カテゴリー「第14回 心理学用語・臨床・2」の50件の記事

心理学用語集・臨床 100 分裂病型人格障害

■ 心理学用語集・臨床 100 分裂病型人格障害 ■

分裂病型人格障害は、親しい間柄でも些細なことを素直に受け取らず、ひねくれて解釈する、奇妙な空想や迷信深さがある、親しい関係を続けることが困難で対人場面で過剰な不安を示す、などの特徴を備える。

・親密な関係を持つ能力の減少
・認知的または知覚的歪曲
・行動の奇妙さ

分裂病型人格障害のもとは「境界例」である。DSM-Ⅲにおいて、境界例を「分裂病型人格障害」と「境界性人格障害」に2分することで誕生した。分裂病型人格障害は、精神分裂病のような奇妙さを特徴としているのに対し、境界性人格障害は、情動の不安定さ、衝動のコントロールなどを特徴としている。

分裂病型人格障害は、非社交的、自閉的、かつ妄想傾向があるというのが、症状鑑別の一つの基準となる

※ひねくれものの元恋人といえる。
 

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心理学用語集・臨床 099 分裂病質人格障害

■ 心理学用語集・臨床 099 分裂病質人格障害 ■

分裂病質人格障害は、社会的に孤立して対人的接触を好まない。感情の表出を示さず、何事に対しても興味・関心がないようにみえる。自分の評判を気にしない。人と交わることを好まない人格障害である。これらの症状が、分裂病の一部に似ていることから「分裂病質」と名付けられた。

分裂病質人格障害は、外からの観察によって得られる行動様式をもとに鑑別が行なわれる。従って、内面がどうであるかということは問題にならない。一般的に、臨床現場で分裂病質人格障害と確実に診断できる症例に出会うことはマレである。

※どれほどアプローチしても振り向いてくれない、とてもくらーい好きな人といえる。
 

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心理学用語集・臨床 098 妄想性人格障害

■ 心理学用語集・臨床 098 妄想性人格障害 ■

妄想性人格障害は、他人の動機を悪意あるものと解釈するなど、

 ・他人に対する不信感
 ・疑い深さ

を特徴とした人格障害の1つの症状。

クライエントが強く主張する信念は、ある思考が感情を伴って強調されたため、固定的な観念となっており、これが行動の基盤となっている。

妄想の存在は否定されるが、投影による被害的な関係付けがされやすい。

妄想性人格障害は、自ら自覚して治療を受けるケースは多くなく、大半は不安や抑うつ、アルコール依存、他の人格障害と重複して見出されることが多い。

※嫉妬深い恋人といえる。
 

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心理学用語集・臨床 097 人格障害

■ 心理学用語集・臨床 097 人格障害 ■

人格障害とは、思考・判断・行動が特徴的で、普通の人とズレており、そのことで周りや本人が悩む状態である。現在の知識では疾患(体のどこかの部分の故障)とはいえず、人格面の障害であるとしかいえない状態を人格障害という。

人格障害に見られる考え方や行動の偏りは、以下の通り。
 1・認知(自分自身や、他人、出来事の受け取り方)
 2・感情表現(感情の幅や強さ、情緒不安定、感情表出)
 3・対人関係の取り方
 4・衝動性

この様な行動は長時間、継続されるものである。

※「人格障害の精神療法に総論はない。なぜなら、人格障害という概念自体が、特定の疾病や病態をあらわすものではなく、「病気」(DSMでいえば第Ⅰ軸障害)ではないが、「正常」とも言い難く、しかも、臨床家が関与すべき精神状態の集合の一部を「人格障害」と定義したものだからである」
「人格障害の精神療法」(福島章・町沢静夫編)より

■キーワード
▼定義
人格障害とは、思考様式・行動が、属する文化・社会から期待されるものより著しく偏っており、周りや本人が悩む状態である。この偏った思考様式・行動は、認知、感情表現、対人関係の取り方、衝動性という領域に表れる。

DSM‐Ⅳの基準によると、3つのカテゴリーに大別され、その下に合計10の下位カテゴリーを認めている。

DSMによる人格障害の区分。

1.A群
言動が奇妙で風変わりを特徴とする。
 ・妄想性人格障害
 ・分裂病質人格障害
 ・分裂病型人格障害

2.B群
劇的で感情的、移り気を特徴とする。
 ・反社会性人格障害
 ・境界性人格障害
 ・演技性人格障害
 ・自己愛性人格障害

3.C群
不安・心配の強さが目立つことを特長とする。
 ・回避性人格障害
 ・依存性人格障害
 ・強迫性人格障害

2007/10/28

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心理学用語集・臨床 096 エピソード

■ 心理学用語集・臨床 096 エピソード ■

本来の状態から気分が低下または高揚している期間をエピソード(病相)とよぶ。気分エピソードは、以下の4つ。

1.大うつ病エピソード(うつ的な症状)
2.躁病エピソード(躁的な症状)
3.混合性エピソード(うつ的症状と躁的症状が交互にあらわれる症状)
4.軽躁病エピソード(軽い躁的な症状)
 

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心理学用語集・臨床 095 双極性障害

■ 心理学用語集・臨床 095 双極性障害 ■

双極性障害とは、躁状態とうつ状態が交互に現れる障害で、躁うつ病とも呼ばれる。躁状態になると、不思議な爽快感があるとされる。精神活動が活発となり、睡眠時間は減少し、疲労を感じなくなる。また万能感を得たような感じになり、不安や悩みがなくなる状態になる。考えがどんどん湧いてきて、支離滅裂になったりすることもある。

治療方法は、うつ病同様に、薬物療法が中心となるのが一般的。
 

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心理学用語集・臨床 094 気分変調性障害

■ 心理学用語集・臨床 094 気分変調性障害 ■

気分変調性障害とは、軽度で持続的な抑うつ気分を主な特徴とする、うつ病性障害の一つ。大うつ病性障害に比べると症状が軽く、2年以上継続する。これは従来、抑うつ神経症とよばれてきた病態にほぼ相当する。

この障害は2年の期間中に、症状のない期間が2ヶ月より長く続くことはない。気分変調性障害は、男性よりも女性の方が2倍から3倍多いのが特長である。発症年齢は、全年齢層にわたります。
 

