無意識を意識化することには苦痛が伴う。すると患者は、専門的な援助を求めながらも治療の手続きや進行に反対しようとする行動にでる。これを抵抗とよぶ。

指示に従わない、何も話さない、議論をしようとする、値両者を喜ばせる話ばかりする、眠るなど態度や言葉、行為により示される。

フロイトは、この抵抗が患者にとって意識に上がると苦痛や不安が生じる経験や問題を抑圧するために生じるとした。ちなみに抵抗は、転移と共に精神分析の核となる概念。
 

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心理学用語集・臨床 011 固着

■ 心理学用語集・臨床 011 固着 ■

フロイトは、心理=発達段階理論は、5つに区分される。特に最初の3つに区分、「口唇期」、「肛門期」、「エディプス期」において、固着することで後に神経症症状が現れるとした。固着とは、リビドーが発達途上において特定の段階にとどまってしまい、その後の発達や問題形成に影響を与えるこという。例えば、口唇期に固着すると、次の肛門期にリビドーが進むことが出来ず、成人したときにその問題が表出する。

固着は、リビドーの各段階において満足が与えられすぎたり、逆に深刻な欲求不満を経験したりすることで、未解決な部分が多く残ることによって生じる。
 

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心理学用語集・臨床 010 潜伏期・性器期

■ 心理学用語集・臨床 010 潜伏期・性器期 ■

フロイトによれば性的な欲動は思春期から始まるのではなく、乳幼児期から存在するものであるとし、この欲動を満たす身体の部分から独自の発達段階を考えた。各段階は、本能的で非学習性の生物学的衝動に支配されている。この衝動は快楽主義的なもので、それぞれの段階で身体のさまざまな「性欲刺激」が刺激を受け、性的満足が生じる。

この発達段階は、「口唇期」、「肛門期」、「エディプス期」、「潜伏期」、「性器期」に区分される。

発達の各段階において、リビドー動因の充足や阻止の程度により、心理内葛藤が起こる。ある段階で、過度の満足やフラストレーションがあると、辻の段階へ正常に進むことが妨げられ、その段階での固着が生じる。このような固着は、子どものその後の環境との相互作用のあり方に影響を与える。

エディプス期に続く第4の段階が潜伏期。6歳から思春期にはいるまでの性欲動が鎮まる時期をいう。この時期、性欲動はエディプス葛藤をめぐり強く抑圧され、社会規範の学習や知的活動にエネルギーが注がれる。学習と共に自我機能を発達させる時期であり、思春期以降に性欲動が再び出現するまでの間潜伏している時期である。

この潜伏期に続くのが性器期。ちょうど思春期頃の11、12歳以降にみられる。口唇、肛門、男根といった幼児性欲が、この性器期に統合される。大人の異性愛がみられ、精神的愛情へと統合を図っていく。
 

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心理学用語集・臨床 009 エディプス期

■ 心理学用語集・臨床 009 エディプス期(oedipal stage) ■

フロイトによれば性的な欲動は思春期から始まるのではなく、乳幼児期から存在するものであるとし、この欲動を満たす身体の部分から独自の発達段階を考えた。各段階は、本能的で非学習性の生物学的衝動に支配されている。この衝動は快楽主義的なもので、それぞれの段階で身体のさまざまな「性欲刺激」が刺激を受け、性的満足が生じる。

この発達段階は、「口唇期」、「肛門期」、「エディプス期」、「潜伏期」、「性器期」に区分される。

発達の各段階において、リビドー動因の充足や阻止の程度により、心理内葛藤が起こる。ある段階で、過度の満足やフラストレーションがあると、辻の段階へ正常に進むことが妨げられ、その段階での固着が生じる。このような固着は、子どものその後の環境との相互作用のあり方に影響を与える。

口唇期、肛門期に続く第3段階がエディプス期。3、4歳から6歳ぐらいにみられる。この頃の幼児は、性器を刺激することで快感を得られるようになる。この時期の特徴として、同性の親に同一化し、異性の親に愛情を抱くようになること。男児は父親に同一化し、母親の愛情を独占したいと思いを持つ。しかし、それと同時に父親から罰せられるのではないかという不安(去勢不安)を抱く。

幼児は、依然として親に依存しなければならず、同性の親をライバルとして太刀打ちできない存在であることに気づく。そして、親以外に異性愛を求めるようになる。この時期に学んだ両親の権威は、超自我として取り入れられることになる。