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心理学用語集・臨床 093 うつ病性障害

■ 心理学用語集・臨床 093 うつ病性障害 ■

気分障害は、双極性障害とうつ病性障害(単極性うつ病)に2分される。うつ病性障害はDSMの区分によるとその病態により、

1.大うつ病性障害・単一エピソード
2.大うつ病性障害・反復性
3.気分変調性障害
4.特定不能のうつ病性障害

の4つに区分されます。

共通した特徴としては、うつ状態は、悲観的な考え、憂うつで悲しく気落ちした気分、絶望、興味や喜びの低下、食欲減退、不眠、不安、焦燥、思考制止(着想貧困化、考えがわかない)、活動性の低下、疲れやすさ、気力減退、罪業感、集中力低下、決断不能、死についての反復思考、などが症状として現れる。

※うつ病の症状として食欲減退と不眠の2つは、はずしてはならない。
 

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心理学用語集・臨床 092 気分障害

■ 心理学用語集・臨床 092 気分障害 ■

気分障害とは、一般に「うつ病」、「躁うつ病」と呼ばれる精神疾患をまとめた名称である。期限や感情、気分の変化自体は病的ではないが、それが長期間続いたり、変化の頻度が高いと精神疾患と判断される。

気分障害は、双極性障害とうつ病性(短極性うつ病)障害に2分される。双極性障害は躁とうつの両病相を持つが、うつ病性障害はうつ病相のみ示す。また双極性障害は、双極Ⅰ型障害(強い躁)と双極Ⅱ型障害(ほどほどの躁・軽躁)、気分循環性障害に区分される。うつ病性障害は、本格的な大うつ病性障害と気分変調性障害に分けられる。さらに、その他の気分障害として

1.双極性障害
A.双極Ⅰ型障害
B.双極Ⅱ型障害
C.気分循環性障害

2.うつ病性障害(単極性うつ病)
A.大うつ病性障害
B.気分変調性障害

3.その他の気分障害
A.身体疾患に伴う気分障害(一般身体疾患による気分障害)
B.薬物による気分障害(物質誘発性気分障害)

人が一生のうちにうつ病にかかる率は4~9%で、統合失調症よりもはるかに多く、小学生から老人まで男女を問わずに見られる。

うつの症状としては、感情的な落ち込み(抑うつ)を中心とし、何事も楽しいと感じず、悲哀感、絶望感を抱き、ものごとを悪い方へ捉えてしまう傾向がある。思考の面では、考えがまとまらず、集中力の低下、決断が下せないなどの思考抑制が生じる。

また、うつ状態においては心身に様々な不調を生じる。意欲の低下、動作の緩慢、何をするにも億劫になる。睡眠においては、なかなか寝つけなかったりする一方で、朝早く目がさめてしまうといった症状が典型的である。
 

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心理学用語集・臨床 091 共有精神病性障害

■ 心理学用語集・臨床 091 共有精神病性障害 ■

共有精神病性障害とは、患者が精神病性の障害を持つ人物と長期間に渡り関係を持つうちに、患者にも類似の症状が出現する障害である。この障害は、2者間で生じる場合が一般的で、しばしば3者以上での事例も報告されている。
 

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心理学用語集・臨床 090 短期精神病性障害

■ 心理学用語集・臨床 090 短期精神病性障害 ■

短期精神病性障害とは、症状が1日以上1ヶ月未満の短期間の障害で、重大な心理・社会的なストレス因子によって発展する可能性のある障害である。

短期精神病性障害には、統合失調症の症状が少なくとも1つは含まれるが、全症状を網羅するわけではない。また、短期精神病障害はストレス因子が発症原因となる。ストレスを誘発するものとしては、家族の死や交通事故などが挙げられる。
 

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心理学用語集・臨床 089 妄想性障害(パラノイア)

■ 心理学用語集・臨床 089 妄想性障害(パラノイア) ■

妄想性障害は、統合失調症の障害の中で特に妄想が優勢な症状として表れるもの。クレペリンが「内的原因から発生し、持続的でゆるぎない妄想体系である」と定義。症状としては妄想が中心となるため、統合失調症にみられる他の症状(幻覚、感情の平板化、思考障害など)はみられない。また、平均40歳以後と発症年齢が遅いことが特徴である。
 

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心理学用語集・臨床 088 分裂感情障害

■ 心理学用語集・臨床 088 分裂感情障害 ■

分裂感情障害とは、統合失調症と気分障害(うつ病など)の療法の特徴を持つ精神障害である。青年期に急激に発症することが多く、発症以前は心身ともに良好であることが多い。

分裂感情障害の症状は、統合失調症、躁病、うつ病の全ての症状を含み、同時又は交互に症状が出現する。経過は変化に富み、寛解する場合もあれば荒廃へ至る場合もある。予後は、気分障害と統合失調症の中間に位置する。つまり、予後は気分障害患者よりも悪く、統合失調症患者よりも良いといえる。
 

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心理学用語集・臨床 087 分裂病様障害

■ 心理学用語集・臨床 087 分裂病様障害 ■

分裂病様障害は、基本的に統合失調症(精神分裂病)と症状的には同じものである。ただし、症状の持続機関が1ヶ月以上6ヶ月未満。

「分裂病様」という語は、1939年にラングフェルトが創案し、次のように定義した。
1.統合失調症(精神分裂病)に類似した症状をもつこと。
2.良好な予後を持つこと。
 

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心理学用語集・臨床 086 統合失調症・緊張型

■ 心理学用語集・臨床 086 統合失調症・緊張型 ■

解体型(破瓜型)と同じく、20~25歳頃の発病が多く、突然発病するのが特徴である。激しい興奮を示したかと思うと、突然動かなくなる(昏迷)タイプで寛解しやすいが再発も多い。突然発病するがその前に不眠、不隠、不安、全身痙攣などを訴えることもある。

幻覚・妄想や作為体験などの分裂病性の体験に圧倒され、外界の刺激に適切に反応できない状態と考えられる。治療への反応はよく、急速に改善され寛解状態に達することが多い。
 

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心理学用語集・臨床 085 統合失調症・妄想型

■ 心理学用語集・臨床 085 統合失調症・妄想型 ■

妄想型は、解体型(破瓜型)や緊張型に比べて発病が30~35歳と遅く、幻覚と妄想を主症状とする。また人格の崩れや、思考や会話の不統合が比較的少なく、疎通性が保たれていることが多い。荒廃に至るとしても時間がかかる。妄想には、関係妄想、被害妄想、迫害妄想、誇大妄想、心気妄想、嫉妬妄想、憑依妄想などが多く、幻聴を伴うことが多い。

妄想型といえども統合失調症である以上、他の症状と無関係ではない。一応、症状があるが、そのほとんどが軽度又は短期間であるため、目立たないという状態である。
 

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心理学用語集・臨床 084 統合失調症・解体(破瓜)型

■ 心理学用語集・臨床 084 統合失調症・解体(破瓜)型 ■

解体型の統合失調症は、一般に20歳前後に発症する。初期の頃は、神経症的な症状を訴える。周りから見ると単なるわがままや一次的な反応として見逃しがちだが、表情が硬く、険しく、一般の神経症とは異なる。

やがて人目を避け、会社や学校を休み、幻覚や妄想を訴え、周囲の人の言動を気にするようになる。その後、思考が乱れ、破裂となり、感情純麻や自発性欠如が目立つようになる。重要な出来事にも反応せず、無頓着となり、表情も険しく、独語や空笑がみられるようになり非生産的な生活に陥ってしまう。一部には徘徊や浮浪の生活に入るものもある。

解体型の患者は、精神的荒廃に速やかに陥るタイプと言えます。
 

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心理学用語集・臨床 083 妄想

■ 心理学用語集・臨床 083 妄想 ■

妄想とは、誤った(不合理な、又はありえない)思考内容や判断であり、単なる偏見や誤解とは異なり強く確信されている。そのためその内容を指摘、説得されても訂正することは出来ない。妄想は1次妄想と2次妄想にわけられる。1次性妄想とはなぜそのような妄想が生じたのか了解できないものであり、二次性妄想とは患者の異常体験がもとになり妄想が生じる過程を了解できるものである。

1次妄想(真性妄想)とは、心理的な理由なしに突然不合理な思考が起こり、直感的に確信されるもので、発生的に了解不能なものをいう。妄想気分、妄想着想、妄想知覚の3つがある。

A.妄想気分とは、突然周囲が脅威に感じられる体験。

B.妄想着想とは、なんらかの原因、動機なしに「自分は天子だ」などという考えが思いつき、確信する体験。

C.妄想知覚とは、知覚されたものに了解不可能な特別の意味が与えられ、それが強く確信されたもの。通りすがりの異性を自分の恋人と思い込むなど。

2次妄想とは、了解可能な動機から生ずる妄想をいう。幻聴や作為体験などの病的体験を解釈するために生じたもの。妄想は内容的に被害妄想、微小妄想、誇大妄想、その他の特殊な妄想に大別される。

A.被害妄想とは、自分が他者から害を加えられるという内容の妄想。内容により
関係妄想(他人が自分のことを言っているとする妄想)、
追跡妄想(誰かがつけてくるとする妄想)、
迫害妄想(誰かが狙っているとする妄想)、
注察妄想(他人から注視されているとする妄想)、
被毒妄想(飲食物に毒が盛られているとする妄想)、
嫉妬妄想(恋人が浮気しているとする妄想)
などに分けられる。

B.微小妄想とは、自己に対する過小評価を内容とする妄想で、抑うつ気分や自我感情低下を背景にしていることが多い。
貧困妄想(自分が貧乏になったという妄想)、
罪業妄想(自分は道徳に反した罪深い存在とする妄想)、
心気妄想(治る見込みのない病気になったとする妄想)、
虚無妄想(人生は生きるに値しないとする妄想)、
などがある。

C.誇大妄想とは、自己の能力、経済力、業績、血統などを現実よりも過大に評価し、それを確信するもの。内容により
血統妄想(自分は高貴な血をひくという妄想)、
発明妄想(大発見、大発明をしたという妄想)、
恋愛妄想(一方的に相手が自分を愛しているとする妄想)、
宗教妄想(自分は神から使命を授かった預言者であるとする妄想)、
などに分けられる。
 

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心理学用語集・臨床 082 幻覚

■ 心理学用語集・臨床 082 幻覚 ■

外界の刺激がないのに知覚される異常体験で、「対象なき知覚」(エスキロール)と呼ばれる。幻覚とよく似た現象に錯覚があるが、これは実際に存在する外界の認知対象を歪んで知覚するもので、幻覚とは区別するべき。

幻覚は、感覚器に応じて「幻視」、「幻聴」、「幻触」、「体感幻覚」、「幻臭」、「幻味」、「平衡覚幻覚」「幻肢」などに分けられる。

幻視は、意識障害の際の幻覚の代表とされ、薬物中毒や脳の機能障害などにみられる。統合失調症で幻視は、急性期にみられ軽い意識変化を伴うことが多い。なお幻視の特殊なものに、自分の姿を目の前に見る自己像幻視、考えが文字で目の前に見えてくる考想可視、自分の背後など本来視野の外にある象を見る域外幻視などがある。

幻聴も様々な病態で出現する。統合失調症の幻聴は、妄想や思考化声、読書反響、作為体験などと密接な関係を持ち、単独に現れるよりもこれらの症状を伴うことが多ので、症状全体の中で捉える必要がある。

体感幻覚とは、通常意識に上らないものだが、脳の血管がこわばる、子宮の中で蛇が動いている、脳が解けて流れ出すなどの内臓感覚の幻覚が起こることである。
 

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心理学用語集・臨床 081 寛解(かんかい)

■ 心理学用語集・臨床 081 寛解(かんかい) ■

寛解とは、再発の可能性が高い治癒のこと、統合失調症の症状が消えること。症状が一度落ち着いても、その後再発を繰り返し、最終的には荒廃状態になるという悲観的な疾病症状によるものである。
 

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心理学用語集・臨床 080 統合失調症(精神分裂病)

■ 心理学用語集・臨床 080 統合失調症(精神分裂病) ■

統合失調症は、主として思春期に発病し、幻覚、妄想、させられ(作為)体験などの異常体験を訴えながら慢性的に経過し、放置すると特有の人格障害をきたし荒廃状態に至る。現在なお原因不明の躁うつ病とともに、代表的な内因性精神病である。

「分裂病」という言葉は、そのニュアンスから多重人格などと混同されることがあるが、「分裂」という言葉は精神分裂病の症状と無関係である。そもそもこの「分裂」という言葉は、1911年スイスの精神医学者ブロイラーにより命名された。当時は「人間の認識は、感覚的な要素が統合したもの」とする連合主義的な考えが主流であったため、精神病が心の要素と要素が分裂する病として想定されたためである。

統合失調症の正確な原因はまだわかっていない。もともとの病気になりやすさ(素因)を持っている人が、日常的な刺激(ストレス)から脳の機能障害を発症するというストレス-脆弱性モデルが現在最も有力である。