このエディプス期に問題を抱えると、自己顕示的になり、自分の性的魅力を誇示しようとする傾向をもつ。また、興奮しやすく自己懲罰的な未熟さをもつとされる。
 

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心理学用語集・臨床 008 肛門期

■ 心理学用語集・臨床 008 肛門期(anal phase) ■

フロイトによれば性的な欲動は思春期から始まるのではなく、乳幼児期から存在するものであるとし、この欲動を満たす身体の部分から独自の発達段階を考えた。各段階は、本能的で非学習性の生物学的衝動に支配されている。この衝動は快楽主義的なもので、それぞれの段階で身体のさまざまな「性欲刺激」が刺激を受け、性的満足が生じる。

この発達段階は、「口唇期」、「肛門期」、「エディプス期」、「潜伏期」、「性器期」に区分される。

発達の各段階において、リビドー動因の充足や阻止の程度により、心理内葛藤が起こる。ある段階で、過度の満足やフラストレーションがあると、辻の段階へ正常に進むことが妨げられ、その段階での固着が生じる。このような固着は、子どものその後の環境との相互作用のあり方に影響を与える。

口唇期の次の段階が、1歳半から3、4歳頃にみられる肛門期。大便を溜めたり、排泄することにより快感を得る段階。この時期、養育者からトイレット・トレーニングが行われ、幼児は反抗したり、服従したりしながら社会の約束事を身につけるようになる。

この肛門期に問題があると、非常に倹約家で、潔癖症になる傾向がある。また、頑固で融通が利かず、自分の意見に固執する。強迫観念、脅迫行為を行う人に多いとされる性格。対人関係は礼儀正しいが、不信感や攻撃性が裏に潜んでいる。
 

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心理学用語集・臨床 007 口唇期

■ 心理学用語集・臨床 007 口唇期(oral phase) ■

フロイトによれば性的な欲動は思春期から始まるのではなく、乳幼児期から存在するものであるとし、この欲動を満たす身体の部分から独自の発達段階を考えた。各段階は、本能的で非学習性の生物学的衝動に支配されている。この衝動は快楽主義的なもので、それぞれの段階で身体のさまざまな「性欲刺激」が刺激を受け、性的満足が生じる。

この発達段階は、「口唇期」、「肛門期」、「エディプス期」、「潜伏期」、「性器期」に区分される。

発達の各段階において、リビドー動因の充足や阻止の程度により、心理内葛藤が起こる。ある段階で、過度の満足やフラストレーションがあると、辻の段階へ正常に進むことが妨げられ、その段階での固着が生じる。このような固着は、子どものその後の環境との相互作用のあり方に影響を与える。

口唇期とは、口唇領域に快感を得ると考えた生後18ヶ月ぐらいまでの時期をいう。この時期、乳児は乳を吸うという行為を通してリビドー(欲動)を充足させる。これにより乳をくれる母親などの養育者への愛着を生じさせ、対象への愛を感じるようにリビドーが広がっていく。

この口唇期で十分に欲求を満たされないと、大人になっても依存的になり、愛情欲求を強く求めるようになる。特に、人に気にいられるように振る舞い、承認をもらえないと悲観して無気力に陥りやすい。また、口からの満足を求めやすく、飲食、喫煙、食べることへのこだわりも強い。
 

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心理学用語集・臨床 006 リビドー

■ 心理学用語集・臨床 066 リビドー ■

精神分析の概念で、性欲動を意味する精神的エネルギー。人間の生きる為のエネルギー。

フロイトは、リビドーが成熟した大人にだけ存在するものではなく、人間が生まれながらに持っているとして心的活動を説明しようとした。これが後の心理=性的発達段階となる。
 

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心理学用語集・臨床 005 治療構造

■ 心理学用語集・臨床 005 治療構造 ■

精神分析における治療関係を規定する治療者=患者両者の交渉様式のこと。

精神分析では治療を始めるにあたり、環境設定を特に重視する。面接を行う場所、臨床家、料金、規則など細かい取り決めをクライエントと行う。これによりクライエントと治療者が周囲の圧力から守られた空間という治療環境が作られる。