DSM-Ⅳによると、統合失調症は、思考・認知・感情・運動・対人関係・現実判断などの広い範囲において症状を示す。残遺症状がしばしば見られ、長期にわたり再発を繰り返す慢性疾患である。特徴的な精神病症状が1ヶ月以上、ほとんどいつも存在している。
1.妄想
2.幻覚
3.解体した会話
4.行動にまとまりがなく、話していることとすることが一致しない
5.陰性症状
 

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心理学用語集・臨床 079 SSRI

■ 心理学用語集・臨床 079 SSRI ■

SSRIとは、Selective Serotonin Reuptake Inhibitorsの略で「選択的セロトニン再取り込み阻害薬」と訳される。従来は、不安障害などに三環系の抗うつ薬などが用いられてきたが、副作用に問題があるとし、現在は副作用の少ないSSRIが主に用いられている。
 

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心理学用語集・臨床 078 急性ストレス障害

■ 心理学用語集・臨床 078 急性ストレス障害 ■

急性ストレス障害は、基本的にPTSDと同義。強度の感情的ストレス刺激を体験した後に、覚醒時又は夢でそれを再体験し、外傷と関連した刺激を持続的に避けたり、そのような刺激に対する麻痺がおこり、持続的な過覚醒状態に陥いることを特徴とする。

急性ストレス反応は、外傷的なストレスを体験した結果、急性かつ一過性に生じる精神障害である。PTSDの初期段階として位置づけられている。症状の持続期間は2日から4週間以内。また1ヶ月以上のものを心的外傷後ストレス障害と呼ぶ。
 

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心理学用語集・臨床 077 全般性不安障害

■ 心理学用語集・臨床 077 全般性不安障害 ■

全般性不安障害とは、様々な出来事や活動に対する過剰な不安と心配のこと。それが6ヶ月以上持続し、本人が抑えようとしても解消されない。不安の症状としては、集中困難やイライラ、落ち着きのなさ、疲れやすさ、睡眠障害などが挙げられる。不安と心配の対象は、パニック障害や強迫性障害、社会恐怖などに限定されず多種多様なものとなっている。うつ病などの気分障害と伴うことが多い。

全般性不安障害は、子どもにも大人にも見られる症状で、特に女性に多い。精神科の外来患者の約30%が全般性不安障害とも言われている。一般的に、小児期、青年期に発症するケースが多いが、20歳以降に発症することも。

治療方法としては、一般的に認知行動療法が有効とされている。また、抗不安薬を利用した薬物療法もあるが、長期投与が必要なためしばしば依存が起こることも。
 

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心理学用語集・臨床 076 心的外傷後ストレス障害(PTSD)

■ 心理学用語集・臨床 076 心的外傷後ストレス障害(PTSD) ■

post traumatic stress disorder(PTSD)。
恐ろしい体験や、強すぎるストレスにさらされると、その体験が心に傷を残すことがある。一度このような外傷体験が刻まれると、些細なきっかけで外傷体験のフラッシュバック(再体験)が起こり、日常生活に支障をきたすようになる。PTSDを特徴付ける症状は、再体験(フラッシュバック)、回避、過覚醒の3つ。

具体的には、戦争、地震、津波、火災、交通事故などを経験したり、テロ、強盗殺人、レイプなどの犠牲者になるといったことをきっかけとして発症する。症状は、体験から数日ないし数週間後、時には数ヵ月後に始まる。悪夢を見たり、意識が解離し、事件・災害を体験しているかのように振る舞う。また、記憶力や集中力が低下し、慢性的な不安状態が持続される。

警戒心が高まると、不眠に陥りいっそう症状を悪化させる。ひとたび外傷体験を連想させるような状況が起こると、パニックを起こし、そこから逃げ出そうとする。急性に起こったものは、自然に治っていくため慢性化したものが治療対象となる。現在では、様々なリラクセーション技法が有効とされている。

なお、これらの症状が生じていても、その原因となる出来事が生じた直後1ヶ月月の場合は、「急性ストレス障害(Acute Stress Disorder; ADS)」と診断される。
 

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心理学用語集・臨床 075 強迫性障害

■ 心理学用語集・臨床 075 強迫性障害 ■

一定のテーマの考え・イメージ・衝動が一定のパターンで繰り返し起こり(強迫観念)、手洗い・確認などの儀式的な行為(強迫行為・儀式行為)を繰り返すことを特徴とする症状。この強迫行為は強迫観念を中和したり、取り消すために行われる。クライエントは、この行為をバカげたものであるとわかっていて、やめようとするが、やめることが出来ない。この強迫症状のために時間を浪費したり、症状が起こりうる状況を回避する結果、日常生活が困難となる。

強迫性障害は、通常人口の2~3%に見られ、発症年代の平均は20歳である。男女比は等しく、過半数は障害のうちに一度はうつ病と合併する。

治療方法は、薬物療法と認知行動療法を用いるものがほとんど。エクスポージャーと反応妨害法が用いられる。
 

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心理学用語集・臨床 074 社会恐怖

■ 心理学用語集・臨床 074 社会恐怖 ■

社会恐怖とは、少人数の集団内で他の人々に注目される恐れを中心とした、社会的状況を避ける不安障害。DSM-Ⅳでは、社会不安障害とも呼ぶ。対人恐怖、赤面恐怖などもこの障害に含まれる。

日本では、対人恐怖がより普遍的に認められるため、同一のものとされやすいが、対人恐怖は「半知り」の人に対する緊張感に特徴がある日本人に特有のものであり、それに対して社会恐怖はより普遍的に発症する、他者との接触に対する不安や回避傾向をさすという違いがある。

社会恐怖は、アメリカやヨーロッパではあまり注目されず単に恐怖症の位置分類として位置づけられてきた。アメリカの調査によると、社会恐怖は5歳から35歳以下で発症し、最盛期は10歳代とされる。
 

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心理学用語集・臨床 073 特定の恐怖症

■ 心理学用語集・臨床 073 特定の恐怖症 ■

特定の恐怖症とは、動物、自然環境(高所・嵐など)、病気、死、血液、注射、飛行機・エレベーターなどの特定の対象や状況に対して、長い間、恐怖感を感じ、それを避けようとする不安障害の一つ。恐怖を引き起こす危険や理由がなくとも恐怖を抱き、自分自身では逃れたいと思うが、思うように気持ちをコントロールできないのが特長。