※例えばプレイセラピーで、子どもに触れてはいけないなどが治療構造。クライエントのためという名の下、非現実的な規定も多い。
 

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心理学用語集・臨床 004 イド・自我・超自我

■ 心理学用語集・臨床 004 イド・自我・超自我 ■

フロイトの意識、前意識、無意識という心の3層構造は、やがてイド、自我、超自我というパーソナリティ構造へと発展する。

イドとは、純粋に快楽を求める本能的性欲動の源泉。エスともいう。不快を避けて快を求める快楽原則に支配されている。

超自我とは、良心あるいは道徳的禁止機能を果たす人間の精神構造。叱られたり、教えられるなどして蓄えられた倫理や道徳から構成される。快楽原則に従う本能的欲動を検閲し抑圧する。多くは無意識的で、後悔や罪悪感といった感情をもたらす。

自我とは、イド、超自我、外界の要求から生じる葛藤を現実原則に従い調節する機関。現実的な考えに従い、ひたすら快楽を求めるイドと、道徳的な超自我の調節を行う。

自我は、常にイドと超自我に挟まれ葛藤が生じる。フロイトは、この立場に自我が耐えられなくなった結果、神経症が起こるとする。
 

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心理学用語集・臨床 003 神経症

■ 心理学用語集・臨床 003 神経症(neurosis) ■

神経症とは、心因(心理的原因)性で、機能的変化(可逆性・直る)で器質的変化(不可逆性・要するに直らない)が認められない。特有の症状を現し、病識がある。特有のパーソナリティが認められ、治療後に後遺症を残さない。

要するに、身体的に原因がないのにも関わらず、心理的なものが原因で病気になってしまうこと。

フロイトは、当時原因不明であった神経症に対し、催眠を利用することで原因究明を試みた。その結果、無意識の概念を定義し、精神分析の基礎を築くことになった。

現在も神経症という用語は使用されているが、アメリカの精神疾患の基準マニュアルであるDSM-Ⅳでは神経症という言葉は消え、症状毎に診断名がつけられている。

※神経症というのは、「軽い病」という意味で使用されることが多い。「あー、直るやつでしょ」みたいな感じで。
 

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心理学用語集・臨床 002 意識・前意識・無意識

■ 心理学用語集・臨床 002 意識・前意識・無意識 ■

フロイトは人間の心を意識、前意識、無意識の3層から成り立っていると考え(局所論)、意識と前意識との間に検問として防衛機制が働いていると想定した。

意識とは、自ら意識できる部分。ものを見る、話す、聞くなど、直接心の現象として経験していること、経験と感じることを相対的に意識とよぶ。

前意識とは、意識されてはいないものの、思い出そうと注意を向ければ思い出せるもの。いつでも意識の中に入り込めるもの。

無意識とは、個人の行動を左右し、思考や感情に大きな影響を与えながらも、本人は自覚しない心的過程。意識することはできない。意識すると精神衛生上よくないものは、意識することなく無意識に押し込まれる(忘れる)。

このようにフロイトは、無意識の発見から、意識、前意識、無意識と心を3層に区分し、ここから精神分析理論を発展させていった。この3層はよく氷山に例えられる。水面下に浮かんで我々の目に見える部分が意識、水面ギリギリの部分が前意識。水面下で我々の目に見えない多くの部分が無意識である。
 

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心理学用語集・臨床 001 自由連想法

■ 心理学用語集・臨床 001自由連想法(free association) ■

精神分析治療技法の1つ。

当時(フロイトの現役時代)、ヒステリーの原因究明が非常に盛んに行われていた。ヒステリーとは、器質的な原因が見つからないのにも関わらず、身体麻痺などが生じる病気。医者が検査しても特に異常は見当たらないが、ある特定の状態になると手が動かなくなるなど身体症状に影響を及ぼす。ヒステリーは女性に多く、原因究明が当時の関心を集めていた。

フロイトは、ヒステリーの原因を無意識の中に過去の経験や記憶を押し込めた(抑圧)ために生じるものであるとし、無意識を意識化することによりヒステリー症状が消失するとした。当初、フロイトは催眠療法により「無意識の意識化」を測った。が、しかし、催眠にかかりやすい人とかかりにくい人が存在することに気づき、無意識の探索手段として自由連想法を採用するようになる。

自由連想法とは、患者がゆったりとした寝椅子に横になり、心に浮かぶことをそのまま自由に語らせる方法。この方法は催眠にかからない患者へも適用しうる。患者が心に浮かび、語られた内容が分析の素材であり、患者の隠された無意識の現われと考えられている。
 

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