DSM‐Ⅲ‐Rまでは、単一恐怖と呼ばれていたもの。
 

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心理学用語集・臨床 072 パニック障害

■ 心理学用語集・臨床 072 パニック障害 ■

パニック障害とは、DSM‐Ⅳで不安障害に含まれる精神疾患の1つ。自分が予想しないパニック発作が繰り返し起こり、少なくとも1ヶ月の間、次の発作が起こるのではないかという不安にかられる。

パニック発作とは、不安や恐怖などにさらされて起こる急激な身体状態をいう。その特徴としては、動悸、発汗、震え、息苦しさ、めまいなどの症状が挙げられる。パニック障害は、これらのパニック発作の特徴を4つ以上伴い、なおかつ強い恐怖感や不安感を伴う症状である。さらにパニック障害には、広場恐怖を伴うものと、伴わないものとに分けることができる。

また何度か発作を経験すると、また同じようなことが起こるのではないかという予期不安を絶えず抱くようになる。さらには、発作が起こった時に逃げられないか、助けが得られない場所に行くことを回避する空間恐怖を伴うようになる場合も多い。

パニック障害の症状は、パニック発作、予期不安と回避行動の形成・維持である。治療方法としては、薬物療法によりパニック発作、予期不安を抑え、その上で行動療法や認知行動療法を用いて、回避行動を低減する方法がとられる。
 

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心理学用語集・臨床 071 不安障害

■ 心理学用語集・臨床 071 不安障害 ■

ある日、昼休みの散歩の時、人混みで軽いめまいを覚える。そのときは気にしなかったが、その後人ごみで歩けなくなる。めまいが頻繁に襲ってくるわけではないので考えないようにするが、やはりめまいが襲ってくるのはないかと心配になり、どうしようもない。友人に話し、飲んで忘れることにしたら元気が出てきた。しかし、2、3日後には、フッと心配が心をよぎる。消そうとして自問自答するが、消えない。消そうと努力すればするほど、あせればあせるほど、それは心を襲う。

不安障害とは、このようにはっきりとして原因もなく、動悸、息切れ、発汗、めまい等の症状を示す病気。

DSMの基準によると、不安障害は以下のように分類される。パニック障害、恐怖症、社会恐怖(社会不安障害)、強迫性障害、外傷後ストレス障害(PTSD)、急性ストレス障害、全般性不安障害など。
 

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心理学用語集・臨床 070 ラポール

■ 心理学用語集・臨床 070 ラポール ■

治療を行う際に、治療者とクライエントの関係が非常に重要となってくる。クライエントが、自分の持っている防衛的な気持ちを緩和して、自分の心の内を素直に表に出せる状態がもっとも望ましい状態である。また、治療者もクライエントに対し、共感・受容できる状態が必要となる。このように、クライエントと治療者の間に信頼関係が結ばれることをラポールという。

ラポールは、もともとメスメルが「動物磁気」に感応したクライエントと治療者の間に生じた関係の表現に用いた語。その後、治療者とクライエントの間に、相互に信頼し合い、安心して自由に振る舞ったり感情の交流を行える関係が成立している状態を表す語として用いられるようになった。

ラポールは、共通した面接の基本的前提として重視されている。
 

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心理学用語集・臨床 069 構造化面接

■ 心理学用語集・臨床 069 構造化面接 ■

面接は、臨床面接(心理療法、カウンセリングなど)と査定面接(インテーク、フォローアップなど)に分類することが出来る。臨床面接とは、心理的な問題の解決や治療を目的とする面接である。一方、査定面接とは、特定の個人に対する評価や診断を目的とする面接である。特にクライエントに対する様々なアセスメントを考えるとき、質問紙法などの心理検査だけでは得ることの出来ない多くの情報を入手するために、査定面接は非常に有効な手段といえる。

査定面接は、面接構造によってさらに「構造化面接」、「半構造化面接」、「非構造化面接(自由面接)」に分類される。構造化面接とは、必要な情報を一定の基準で得るため、あらかじめ決められた質問項目に従って行う面接法である。標準化面接、指示的面接とも言われる。

構造化面接は、非構造化面接に比べて、特定の疾患や症状のアセスメントが出来る。面接方法が一定のマニュアルに添って構成されているため、個人間比較を行いながら診断や鑑別が可能である。面接の評価方法が明確であり、アセスメントの信頼性や妥当性の検討が可能である、という特徴をもっている。
 

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心理学用語集・臨床 068 インテーク面接(受理面接)

■ 心理学用語集・臨床 068 インテーク面接(受理面接) ■

インテーク面接は、受理面接、初回面接とも呼ばれ、セラピストがクライエントに対して最初に行う面接のことである。これはクライエントの訴えを聞き、意図を読み取り、クライエントに対して最適であると思われる治療方針、今後の来談計画を立てる目的でなされる。

インテーク面接は、後の治療における情報の収集や方針の決定に大きく左右する大切なプロセスである。インテーク面接の結果、クライエントの来談動機、問題解決意欲が高まり、相談機関との間に信頼関係が確立される。
 

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心理学用語集・臨床 067 ICD

■ 心理学用語集・臨床 067 ICD ■

ICDは、世界各国の疾病や死因に関する用語を統一し、国際的な統計の作成を目的に作成され、WHO(世界保健機構)が定めた疾病分類。その起源は、1893年の国際疾病協会の提唱した国際死因分類にある。以来、ほぼ10年ごとに国際的な疾病や死因の分類法が提出されている。

現在は92年に改訂されたICD-10で、日本でも厚生省により採用されている。全体が21章から構成され、そのうち精神障害に関する分類は第5章の「精神および行動の障害」である。そのなかに10個のシンダンカテゴリーが用意されている。現在は、DSMと並んで精神医学の現場では広く用いられる疾病分類である。
 

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心理学用語集・臨床 066 DSM

■ 心理学用語集・臨床 066 DSM ■

DSMとは、アメリカ精神医学会(APA)による「精神疾患の診断と統計マニュアル」(Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders)の略称である。1952年にDSM‐Ⅰが作成され、精神障害の公的な分類として用いられたのがはじまりである。その後、DSM‐Ⅱ(1968)、DSM‐Ⅲ(1980)、DSM‐Ⅲ‐R(1987)、DSM‐Ⅳ(1994)、DSM‐Ⅳ‐TR(2000)と順次改訂されている。

DSMは、様々な精神疾病に対する分類と診断マニュアルで、アメリカの精神医学会が作成したものである。DSM‐Ⅲより、操作的診断基準が設定され、また多軸診断システムが採用されたことにより、アメリカ国内のみならず、世界的に広く用いられるようになった。

DSMの最大の特徴は、多角的な評価をしていることである。これにより、一つの関連からだけではなく総合的で系統的な診断を下すことが出来る。

ただし、ヨーロッパではDSMではなくICDを用いることが多い。このICDとは、世界保健機構(WHO)の国際疾病分類のことで、DSMと同様にほぼ十年おきに改定されている(現在はICD‐10)。DSMとICDとの間には密接な関係がある。
 

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心理学用語集・臨床 065 SCT(文章完成法・文章完成テスト)

■ 心理学用語集・臨床 065 SCT(文章完成法・文章完成テスト) ■

SCTとは、文章完成法、文章完成テストと呼ばれる投影法の心理検査。

・子どものころ、私は _____。
・私の母は、 _____。
・私はよく人から _____。
・私はひそかに _____。

このような短文を見て、それに続く文章を連想して完成させるテスト。

・私はひそかに ネコを飼っている。

などのように被験者が書きこむ。当初は、言語や地的な能力の測定に用いられていたが、現在では投影法検査として注目を集め、多種のSCTが開発されている。

日本では「精研式文章完成テスト」などが代表的で、成人用、小学生用、中学生用がある。8歳以上であれば利用することが出来る。成人ようでは、60の刺激文から構成され、性格の7つの領域から情動や葛藤を判断できる。

SCTは、特殊な技能や器具を必要とせず、個人だけでなく集団にも比較的容易に実施できる長所をもつ。しかし、実施には1時間程度の時間がかかること、結果の解釈には専門的な知識と経験が必要であり、数量化も困難であるという短所がある。また、ある程度の知的言語表出能力が必要条件であるという限界もある。投影法に限定しても、深層レベルでの意識を探るロールシャッハ・テストやTATとの併用が望ましい。
 

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心理学用語集・臨床 064 P-Fスタディ

■ 心理学用語集・臨床 064 P-Fスタディ ■

P-Fスタディは、ローゼンツァイクによって考案された投影法の心理検査。欲求不満場面における反応の仕方から性格を明らかにする。

適応年齢は、児童用、青年用、成人用が作成されており、4歳以上を対象としている。テストは1冊の冊子になっており、刺激図版は24個。刺激図版の場面はすべて何らかのフラストレーション自体を示している。一枚の図版に2人の人物が描かれている。左の人物が「欲求阻止者」で、右側が「被欲求阻止者」。左側の人物が右側の人物に向かってフラストレーションを起こさせるような発言、状況を作り出しており、それに対して右側の人物がどのように答えるかを吹き出しの中に書き込む。

反応は、攻撃の方向によって他責的、自責的、無責的、攻撃の型によって障害優位型、自我防衛型、欲求固着型の3×3の9類型に分類される。
 

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心理学用語集・臨床 063 TAT(主題統覚検査)

■ 心理学用語集・臨床 063 TAT(主題統覚検査) ■

TATは、モーガンとマレーによって考案された投影法の心理検査。Thematic Apperception Testの略称であり、主題統覚検査と訳される。

日常生活の出来事が描かれた絵画を見せて、絵画の人物の思考や感情、過去・現在・未来について自由に物語を語ってもらう。この物語を分析することで、被験者の行動や性格の背後に潜んでいる問題を把握することが出来る。現在日本では、全31枚の中から一部(数枚から十数枚)を選択し、短時間に一度で済ませる短縮法で行われることが多い。

投影法一般がそうであるように、その分析法が十分確率されているとは言いがたい点がTATの短所である。被験者から得られた物語(データ)は、ロールシャッハ・テストのような記号化や量的分析に適さないため、分析・解釈には臨床的な洞察力はもちろん、かなりの熟練を要する。しかし、投影法の代表的な検査としてロールシャッハ・テストと同様、被験者の人格を豊かに、ダイナミックに捉えることが出来る点が最大の特徴である。
 

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心理学用語集・臨床 062 ロールシャッハ・テスト

■ 心理学用語集・臨床 062 ロールシャッハ・テスト ■

ロールシャッハ・テストは、スイスの精神科医ロールシャッハにより考案された心理検査で、主に精神障害の診断に用いられる。はじめはインクブロット・テストと呼ばれていたように、検査刺激は左右対称のインクのシミで、白黒のものと複数の色彩を用いたものがある。

実施方法は、この図版を1枚ずつ見せ、何が見えるのかを自由に回答させる「自由反応段階」と、質疑を行う「質疑段階」に分かれる。「自由反応段階」では、反応時間、カードの方向、反応語(例えば、被験者の言った「ネコ」などの単語)などを記録する。次の「質疑段階」では、シミのどこに、どのように見えたのか指摘してもらう(例えば、「ここの形がネコの顔に見えた」など)。

ロールシャッハ・テストの抱える問題は、その符号化、分析、解釈に要するトレーニングがかなりのものを要する点である。ただし、逆に言えば優れた検査者であれば被験者の無意識的な心理を拾うことも出来るし、被験者の反応歪曲も含めて人間のダイナミックな理解が可能となる。
 

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心理学用語集・臨床 061 内田・クレペリン精神作業検査

■ 心理学用語集・臨床 061 内田・クレペリン精神作業検査 ■

ドイツの精神医学者クレペリンによって考案され、内田勇三郎が発展させた人格検査。被験者に一列に並んだ一桁の数値を連続加算させ、それによって得られる作業曲線から、被験者の人格を査定するものである。

1 5 1 1 2 7 9 8 5 ・・・のように何段も数字が並んでいるとすると、隣同士の数字を加算して、した一桁を記入していく。

つまり、1+5、5+1、1+1・・・のように。


1 5 1 1 2 7 9 8 5 ・・・
6 6 2 3 9 6 7 3 ・・・

といった具合に途中休憩を挟んで実施する。その後、作業が出たところまで線で結んで作業曲線を引き、そこから性格を把握する手順となる。

内田・クレペリン検査は、集団実施が可能であり標準型以外に児童型と幼児型もある。結果の整理の仕方も体系化されており、安易に、容易に亜引退のあるデータを収集することができるという長所を持っている。しかも、そのデータは反応歪曲などからの影響が少なく、虚偽反応、社会的望ましさなどの影響は非常に少ないとされる。

一方で、短所は性格の様々な側面がこの作業に全て現れるとするのは、やはり早計であろうし、被験者の計算能力の面に依存してデータを収集している問題もある。
 

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心理学用語集・臨床 060 SDS(ツァン自己評価式抑うつ尺度)

■ 心理学用語集・臨床 060 SDS(ツァン自己評価式抑うつ尺度) ■

抑うつ症状の重症度を評価するための代表的な自己記入式質問票。文字通り、自分で質問紙に回答し、自ら評価を行う心理検査。

20項目の質問により構成され、15~20分と比較的短時間で実施できるのが特徴。回答方法は、「頻繁に」、「しばしば」、「ときどき」、「ときには」の4件法によって行われる。最低20点、最高80点からなり、点数が高いほど抑うつ度は高い。

現在ではうつ病患者だけでなく、一般的な教育相談や学生相談の場でも利用されている。
 

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心理学用語集・臨床 059 CMI

■ 心理学用語集・臨床 059 CMI ■

CMIは、Cornell Medical Indexの略称であり、アメリカのコーネル大学で開発された質問紙法の心理検査。CMIの特長は精神的な症状だけでなく、身体的な症状に関しても同時に測定できる点である。そもそもは、患者の精神・身体に関する異常を短時間のうちに査定する目的で作成された。

その質問内容は、臨床医の初診時の問診内容を被験者にもわかりやすく構造化したもので、自覚症プロフィールと呼ばれるものが作成できる。

身体的症状に関する項目は、計144項目(日本版では男性が16項目、女性が18項目追加)からなり、内容は、消化器、心臓、疲労度、呼吸器など身体全般に関わる質問項目が挙げられている。一方、精神的症状に関する項目は、51項目からなり、内容は、不適応、抑うつ、不安、怒り、緊張などの項目が挙げられている。

これらの質問に対し、「はい」、「いいえ」の2件法で回答させ、所要時間は20分から30分程度で終了する。

CMIは、当初医療現場における問診の補助手段として開発されたが、現在では心身症や情緒障害の発見の手がかりとして広く用いられている。また、職場におけるメンタルヘルスに関する心理査定としても用いられることが多い。しかし、あくまで自覚症状に基づいての質問なので、虚偽反応には弱い、無意識的なものを拾わない、二者択一の質問形式に合わない項目があることなどが問題点と言える。


■キーワード
▼提唱者
ブロードマン
ウォルフ
※コーネル大学で開発

▼定義
CMIとは、医学的面接の補助手段として、初診時に短時間で患者の状態を把握するための問診表として作成された質問紙法の心理検査。質問項目は、身体的自覚症状と精神的自覚症状の2つに大別される。精神症状だけでなく、身体症状も加えた両面からスクリーニングすることが出来ることが特徴である。

また、情緒障害の評価としても有力な手がかりとして用いられる。検査は「はい」、「いいえ」の2件法によるもので、検査時間は20~30分程度で終了する。

現在では、心身症や情緒障害の発見の手がかりとして用いられることが多い。また、職場のメンタルヘルスに関するアセスメント手段として広く用いられる。強迫神経症や恐怖症には適さないという意見もある一方、器質的障害の症状を的確に反映するともいわれている。

しかし、あくまで自覚症状に基づいての質問なので、虚偽反応に弱く、無意識レベルの反応に関しては拾いにくいといった問題点がある。

ver1.1

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心理学用語集・臨床 058 EPPS性格検査

■ 心理学用語集・臨床 058 EPPS性格検査 ■

EPPS性格検査は、エドワーズがマレーの「社会的欲求」の分類を参考にし、作成した性格検査。これらの欲求は、生理的な欲求(一次的なもの)ではなく、高次の二次的な欲求(達成動機付けや社会的なもの)を主として選択されている。

この質問紙法検査の特徴は、異なった欲求に関連する2つの文が提示され、そのどちらかを強制選択法によって選択する点である。この際、2つの文は社会的望ましさがほぼ等しいものになるように作成されている。この欲求とは、以下の15の社会的欲求から構成されている。それは、達成、追従、秩序、顕示、自律、親和、他者認知、救護、支配、内罰、養護、変化、持久、異性愛、攻撃である。

EPPS性格検査は優れた点は、欲求構造の類型化が出来ること、被験者の反応態度が検査中度の程度一貫しているかわかることなどが挙げられる。結果の集計も容易であり、進路相談、職業相談の他、人事などにも幅広く利用されている。一方、短所としては、項目数が多いこと、検査時間がかかることである。また、範例となりそうなパターンが確立しているとは言い難い。
 

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心理学用語集・臨床 057 ミネソタ多面式人格目録(MMPI)

■ 心理学用語集・臨床 057 ミネソタ多面式人格目録(MMPI) ■

MMPIは、Minnesota Multiphasic Personality Inventoryの略称であり、ミネソタ多面人格目録と呼ばれることが多い。ミネソタ大学のマッキンレーとハサウェイが1930年代から精神医学的診断の客観化を目的として開発を進めたものであり、全部で550項目からなる質問紙検査法。

これらの項目は社会的態度、習慣、行動傾向、興味などに関する短い叙述文に対し、「あてはまる(True)」、「あてはまらない(False)」の2件法で回答する。

MMPIを構成している主な尺度は、心気症、抑うつ、ヒステリー、精神病質偏奇、パラノイア、精神衰弱、精神分裂病、軽躁病、社会敵内向性の10尺度に分類される。また、検査を受けるときの態度を測定する妥当性尺度も組み込まれ、受験者の回答態度の歪みを見ることが出来る点も優れた長所である。この点で、質問紙法のしばしば陥りやすい社会的望ましさなどの影響を脱することが可能になる。

検査結果は、各尺度の得点を折れ線グラフのような形で、プロフィールとして示されるようになっている。550項目という膨大な項目から構成され、さらに妥当性尺度もあるため、多面的に人格を捉えることが出来る。しかし、項目数が多い点が被験者の労力を必要とし、実施時間も45~90分と長い。加えてその結果が膨大であるため、判例となるプロフィール分析もかなり複雑なものである点も短所である。
 

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心理学用語集・臨床 056 矢田部・ギルフォード性格検査

■ 心理学用語集・臨床 056 矢田部・ギルフォード性格検査 ■

Y-G性格検査(矢田部・ギルフォード性格検査)は、人格特性論に基づき作成された質問紙の心理検査。もともとアメリカのギルフォードにより作成され、日本版として矢田部達郎が改良を加えた。

120の質問から構成され、12の性格特性を見る。12の特性とは、抑うつ性、気分の変化、劣等感、神経質、客観的、協調的、攻撃性、活動的、のんきさ、思考的内向、支配性、社会的内向の12種類。検査結果は5段階得点でプロフィール上に示すことが出来る。この全体的プロフィール傾向から「平均型」、「情緒不安積極型」、「安定消極型」、「安定積極型」、「情緒不安消極型」の5つの種型を典型とする類型論的な評価も出来る。

ただし、回答者の都合の良いように回答を変えてしまえるという欠点も存在する。Y-G性格検査は簡易に利用することが出来るため、就職試験等にも用いられる。
 

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心理学用語集・臨床 055 音楽療法

■ 心理学用語集・臨床 055 音楽療法 ■

音楽療法とは、古くから精神や感情のバランスを回復する手段として用いられてきた音楽を利用した心理療法。音楽の持つ心理的・生理的効果に注目が集まり、広がりつつある。

音楽療法は、その実施方法から受動的音楽療法と能動的音楽療法の2つに区分される。受動的音楽療法は、リラクセーション効果を重視し、ストレスによる神経症や心身症の治療に用いられる。一方、能動的音楽療法は、歌唱や演奏、即興など事故表現活動を中心とした活動である。主に発達障害や情緒障害児などの機能訓練などに用いられる。
 

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心理学用語集・臨床 054 芸術療法

■ 心理学用語集・臨床 054 芸術療法 ■

心理療法の多くは、クライエントとの言語的接触により成立する。その過程の中でクライエントは自己の問題に「気づき(洞察)」、それにより行動変容が行われる。つまり、言葉により原因を掘り下げていくことそのものが洞察を促す治療になると考えられている。

これに対して芸術療法は、様々な芸術作品を創造する活動に順事することにより心身の回復を目的とする。これは人間にある内面を表現したいという欲求を基礎においた心理療法であると言える。芸術活動が心身の健康の回復、維持に効果を持つ背景には、イメージによって自己の内面を表現することにより内的葛藤が開放されるカタルシス効果、芸術作品により無意識が明らかとなり治療の手がかりとなる効果、芸術の創造活動がリハビリテーションとしての効果を発揮し、心身の機能が回復する効果などである。

また芸術療法は、治療技法としてだけではなく有効な診断法としての機能も備えている。例えば、十分に言語表現の出来ない子どもや大人に用いることが出来る。言語を使わず、さまざまな芸術活動による自己表現により本質的な問題を明確にしていく。

一口に芸術療法といっても、その技法はかなり多い。有名なのは絵画療法や箱庭療法である。最近では音楽療法やコラージュ療法が注目を集めている。
 

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心理学用語集・臨床 053 サイコドラマ

■ 心理学用語集・臨床 053 サイコドラマ ■

サイコドラマは、「心理劇」とも言われモレノが考案した即興劇を主体とした集団心理療法の1つ。サイコドラマで重視されるのは、「自発性」と「役割演技」の2つ。つまり、筋書きで決まった役割を演じるのではなく、「今・ここで」生じたテーマに基づく役割を演じる。サイコドラマの構成要素は、主治療者である「監督」、副治療者であり治療の媒介である「補助自我」、被治療者である「演者」、そして「観客」と「舞台」の5つ。

手順としては、まずウォーミングアップ、そして実際にドラマを行う。ドラマの段階では、主題や主役の分身をおく「ダブル」、相手の立場から自分を見る「役割交換」、補助自我や他者が演じる自分を見る「ミラー」などの演者を配置する。その後、主役の体験を分かち合い、それぞれの体験の話し合いに移る。

モレノは人生の価値が創造性にあるといい、サイコドラマは個人の自発性を刺激して創造性を引き出すのに有効な手段であり、それにより個人が癒されるだけでなく、人間社会がより高いレベルに向上していくことが可能であると考えた。
 

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心理学用語集・臨床 052 ゲシュタルト療法

■ 心理学用語集・臨床 052 ゲシュタルト療法 ■

ゲシュタルト療法は、パールズが創始した心理療法の一種で、過去の体験や生育暦の探索ではなく「今・ここで」の体験との関係の全体性に重点をおく。ゲシュタルト療法の基本的な考え方としては、「気づき」、「図と地」とその反転、「今・ここ」という概念が挙げられる。

「気づき」とは、精神分析の意識化、洞察などに近い概念であり、「アッハ体験」とも言うべき納得の体験を指す。図地反転とは、意識に上がらないものがあがってくるとき、地であったものが図になることを指す。不適応状態のときには、失敗の経験が図として固着している場合であるとする。これに対し別の見方を持つべく、図と地の反転を促すこともこの療法の重要な点である。「今・ここ」という現在性を重視するのもこの療法の特徴である。

「ゲシュタルト」とは、「全体性をもった形態」という意味。ゲシュタルト療法では、クライエントの「今・ここで」の体験による自己の全体性の回復を重視する。人々が自分の人格の個々の断片的な部分に気づき、それを認め、自分のものとして統合できることを治療の最終目標とする。
 

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心理学用語集・臨床 051 交流分析

■ 心理学用語集・臨床 051 交流分析 ■

交流分析は、TAとも言われバーンによって開発された心理療法。対人関係の分析・診断・治療に効果的とされ、「お互いに反応しあっている人々の間で行われている交流を分析すること」を目的としている。

交流分析は「構造分析」、「交流パターン分析(やりとり分析)」、「ゲーム分析」、「脚本分析」の4つのプログラムから構成されている。1つ目の「構造分析」とは、個人の心理体制をP(parent)「親の自我状態」、A(adult)「大人の自我状態」、C(child)「子どもの自我状態」と記号化し、自我状態を理解する。バーンは、精神分析を独自の理論を最構造化しているため、この「大人」、「親」、「子ども」という構造は、「自我」、「超自我」、「イド」の概念を理解しやすくしたものとなっている。

2つ目の「交流パターン分析(やりとり分析)」とは、二者間でおきているコミュニケーション内容を分析すること。対人関係におけるトランザクション、やりとり(transaction)を分析することにより自己の交流の改善を行う。

3つ目の「ゲーム分析」とは、繰り返し起こり、決まった不快感をもたらす特定のパターンを分析する方法で、交流分析の中核をなす。人間関係の悪循環を演じている自分の隠された欲求や動機に気づき、悪循環をやめるための現実的な解答を導き出すためのプログラム。ゲームという概念で、不快感情をもたらすものを理解する。

4つ目の「脚本分析」とは、人が脅迫的に従ってしまう独自の人生の「脚本」を分析し、修正するもの。交流分析の最終的な目的。

交流分析では、他人に対する自分の態度の表現が重要であると考える。従って、4つのプログラムから不適切なパターンを理解し、改善することを目的とする。
 

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